RIEGLUAV水深LiDARグリーンレーザー 532nm

RIEGL VUX-820-G

水底と地形を、
RIEGL品質のオールインワンで。

532nmグリーンLiDAR・RiLOC-F慣性航法システム・RGBカメラを1台に統合した、UAV向けトポバシメトリックLiDAR。河川・貯水池・港湾・海岸線で、陸上地形から水面・水底までを一連のフライトで計測します。水面屈折補正を含むRIEGLの処理環境までパッケージ化。

測深性能は水質・水面状態・飛行高度などの条件に依存します。カタログ値がそのまま自社の現場に当てはまるわけではありません。

RIEGL VUX-820-G UAV水深LiDAR本体
RIEGL VUX-820-GTOPO-BATHYMETRIC LiDAR SYSTEM

Key figures

主要数値

いずれもメーカー公表条件下の値です。数値は必ず条件とセットでご確認ください。

図1|1回のフライトで、陸地・水面・水底をどう測るか

UAV搭載グリーンLiDARが河岸、水面、水底を一度の飛行で計測する断面イメージ。レーザーは水面で一部反射し、残りが水中を進んで水底で反射する


1陸地で反射

河岸・堤防などの地形を点群として取得

2水面で一部反射

水面形状を捉え、残りの光は水中へ進む

3水底で反射

水中を通過した光から水底の地形を取得

1回のフライトで3種類の反射を記録。水面で屈折したレーザーは後処理で補正し、陸上から水底まで連続した地形データに仕上げます。
最大 2.2 Secchi最大水中侵徹深度後処理による波形平均化時(実効5kHz相当・レーザーPRR 50kHz)。50kHz時は 2.0 Secchi、100kHz時は 1.8 Secchi。
最大 100 kHzレーザー測定レートスキャン速度 10〜50 lines/sec。計測効率と測深性能のバランスを現場条件に合わせて設定できます。
20 mm / 15 mmAccuracy / Precision距離150m・1σ条件の丸め値。Accuracy=真値からの偏り、Precision=再現性。
約 5.4 kg本体重量RIEGL公式データシート(2026-05-27)記載値。搭載時はマウント・ケーブル・アンテナを含む総重量でご検討ください。
最大 15 ターゲットオンライン波形処理1パルスあたりの検出ターゲット数。全測定について全波形データも併せて保存できます。
40°円形スキャンパターンオフナディア走査角 ±20°。円形スキャンにより、法面や構造物側面も捉えやすくなります。

図3|同じレーザーでも、透明度で「届く深さ」が変わる

透明度が高い水域散乱・吸収が少ない
濁度が高い水域浮遊物が光を散乱・吸収
UAVに搭載したセンサーが上空から532nmグリーンレーザーを照射し、透明な水では水底まで届き、濁った水では浮遊物による散乱と吸収で途中で減衰する比較図

水底エコーを検出
×水底に届く前に減衰
透明度の例2.5m× 2.0 Secchi測深目安 約5.0m
透明度の例1.0m× 2.0 Secchi測深目安 約2.0m
Secchi値は絶対的な水深ではなく、透明度に対する倍率です。たとえば2.0 Secchiなら、透明度の約2倍が測深の目安。同じ機材でも、水中の浮遊物・底質・水面状態によって実際の到達深度は変わります。

Best for

この製品が向いている現場

当てはまる項目が多いほど、VUX-820-Gが構成候補に入りやすくなります。

  • 陸地と浅水域を一度のフライトで取得したい
  • RIEGLレベルの測距性能をUAVで運用したい
  • INS、RGBカメラ、ソフトウェアを一体構成にしたい
  • 河川、ダム、貯水池、港湾、海岸線を計測したい
  • オンライン波形処理と全波形データを活用したい
  • 小型機向けでは性能が足りず、VQ-840-Gクラスは機体制約で選びにくい

