大雨・台風・洪水でドローンは何ができるか、水害対応を時系列で解説するヒーロー画像

大雨・台風・洪水でドローンは何ができる?水害対応の活用方法を時系列で解説

本ブログについて
このブログは2026年8月28日時点で公表されている情報をもとに構成しています。航空法、飛行ルール、運用ガイドラインは更新される場合があります。実際の飛行では、最新情報を確認し、依頼元、河川・道路管理者、現地災害対策本部、航空局などと調整してください。

最近、各地で局地的な大雨が観測されています。その主な要因の一つが、暖かく湿った空気の大量かつ継続的な流入です。次々と発生した雨雲が発達し、線状降水帯などとして同じ場所を通過または停滞すると、短時間で雨量が急増します。その結果、床上・床下浸水、河川の氾濫、道路冠水、車両の水没といった被害が起こります。

「川の様子を見に行くわけにはいかない。それでも、どこが、どれだけ浸かっているのかは、いま知りたい」

大雨や台風で河川が氾濫すると、浸水、道路の寸断、橋梁や護岸の損傷、斜面崩壊が同時に発生します。地上から近づける場所は限られ、災害対策本部には断片的な情報しか届かないことがあります。
こうした場面でドローンが担うのは、暴風雨の中を無理に飛ぶことではありません。気象条件が安全な範囲へ戻った段階で、人を危険区域へ入れる前に上空から情報を取得し、避難、捜索、通行規制、応急復旧の判断につなげることです。

このブログでわかること

  • 水害の各段階でドローンを何に使えるか
  • 豪雨・洪水現場で使用するカメラやセンサーの違い
  • 悪天候時の飛行中止判断と航空法上の注意点
  • 実災害の活用事例と、自治体・消防が平時に準備すること

1. 大雨・台風・洪水でドローンが求められる理由

水害現場の情報収集を難しくしているのは、二つの条件です。見に行けないことと、状況が変わり続けること

まず、近づけません。冠水した道路へ車両を進入させれば、深さや流速によっては車両そのものが動けなくなります。堤防、護岸、斜面では、洗掘や崩壊による二次災害のおそれもあります。

そして、いま見た景色がすぐ古くなります。水位も浸水範囲も流木の堆積も動き続けるため、一度確認して終わりにはできません。

ドローンは安全な地点から展開し、河川、浸水域、道路、橋梁、斜面を俯瞰できます。異常箇所はズームで確認し、位置情報を付けて地図へ登録できます。必要なら、同じ場所へもう一度飛ばせます。

他の情報収集手段と何が違うのか

情報収集手段得意なこと主な制約
ドローン局所を短時間で高解像度撮影し、必要に応じて再飛行できる風雨、飛行時間、通信、離着陸場、空域調整の制約を受ける
有人ヘリ広域調査、長距離移動、人員・物資輸送に対応できる機数が限られ、低空ではドローンとの空域競合が生じる
人工衛星非常に広い範囲を一度に把握できる観測時刻、雲、解像度の制約があり、局所の即時確認には向かない場合がある
定点カメラ・水位計同じ地点の変化を継続監視できる設置地点以外は見えず、設備自体が被災する可能性がある
地上巡視漏水、臭い、音、触診など現地でしか分からない情報を確認できる到達できない区域では実施できず、隊員の安全確保が必要

表1:水害時の主な情報収集手段と、それぞれの得意・不得意

※ 表は横にスクロールできます

国土交通省の「ドローンを活用した河川巡視・点検の適用の手引き Ver1.0」も、出水時はドローンと車両等による巡視を組み合わせ、画像で確認しにくい項目を地上から補完する考え方です。

ドローンは単独で完結する手段ではなく、他の目が届かない範囲を埋める一手です。

2. 水害対応におけるドローン活用を時系列で整理

水害対応は、平時から応急復旧まで五つの段階に分かれます。段階が変われば、「何のために飛ばすのか」も変わります。まず全体像を一枚で確認します。

段階主な目的取得する情報判断への使い方注意点
平時・接近前出動準備基準画像、飛行ルート、離着陸場、通信状況発災後の比較、担当配置ハザードマップと現地状況を照合する
発災直後被害の全体把握浸水、越水、決壊、道路寸断、孤立地点救助優先度、通行規制、応援要請天候回復と空域調整を待つ
捜索・救助要救助者の位置特定支援可視・熱画像、位置座標、周辺進入路救命ボート・地上隊の進入計画画像だけで存否を断定しない
孤立地域支援物資・情報を届ける着陸地点、経路、受取体制、通信状態輸送可否、荷物の優先順位ペイロードと有人機との役割を整理する
応急復旧被害量と変化を記録オルソ画像、点群、3Dモデル、時系列画像復旧工法、施工順序、災害査定の資料必要精度と測量条件を先に決める

表2:水害対応におけるドローン活用の五段階

※ 表は横にスクロールできます

2-1. 平時・台風接近前|「飛ばす場所」を先に決めておく

水害が起きてから飛行ルートを考えるのでは遅れます。河川、堤防、道路、橋梁、斜面を平時に撮影し、比較用の基準データを残します。

浸水想定区域と土砂災害警戒区域を重ね、冠水しない高台、河川防災ステーション、管理用道路の待避所などを離着陸候補地として登録しておきます。

発電機、通信、現場処理用PC、記録媒体も点検対象です。出動決定、飛行管理、映像共有まで、訓練で一度通しておくことが重要です。

2-2. 発災直後|細部より、まず全体

安全に飛行できる状態になったら、最初は細部より全体を確認します。河川の越水・決壊、堤防の沈下、護岸の流失、橋梁への流木堆積、冠水道路、孤立した建物・集落を一つの画角で捉えます。

異常箇所には座標と撮影時刻を付け、災害対策本部の地図へ登録します。再撮影すれば、水位、浸水範囲、流木、土砂の変化を比較できます。

撮影時点の状況であって、最大浸水範囲とは限りません。
時系列で撮り直すことを前提に、「いつ時点の情報か」を必ず添えて共有してください。

2-3. 捜索・救助活動の支援|熱源が見えない=人がいない、ではない

可視光とズームで屋上、車両、樹木付近などを捜索します。夜間はサーマルが温度差を手がかりにでき、スピーカーやライトは避難誘導を補助します。発見時は座標、静止画、進入方向を救助隊へ送ります。

ただしサーマルは万能ではありません。雨や濃霧は赤外線の到達距離を短くし、濡れた衣服、周囲との温度差、遮蔽物、撮影距離によって見え方が変わります。気象条件による熱画像の減衰は、Teledyne FLIRの解説「Can Thermal Imaging See Through Fog and Rain?」でも示されています。

可視光、熱画像、地上情報を照合し、「熱源が見えないから人はいない」と判断しない運用が必要です。

2-4. 孤立地域への物資輸送・通信支援|先に小型機、あとから輸送機

道路が寸断された地域へ、医薬品、通信端末、衛生用品など、緊急性が高く比較的軽い物資を届ける用途があります。

基本の流れは、先に小型機で着陸地点と周辺の安全を確認し、受取担当者と連絡を取ってから輸送機を飛ばすことです。積載量、往復距離、風、通信、着陸スペースによって運べる量は変わります。

大量輸送は有人ヘリ・車両が適する場合もあるため、緊急品を先行させる補完手段として計画します。

2-5. 応急復旧・被害調査|必要精度を先に決める

天候と水位が安定した後は、写真測量でオルソ画像を作り、浸水痕、道路崩落、護岸損傷、土砂・流木の分布を地図化できます。発災前後の画像や点群を比較すれば、地形変化や土砂量の検討にも使えます。

一方、水面や反射面は写真測量が苦手とし、植生下の地形は写真だけでは取得しにくい場合があります。災害査定や設計へ使う場合は、必要精度、座標系、撮影条件を事前に決めておきます