Features

VUX-820-Gの主な特長

「何ができるか」だけでなく、「現場でどう効いてくるか」の観点でまとめました。

1

陸地と水底を連続して計測

532nmのグリーンレーザーにより、水質などの条件が適合する場所では、河岸、水面、水底を連続した点群として取得できます。

2

INSとRGBカメラを統合

RiLOC-F慣性航法システムと5.1MP RGBカメラを内蔵。複数機器の後付け構成を減らし、機体への統合とデータ管理をシンプルにします。

3

最大100kHzの高密度計測

最大100kHzの測定レートと最大50スキャン/秒に対応。計測効率と測深性能のバランスを、現場条件に合わせて設定できます。

4

全波形を保存

オンライン波形処理で最大15ターゲットを検出しながら、すべての測定について全波形データを保存できます。

5

屈折補正まで含む処理環境

RiACQUIRE、RiPROCESS、RiUNITEなどのRIEGLソフトウェアを使用し、ジオリファレンス、軌跡処理、水面屈折補正、点群生成を行います。

6

UAVにも有人機にも対応

UAVへの搭載に加え、有人航空機のペイロードポッドへの統合も想定された堅牢なIP64筐体です。

図2|「陸地と水底を連続して計測」の原理 ─ 532nmグリーンレーザーが返す3種類のエコー

① 陸地からのエコー

河岸や堤防など陸上の地表面で反射し、通常のLiDARと同じように地形の点群が得られます。

② 水面からのエコー

水面で一部が反射して水面形状の点群になり、残りは屈折しながら水中へ進みます。この屈折を後処理で補正します。

③ 水底からのエコー

水中を透過した光が水底で反射して戻ります。条件が合わない場合は、このエコーが検出できないことがあります。

VUX-820-Gはオンライン波形処理で1パルスあたり最大15ターゲットを検出しながら、全測定の全波形データを保存できます。濁りが強い、水面が波立つ、底質の反射率が低いといった条件では、③の水底エコーが検出できない場合があります。

Workflow

陸地から水底までの計測ワークフロー

グリーンLiDARは「飛ばせば水底が出る」機材ではありません。条件確認から成果物までの流れを把握しておくことが、精度と歩留まりに直結します。

1

現場条件の確認

透明度、濁度、想定水深、底質、水面状態、必要精度を整理。過去の透明度データや現地確認をもとに測深可否の見通しを立てます。

2

飛行計画と設定

飛行高度、速度、ラップ率、測定レートを設定。測深優先なら低レート+波形平均化、点密度優先なら高レートと調整します。

3

取得(陸〜水面〜水底)

グリーンレーザーが陸上地形、水面エコー、水底エコーを取得。RGB画像とINSデータを同時記録し、全波形データも保存します。

4

軌跡処理と座標系配置

GNSS基準局データとINSを結合して軌跡を後処理。RiPROCESSで測線間の整合を取り、座標系に載せます。

5

水面屈折補正・成果物化

水面で屈折した測距を補正して水底標高を算出。断面図、DEM、等深線、経年差分などの成果物に仕上げます。

Use cases

活用シーン

「何が取得できるか」と「取得データを何に使えるか」の2点で整理しています。

河川、河床、堤防

取得できるもの
低水路の河床形状、水際の護岸・堤防法面、河畔の地形を連続した点群として取得できます。
活用できること
河道断面の作成、河床変動量の把握、洪水解析用の地形モデル整備、堤防の変状確認に利用できます。

ダム、貯水池

取得できるもの
水位低下時の湛水域や、周辺斜面・進入路を含む一体の地形データを取得できます。
活用できること
堆砂量の算定、貯水容量の再評価、浚渫計画の検討、経年比較のベースデータとして活用できます。

港湾、海岸、浅海域

取得できるもの
汀線付近の砂浜地形、消波ブロックや護岸、浅海域の海底地形を面的に取得できます。
活用できること
海岸侵食のモニタリング、養浜計画、係船・航路周辺の浅所把握、船舶が入れない浅場の補完測量に使えます。