3. 水害現場で活用されるカメラ・センサー・機能

「どの機体を買うか」より先に決まるのは、どの機能で何を確認したいかです。主な機能と、その限界を整理します。

機能できること向いている場面限界・注意点
可視光カメラ被害状況を静止画・動画で記録浸水、越水、道路、橋梁、流木の全体把握夜間、濃霧、強い雨、逆光では視認性が低下
光学ズーム安全距離を保って細部を確認堤防、護岸、橋梁、屋上の要救助者確認倍率を上げるほど揺れや大気の影響が目立つ
サーマル周囲との温度差を画像化夜間捜索、熱源の探索雨・霧・湿度・距離・遮蔽物・温度差の影響を受ける
写真測量オルソ画像、3Dモデル、点群を作成浸水痕、崩落、土砂・流木分布の記録水面、反射、動く対象、重複不足では精度が落ちる
LiDAR地形や構造物を点群として計測斜面、堤防、土砂量、植生下の地形把握センサー方式、反射特性、飛行高度で取得品質が変わる
スピーカー避難情報や短い指示を放送河川利用者、孤立者への呼びかけ風雨、飛行音、距離で聞き取りにくくなる
サーチライト夜間に対象と周辺を照らす位置確認、救助隊への目標提示霧や雨滴で光が散乱し、視界が悪化する場合がある
リアルタイム伝送現場映像を本部と共有初動判断、遠隔専門家の助言回線断、遅延、画質低下、情報管理への備えが必要
物資搭載機構荷物を着陸、投下、ウインチで受け渡す孤立地域への緊急品輸送積載量、重心、飛行距離、受取体制に制約
ドローンポート離陸、巡回、着陸、充電を遠隔化平時から決めた河川・施設の定期監視浸水、停電、通信断、現場周辺の安全確保が課題

表3:水害現場で使われる主な機能と限界

※ 表は横にスクロールできます

どの機能も単独では判断材料になりません。可視光で全体、ズームで細部、サーマルで夜間、写真測量で記録というように、確認したい対象から逆算して組み合わせを決めます。

4. 台風や大雨の最中でも飛ばせるのか

結論:台風の暴風雨の中を飛ばすことを前提にしてはいけません。
国土交通省の2026年3月版河川巡視手引きは、ドローンによる出水時巡視を主に「降雨後で水位が高い状態」に限定しています。雨の場合や雨になりそうな場合は原則として飛行させず、取扱説明書等で雨天飛行が確認されている場合でも、機体性能を踏まえた中止基準を設定する考え方です。

また、標準飛行マニュアルで示される風速5m/sは、全機共通の絶対的な限界ではありません。耐風性能、瞬間風速、乱流、帰投時の向かい風、上空との風速差を考慮し、自組織の中止基準として定めておくものです。

飛行責任者が飛行前に確認すること(最低7項目)

  • 降雨、平均風速、最大瞬間風速、雷、視程、雲底
  • 機体・カメラの防塵防水性能と、メーカーの運用条件
  • バッテリー温度、残量、往路・復路の風向
  • GNSS、磁気、映像伝送、指揮系通信の状態
  • 浸水しない離着陸場と、緊急着陸場
  • 有人機、他のドローン、緊急用務空域の状況
  • 取得する情報の緊急性と、飛行しない場合の代替手段

IP等級や耐風性能は機体を選ぶ材料ですが、「防水だから豪雨でも安全」「耐風性能以下なら必ず帰還できる」という保証ではありません。条件を満たさない場合は、定点カメラ、水位計、地上情報、有人機、人工衛星を使い、飛行を延期します。

5. 撮影データを意思決定につなげる情報共有フロー

現場で必要なのは、映像そのものではありません。「どこで、いつ、何が起き、次に誰が動くか」が分かる情報です。撮って終わりにしないための六つの手順を示します。

  1. 任務を定義する。「堤防を見る」ではなく、「越水と決壊の有無を確認し、通行規制と応急復旧の優先順位を決める」のように目的を決める。
  2. 撮影と記録をそろえる。画像・動画に撮影日時、座標、方向、高度、機体ID、操縦者、任務名を紐づける。
  3. 現場で一次整理する。異常地点へマーカーを置き、静止画、短い説明、重要度を付ける。
  4. 地図へ重ねる。道路、避難所、浸水想定、河川施設、住民情報など、権限に応じたレイヤーと照合する。
  5. 本部で判断する。救助、避難、通行規制、排水、応急復旧の担当へ配布し、追加撮影の要否を決める。
  6. 更新履歴を残す。同じ地点の時系列を保持し、古い映像との取り違えを防ぐ。

通信が不安定な現場では、ノートPC上で画像から2Dマップを作り、GeoTIFF、KML、PDFなどで共有する方法があります。SkyLink Japanの「PIX4Dreact」も、被災現場でのオフライン処理と状況図作成を想定した選択肢です。

導入時は実機、PC、画像枚数、ライセンス認証を含め、通信断を想定した訓練で処理時間と受け渡し方法を確認しておきます。

6. 水害時の飛行ルールと関係機関との調整

災害が発生していても、誰でも自由に飛ばせるわけではありません。

航空法第132条の92の「捜索、救助等のための特例」は、国・地方公共団体、またはその依頼を受けた者が、人命の危機や財産の損傷を避けるため、緊急性のある捜索・救助、調査・点検、生活必需品輸送などを行う場合に適用されます。

国土交通省の「航空法第132条の92の適用を受け無人航空機を飛行させる場合の運用ガイドライン」は、特例適用者にも、許可・承認を受けた場合と同程度の自主的な安全確保を求めています。依頼を受けていない操縦者が、善意だけで被災地へ入り飛行することはできません。

緊急用務空域では、包括許可を持っていても原則として飛行できません。
消防・警察・自衛隊・ドクターヘリなどが活動する区域では、緊急用務空域が指定される場合があります。特例適用者が飛行する場合も、空港事務所への通知、現地災害対策本部を通じた日時・場所の調整、有人機を確認した際の中止・回避などが必要です。飛行前と飛行中は、国土交通省「無人航空機の飛行禁止空域と飛行の方法」で最新の指定状況を確認してください。

航空法以外にも、小型無人機等飛行禁止法、条例、土地・施設管理者との調整が必要です。

撮影映像に個人を識別できる顔、車両、住宅内部などが含まれる場合は個人情報・プライバシーに配慮し、閲覧権限、保管期間、外部提供、SNS公開の基準を定めます。個人情報保護委員会は、特定の個人を識別できる映像を個人情報に該当すると説明しています。

7. 実際の豪雨・洪水における国内活用事例

※ 機体・センサーの型式が一次資料で確認できない事例は、推測で補っていません。

平成29年7月九州北部豪雨|孤立地域の安否確認と映像共有

現場の課題河川氾濫と土砂崩れにより孤立地域が発生し、地上からの安否確認や被害把握が困難になりました。

ドローンの役割東峰村で研究開発中のドローンを使い、孤立地域の安否確認などを実施。収集した被災地映像は消防庁をはじめとする関係機関で共有され、被害状況の把握に使われました。消防庁は別途、D-NETを使って福岡県災害対策本部と行方不明者の捜索場所も共有しています(出典:平成29年版 消防白書)。

示されたこと撮影班だけで映像を保有せず、指揮支援本部や関係機関へ流す仕組みが、捜索範囲と部隊活動を調整する土台になります。

令和元年東日本台風・福島県|河川・道路・ダムの被害調査

現場の課題堤防決壊、広域浸水、道路分断、護岸崩落により、被災箇所へ近づけない場所が生じました。

ドローンの役割福島県土木部は道路、河川、ダム、漁港、急傾斜地を対象に延べ78回、約13時間飛行しました。台風通過翌日には相馬市の宇多川・小泉川で破堤と浸水を確認。国道115号では護岸の全景と近景を撮影し、高柴ダムでは流木面積からおおよその量を算出して災害査定の基礎資料にしました(出典:福島県土木部「令和元年東日本台風等におけるドローンの活用」)。

残った課題災害対応に人員を取られ操縦資格者の確保が難しかったこと、組織内で活用度に差があったこと、リアルタイム配信や簡易計測を含む共有方法が今後の検討事項となったことです。

令和元年東日本台風・奥多摩町|孤立地域への救援物資輸送

現場の課題日原街道の崩落で車両が通行できず、奥多摩町日原地区への重い荷物の搬入が困難になりました。

ドローンの役割東京都の要請を受け、ANAホールディングス、ACSL、NTTドコモが協力。2019年10月28日、事前に設定した往復約5kmのルートを約10分で自律飛行し、生活必需品などを届けました(出典:東京都「ドローンを活用した空路による救援物資の提供」)。