砂防、水害後の地形変化

取得できるもの
渓流の河床、砂防堰堤周辺の堆積状況、被災後の地形を短時間で広く取得できます。
活用できること
土砂堆積量の概算、復旧計画の検討、災害前後の差分解析に利用できます。なお出水直後は濁度が高く、水中の測深が成立しない場合があります。取得可否は現地の透明度により判断が必要です。

水力発電、水利施設

取得できるもの
取水口・放水路周辺の水中構造、導水路沿いの地形、沈砂池の堆積状況を取得できます。
活用できること
維持管理計画、堆積土砂の除去計画、施設周辺の3Dモデル化、点検記録の定量化に活用できます。

水中文化財、水中考古学

取得できるもの
透明度の高い浅水域において、水底の微地形や構造物の輪郭を非接触で取得できます。
活用できること
調査対象範囲の絞り込み、潜水調査計画の立案、記録用の3Dデータ整備に利用できます。

Specifications

詳細仕様

出典:RIEGL VUX-820-G Preliminary Data Sheet(2026-05-27)/RIEGL 公式製品ページ。暫定版データシートに基づく値のため、正式版で変更される可能性があります。

製品名 RIEGL VUX-820-G
メーカー RIEGL Laser Measurement Systems GmbH(オーストリア)
分類 UAV向けトポバシメトリック(地形・水深統合)LiDAR
レーザー波長 532nm(グリーン)
最大水中侵徹深度 2.2 Secchi(実効5kHz相当・後処理の波形平均化適用、レーザーPRR 50kHz)
2.0 Secchi(50kHz)/1.8 Secchi(100kHz)対水面高度75m条件。明るい底質(レーザービーム径を超える大きさ)、透明度2〜5m、清澄な大気条件での規定値です。
レーザーパルス繰返しレート 最大 100kHz
スキャン速度 10〜50 lines/sec
スキャンパターン 円形
走査角範囲 オフナディア ±20°(=40°)
最短計測距離 20m
Accuracy 20mm距離150m・1σの丸め値
Precision 15mm距離150m・1σの丸め値
ターゲット数 最大15(オンライン波形処理)
波形データ オンライン波形処理+全測定の全波形データ保存
RGBカメラ 5.1MPixel(内蔵)
慣性航法システム RIEGL RiLOC-F 内蔵
GNSS マルチコンステレーション(GPS/GLONASS/Galileo/BeiDou)
重量 約5.4kgRIEGL公式データシート(2026-05-27)記載値。搭載検討時は、マウント・ケーブル・アンテナを含む総重量で機体ペイロードを再計算してください。
外形寸法 368 × 172 × 180mm(L×W×H)
消費電力 標準 75W / 最大 110W
保護等級 IP64(防塵・防滴)
運用高度 平均海面上 18,500ft(5,600m)まで
対応ソフトウェア RiACQUIRE/RiPROCESS/RiUNITE(ジオリファレンス、軌跡処理、水面屈折補正、点群生成)
搭載プラットフォーム UAV(中〜大型機)、有人航空機のペイロードポッド搭載可否は機体のペイロード余裕、給電、マウント形状により異なります。ご使用予定の機体をお知らせいただければ、組み合わせの可否と推奨構成を個別にご案内します。

掲載仕様はメーカー公表値であり、予告なく変更される場合があります。最新の納入仕様は個別にご確認ください。

対象水域の透明度・想定水深・ご使用予定の機体をお知らせいただければ、この構成で成立するかを個別に判定してご回答します。

現場条件から相談する

Comparison

4機種から、現場に合う水深LiDARを選ぶ

水深LiDARは、最大測深値だけでは選べません。水の透明度、必要精度、計測面積、搭載機体、運用人数、解析環境まで含めて比較する必要があります。SkyLink Japanは特定メーカーの専属代理店ではないため、現場条件に合わない機種は合わないとお伝えします。