残った課題東京都議会では、離着陸地点の選定に時間を要したことと、輸送能力が十分でなかったことが報告されました。平時に候補地、受取担当者、優先物資、機体の積載量を決めておく必要性を示す事例です。

令和3年熱海市土石流災害|被災地図を部隊配置へ活用

現場の課題土石流の発生範囲が広く、発災当初は被害の全容と安否不明者の位置関係を把握することが困難でした。

ドローンの役割消防庁によると、ドローン画像から作成した被災地図へ熱海市の住民情報などを重ね、被災エリアと人的被害を早期に把握し、部隊配置と救助活動につなげました。国土地理院も7月6日にUAV撮影・レーザ計測を実施し、正射画像や発災前後の標高変化を公開しています(出典:令和4年版 消防白書国土地理院)。

示されたこと空撮画像を地図化し、住民情報や捜索情報と重ねることで、部隊運用に使える情報へ変わります。

8. 水害対応ドローンを機能させるために平時から準備すること

発災後にできることは、平時に決めた範囲を超えません。次の10項目は、水害対応を運用として成立させるための最低ラインです。

平時の準備チェックリスト(全10項目)

  • 地域リスクを整理する:洪水浸水想定区域、内水、高潮、土砂災害、孤立可能性のある集落を地図化する
  • 任務と成果物を決める:ライブ映像、状況図、オルソ画像、点群など、判断に必要な形を定義する
  • 飛行中止基準を定める:降雨、風、雷、視程、通信、バッテリー、有人機接近時の中止手順を文書化する
  • 役割を分ける:飛行責任者、操縦者、補助者、安全管理者、解析担当、災害対策本部との連絡担当を置く
  • データの流し先を決める:誰が受信し、どの地図へ登録し、どの会議で判断に使うかを決める
  • 停電・通信断へ備える:予備電源、複数回線、オフライン地図、記録媒体、物理搬送の手段を用意する
  • 協定を動かせる形にする:対応範囲、連絡先、費用、到着目安、空域調整、データ帰属を明記する
  • 水害想定訓練を行う:晴天の基本操作だけでなく、夜間、通信断、GPS異常、複数機、有人機接近を訓練する
  • 機材を維持する:バッテリー、プロペラ、ファームウェア、発電機、PC、ケーブル、予備部品を定期点検する
  • 要請と調整を文書化する:出動要請、緊急用務空域確認、依頼書、現地本部への報告様式を誰でも使える状態にする

この10項目を、実際の出動時に現場で確認するための様式として、A4・1枚のチェックリストを配布しています。

無料ダウンロード

ドローン飛行前チェックリスト災害対応時/離陸前に、上から順に指差し確認する A4・1枚(PDF)

発災時に迷いやすいのは、機体の性能ではなく「いま飛ばしてよいのか」の判断です。法令・空域の確認から、機体・装備、現場の体制、中止基準、事故時の連絡先までを、離陸前に指差し確認できる順序でA4・1枚にまとめました。1つでも埋まらなければ飛ばさない、という使い方を想定しています。

  • ① 法令・空域
  • ② 機体・装備
  • ③ 現場の体制
  • ④ 中止基準
  • 事故時の連絡先(記入式)
チェックリストをダウンロード(PDF)

フォーム入力は不要です。そのままダウンロードいただけます。
印刷・ラミネートしてご使用ください。庁内での複製・改変は自由です。
Ver 1.1/2026年8月時点の公表情報に基づく(航空法・運用ガイドライン改正時に更新します)

改訂のお知らせを受け取る(任意)

航空法や運用ガイドラインの改正にあわせて改訂した際に、メールでお知らせします。配信はこの資料の更新時のみです。ダウンロードに登録は必要ありません。



    「いざというときに飛ばない」を防ぐメンテナンス

    災害対応用のドローンは、出番が少ない機体ほど状態を把握しにくくなります。長期保管によるバッテリーの劣化や充電不足、プロペラなどの損傷、更新されていないファームウェア、必要な付属品の不足が出動直前に分かれば、情報収集を始めるまでの時間が遅れてしまいます。