結論:陸地と浅水域を一度のフライトで、RIEGLの測距性能と処理環境のまま取得したい場合に RIEGL VUX-820-G が最も現実的です。5kg台の統合筐体にINS・RGB・波形処理を収めており、VQ-840-Gほど大型のプラットフォームを用意できない現場でも、RIEGL品質のデータ取得と屈折補正までの一貫処理が成立します。軽量機での機動性を最優先するなら TDOT 7 GREEN LITE、浅水域を少人数で反復するなら YellowScan Navigator、広域を最大レートで取得するなら RIEGL VQ-840-G が候補になります。

→ 表は横にスクロールできます

比較項目 TDOT 7 GREEN LITE YellowScan Navigator RIEGL VUX-820-G(本製品) RIEGL VQ-840-G
製品の位置づけ 超軽量・広視野角の国産システム 浅水域向けの操作性重視システム UAV向け高精度オールインワン 大型UAV/有人機向けハイエンドシステム
得意な現場 河川、砂防、狭小水域、災害現場 浅い河川・湖沼・海岸線、小〜中規模エリア 河川・河床・堤防、ダム・貯水池、港湾・海岸・浅海域 広域の河川・湖沼・海岸線、長距離測線
レーザー波長 532nm 532nm 532nm 532nm
最大測深性能
(セッキ換算)
1.43 Secchiクリアな水質(R=0.4)・高度50m時。13.5m(C=0.22・高度50m)、16.8m(C=0.22・高度15m)。条件の悪い水質では0.6 Secchi。 最大2 Secchiメーカーは飛行高度・水質・底質反射率の条件を公表していません。 2.0 Secchi(50kHz時)最大2.2 Secchiは後処理の波形平均化を適用し実効5kHz相当とした場合。100kHz時は1.8 Secchi。対水面高度75m条件。 2.0 Secchi(50kHz時)最大2.5 Secchiは波形平均化・実効0.5kHz相当。200kHz時は1.7 Secchi。
精度指標 確度 5mm / 測距精度(1σ) エコー強 4mm・エコー弱 15mmセンサー単体の測距レベルの指標です。 Accuracy 3cm / Precision 3cmメーカーはシステム値として公表(条件非公表)。 Accuracy 20mm / Precision 15mm距離150m・1σの丸め値。 Accuracy 20mm / Precision 15mm距離150m・1σの丸め値。
重量 約2.9kg本体のみ・アンテナ除く(メーカー現行公表値) 3.7kgバッテリー除く 約5.4kgRIEGL公式データシート(2026-05-27)値。 約12kgIMU/GNSS・カメラを含む構成で15kg未満
測定/発射レート 発射レート 160,000Hz計測レート 106,560Hz 最大20,000ショット/秒スキャン周波数 最大50Hz 最大100kHzスキャン速度 10〜50 lines/sec 50kHz〜200kHzスキャン速度 10〜100 lines/sec
視野角 120°4機種中で最も広い 40° 40°(オフナディア±20°)円形スキャンパターン 飛行直交方向40°/飛行方向28°ほぼ楕円のスキャンパターン
エコー/ターゲット数 エコー数 6 最大10エコー/ショット公式データシートPDFは最大15と記載。 最大15ターゲット/パルス 最大15ターゲット/パルス
波形データ 全波形データの公表なしマルチエコー(6エコー)方式。 Full Waveform 対応 オンライン波形処理+全測定の全波形保存 オンライン波形処理+全波形記録
RGBカメラ 8Mpixel(2,840×2,840) グローバルシャッターカメラ内蔵画素数はメーカー非公表 5.1MPixel 内蔵 12MPixel/24MPixel(オプション)
GNSS/INS 内蔵INS(型式非公表) SBG Quanta Micro RiLOC-F 慣性航法システム内蔵 統合INS(オプション)
代表的な搭載
プラットフォーム
GLOW.H/GLOW.L/DJI Matrice 350 RTK/CHCNAV X500/Prodrone GT-M マルチローターUAV/ヘリ型UAV、Gremsyマウント統合 UAV(中〜大型機)、有人航空機のペイロードポッド保護等級IP64 大型UAV、有人航空機
運用上の特長 機体からの外部給電(DC24V/USB Type-C PD)。NETIS登録 KK-200034-VE。 自己バッテリー駆動で約45分(典型値)。最大推奨飛行高度100m AGL。 RiACQUIRE/RiPROCESS/RiUNITE によるジオリファレンス、屈折補正、点群生成まで一貫。消費電力 標準75W。 計測レートとスキャン速度の自由度が高く、測深優先/点密度優先を現場ごとに設定可能。
注意点 公表の精度値はセンサー単体の測距精度であり、システム全体の成果精度ではありません。測深値は必ず水質・飛行高度条件とセットで判断してください。 メーカーは DJI Matrice 300/350 に非対応と明記(バッテリー込みのシステム重量が推奨最大ペイロード2.7kgを超えるため)。 2026年8月時点で公開されているデータシートは preliminary(暫定版)です。正式版で仕様が変更される可能性があります。 システム重量が大きく搭載できる機体が限られます。IMU/GNSSとカメラはオプション構成です。
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Secchi Depth(透明度)とは
白黒の標準円板(セッキ板)が見えなくなる水深を指す、水の透明度の指標です。「2.0 Secchi」は、その透明度の2倍の水深まで測深できる可能性があることを示します。透明度1.5mの水域なら理論上約3.0mが目安となり、絶対的な水深値ではありません。
精度指標の定義がメーカーごとに異なります
RIEGL は Accuracy(真値からの偏り)/ Precision(再現性)を距離150m・1σ条件で公表。YellowScan は Accuracy / Precision をシステム値として公表(条件非公表)。amuse oneself は「確度」と「測距精度(1σ)」をセンサー単体の測距レベルで公表しています。評価対象(システム全体か測距単体か)と条件が異なるため、数値の大小のみで優劣は判断できません。
波形平均化(waveform averaging)とは
後処理で複数波形を重ね合わせてノイズを低減し、微弱な水底エコーを検出しやすくする手法です。実効的な計測レートが下がるため、点密度と測深性能はトレードオフの関係になります。
重量の算定基準について
重量の算定基準(本体のみ/IMU・GNSS込み/バッテリー込み/アンテナ除く)はメーカーごとに異なります。機体のペイロード検討時は、必ず基準を揃えて再計算してください。

測深性能は水質・底質・飛行高度・水面状態に依存するため、カタログ値がそのまま自社の現場に当てはまるわけではありません。仕様値の最終確認日:2026年8月7日。

Selection guide

選び方ガイド

最初に決めるべきは「最大測深値」ではなく、搭載する機体成果物に必要な精度です。この2つが決まると、選べる構成は自然に絞り込まれます。

機体のペイロードから考えると?

2〜3kg級までしか積めない機体なら TDOT 7 GREEN LITE または YellowScan Navigator。5kg台を積める中〜大型機なら VUX-820-G。10kg超のペイロード枠や有人機を使えるなら VQ-840-G が候補です。なお Navigator はメーカーが DJI Matrice 300/350 への搭載を非対応としている点にご注意ください。

必要な精度から考えると?

公共測量や設計に用いる成果物で、システムとしての誤差要因まで管理したい場合は、測距条件が明示された RIEGL系(20mm / 15mm @150m・1σ) が扱いやすくなります。各社の精度表記は評価対象が異なるため、数値の大小だけで比較せず、必ず定義を確認してください。

水域の広さと形状から考えると?

狭い渓流や急斜面に挟まれた水路では、視野角120°の TDOT 7 GREEN LITE が有利になる場面があります。一方、広い河川や海岸線を効率よく面的に取得したい場合は、高レートで飛べる VUX-820-GVQ-840-G が測線数を減らせます。

運用体制から考えると?