    ドローンを保有しているだけでは、災害時に使える体制とはいえません。定期点検、試験飛行、バッテリーの充放電と状態確認、ファームウェアや整備履歴の管理を平時の業務として組み込み、要請が入った時点で機体を出せる状態を維持する必要があります。

    SKYLINK HANGAR 福島

    機体とバッテリーを「必要なときに使える状態」へ

    SkyLink Hangar 福島では、機体の定期点検・メンテナンス、バッテリーの温湿度管理と充放電、保管・入出庫管理、修理、ファームウェア更新、整備履歴の管理まで支援しています。多数の機体や複数拠点を運用する組織向けには、機体を順番に預かる循環型・ローテーションメンテナンスにも対応します。

    SkyLink Hangar 福島の保守・管理サービスを見る

    9. まとめ

    • 水害対応ドローンは、危険区域へ人を入れる前に状況を確認する情報収集手段である
    • 浸水・河川・道路の把握、捜索支援、物資輸送、応急復旧調査へ活用できる
    • 台風の暴風雨の中を無理に飛ばすのではなく、降雨後など安全な条件で使う
    • サーマルやLiDARにも限界があり、地上巡視、有人機、衛星、定点観測と組み合わせる
    • 画像へ位置・時刻・任務情報を付け、災害対策本部の意思決定へ届けるところまで設計する
    • 災害時の特例は対象者と目的が限定され、有人機との調整と自主的な安全確保が必要である

    決めるべきは機種ではなく、「誰が、何を判断するための情報か」です。

    SKYLINK JAPAN

    水害対応を「飛ばす計画」から「判断に使える運用」へ

    地域の災害特性、確認したい対象、飛行環境、データの共有先が決まると、必要な機体・センサー・解析方法・訓練内容が見えてきます。SkyLink Japanでは、機材選定だけでなく、PoC、飛行計画、情報共有、保守・訓練まで含めた運用構成をご相談いただけます。

    水害対応ドローンの導入・運用を相談する

    よくある質問

    大雨や台風の最中でもドローンは飛ばせますか?

    暴風雨の中での飛行を前提にはできません。国土交通省の河川巡視手引きも、主に降雨後で水位が高く、安全な飛行が可能になった状態を対象としています。雨天対応や耐風性能がある機体でも、瞬間風速、乱流、雷、視程、帰投時の風、離着陸場を確認し、組織の飛行中止基準で判断します。

    洪水時にサーマルカメラで人を発見できますか?

    夜間などに、周囲との温度差を手がかりとして要救助者を見つけられる可能性があります。一方、雨・霧・高湿度、濡れた衣服、遮蔽物、撮影距離、背景との温度差によって検出しにくくなります。可視光と地上情報を併用し、熱源が見えないことだけで人がいないと判断してはいけません。

    災害時は飛行許可がなくてもドローンを飛ばせますか?

    誰でも自由に飛ばせるわけではありません。航空法上の特例は、国・地方公共団体、またはその依頼を受けた者が、緊急性のある捜索・救助、調査、生活必需品輸送などを行う場合に限られます。特例適用時も、緊急用務空域や有人機を確認し、現地災害対策本部等との調整と安全確保が必要です。

    浸水範囲はドローンで地図化できますか?

    重複撮影した画像からオルソ画像を作り、撮影時点の浸水範囲や道路寸断箇所を地図上へ整理できます。ただし、水面の反射、雲、建物の陰、飛行できない区域などにより未把握部分が生じます。最大浸水範囲とは限らないため、標高データ、現地痕跡、衛星画像、住民情報などと組み合わせて確認します。

    自治体が水害対応ドローンを導入する際、最初に何を決めるべきですか?

    最初に決めるのは機種ではなく、任務と情報の利用先です。「越水を確認して水防判断へ渡す」「孤立地点を地図化して救助隊へ渡す」など、誰が何を判断するための情報かを定義します。その後、飛行環境、必要なセンサー、共有形式、担当者、協定、訓練、保守を一つの運用として設計します。

    出典・参考資料

    BLOG REQUEST

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    「こんなドローン情報を知りたい」「この機種を比較してほしい」など、今後のブログへのご要望をお寄せください。


      いただいた内容は今後のブログ企画の参考にします。個別の回答やブログ化をお約束するものではありません。

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