少人数で機動的に動きたい、機体給電に依存したくないという場合は、自己バッテリーで約45分運用できる Navigator が扱いやすい構成です。解析まで含めて一つのメーカー環境に揃えたい場合は、処理ソフトまでパッケージ化された VUX-820-G が管理をシンプルにします。

「一番深く測れる機種」はどれ?

公表値だけを見れば VQ-840-G の 2.5 Secchi が最大ですが、これは後処理の波形平均化を適用し、実効0.5kHz相当まで計測レートを落とした条件の値です。点密度とのトレードオフがあるため、そのまま「一番深い機種」とは言えません。実際の測深深度は、現地の透明度に強く依存します。

迷ったときは?

対象水域の透明度データ(過去の観測値でも可)と、ご使用予定の機体必要な成果物の3点をお知らせください。SkyLink Japanは複数メーカーを横断して取り扱っているため、特定機種に寄せずに構成をご提案できます。判断が難しい場合はテスト計測(PoC)もご相談ください。

FAQ

よくあるご質問

導入検討時にいただくことの多いご質問をまとめました。

VUX-820-Gはどのような製品ですか?

532nmのグリーンレーザーを使うUAV向けの水深LiDAR(トポバシメトリックLiDAR)です。陸上の地形と、条件が合えば水面下の水底までを、同じフライトで連続した点群として取得できます。

RiLOC-F慣性航法システムと5.1MPのRGBカメラを本体に内蔵しており、外付け機器を組み合わせる構成に比べて、機体への搭載とデータ管理がシンプルになります。取得後の処理も、ジオリファレンスから水面屈折補正までRIEGLのソフトウェア環境で一貫して行えます。

VUX-820-GとVQ-840-Gの違いは何ですか?

最大の違いは、システムの規模とそれに伴う搭載できる機体です。VUX-820-Gは約5.4kg(公式データシート値)でUAV運用を主眼に置いた統合構成、VQ-840-Gは約12kg(IMU/GNSS・カメラ込みで15kg未満)で大型UAVや有人機を前提としたハイエンド構成です。

性能面では、計測レートがVUX-820-Gの最大100kHzに対し、VQ-840-Gは最大200kHz。最大測深性能もVQ-840-Gの2.5 Secchi(波形平均化・実効0.5kHz相当)が上回ります。一方、Accuracy / Precisionはどちらも20mm / 15mm(150m・1σ)で同等です。またVUX-820-GはINSとRGBカメラが標準内蔵であるのに対し、VQ-840-Gではこれらがオプション構成となります。

つまり「性能の優劣」というより、使える機体のペイロード枠と、構成をどこまで一体化したいかで選び分ける関係です。

NavigatorとVUX-820-Gはどちらが適していますか?

現場の運用スタイルによって変わります。YellowScan Navigatorは3.7kg(バッテリー除く)で自己バッテリー駆動、約45分の運用が可能なため、浅水域を少人数で機動的に計測する用途に向いています。

VUX-820-Gは重量が増える代わりに、測定レート、ターゲット数、全波形保存、処理環境の一体化といった点で、より高密度・高精度なデータ取得と解析に向いています。

なお、YellowScanはNavigatorをDJI Matrice 300/350に搭載できないと明記しています(バッテリー込みのシステム重量が機体の推奨最大ペイロード2.7kgを超えるため)。お使いの機体が決まっている場合は、この点が判断材料になります。

最大2.2 Secchiとは何ですか?

Secchi Depth(セッキ深度・透明度)は、白黒の標準円板が水中で見えなくなる深さを示す、水の透明度の指標です。「2.2 Secchi」は、その透明度の約2.2倍の深さまで測深できる可能性があることを意味します。たとえば透明度が2mの水域なら、目安として約4.4mまでとなります。

重要なのは、これが絶対的な水深値ではないことです。同じ機材でも、透明度が1mの水域なら約2.2mまでしか届きません。またVUX-820-Gの2.2 Secchiという値は、後処理で波形平均化を適用し、実効的な計測レートを5kHz相当まで下げた条件のものです。通常運用に近い50kHz時は2.0 Secchi、100kHz時は1.8 Secchiとなり、点密度と測深性能はトレードオフの関係にあります。

グリーンレーザーなら必ず水底を計測できますか?

いいえ、必ず計測できるわけではありません。グリーンレーザーは水中を透過しやすい波長ですが、実際に水底からの反射を検出できるかは、水の透明度、濁度、水面の波立ち、底質の反射率、水深、飛行高度、計測設定など複数の条件に左右されます。

特に濁りの強い水域や、水面が波立って乱反射が生じる状況では、水底エコーが検出できないことがあります。導入前に対象水域の透明度データをご確認いただくか、テスト計測(PoC)で取得可否を検証されることをおすすめします。

濁った河川でも計測できますか?

濁度が高い水域では、水中の測深が成立しない、または測深できる深さが大幅に浅くなる可能性があります。測深性能はSecchi Depthに比例するため、透明度が低いほど到達深度も浅くなります。

ただし水中の測深ができない条件下でも、陸上地形と水面形状の取得は可能です。目的が河道の陸上部分や堤防の形状把握であれば、濁度に関わらず有効なデータが得られます。出水直後など濁度が高いタイミングでは、透明度が回復してから再取得する、あるいは音響測深など他の手法と組み合わせるといった計画も含めてご相談ください。

陸地も同時に計測できますか?

はい。VUX-820-Gはトポバシメトリック(地形・水深統合)LiDARとして設計されており、陸上地形、水面、水底を一連のフライトで連続的に取得することを想定しています。

これにより、水際で陸上測量と水中測量のデータを継ぎ合わせる際に生じがちな、境界部のデータ欠損や不整合を減らすことができます。河岸から河床まで連続した断面が必要な河川測量などで特に有効です。

対応するUAVを教えてください

VUX-820-GはUAVへの搭載に加え、有人航空機のペイロードポッドへの統合も想定された製品です。ただし搭載可否は機体のペイロード余裕、給電方式、マウント形状によって異なります。

本体重量(公式データシート値 約5.4kg)に加え、マウント、ケーブル、アンテナなどを含めた総重量で機体の許容ペイロードを検討する必要があります。ご使用予定の機体、または導入を検討中の機体をお知らせいただければ、組み合わせの可否と推奨構成を個別にご案内します。

デモやPoCは依頼できますか?

はい、ご相談を承っています。水深LiDARは現場の水質条件によって取得結果が大きく変わるため、導入前に実際の対象水域でテスト計測を行い、狙った成果物が得られるかを検証する進め方をおすすめしています。

実施可否や日程、条件については、対象水域の場所・規模・時期とあわせてお問い合わせください。

取得後の点群処理や成果物作成も相談できますか?

はい。機材の販売だけでなく、軌跡処理、ジオリファレンス、水面屈折補正を含む点群生成、断面図・DEM・等深線などの成果物作成についてもご相談いただけます。

自社で解析まで内製化したい場合の運用設計・トレーニングと、解析を業務委託したい場合の受託の両方に対応可能です。どちらが適しているか判断がつかない段階でも、現状の体制をお聞かせいただければ整理からお手伝いします。

どの水深LiDARが合うか、
現場条件から一緒に選定します。

水深、透明度、計測範囲、必要精度、現在お使いのUAV、希望する成果物をお知らせください。複数メーカーの製品から、導入、PoC、運用、解析まで含めてご提案します。

お問い合わせ時にお知らせいただけると、初回のご返信で具体的な提案ができます

  • 計測対象(河川・ダム・港湾・砂防 など)と、おおよその計測面積
  • 想定水深と、対象水域の透明度(過去の観測値や体感で構いません)
  • 必要精度(公共測量準拠が必要か、現況把握で足りるか)
  • 現在お使いの、または導入予定のUAV
  • 希望する成果物(断面図、DEM、等深線、経年差分 など)
  • ご検討の形態(機材導入/業務委託/未定)と希望時期


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