DJI MATRICE 400 / MULTI-ROLE ENTERPRISE PLATFORM
一台ではなく、
現場ごとに完成する。
DJI Matrice 400。
設備点検、防災・夜間捜索、警備、赤外線・望遠撮影、照射・拡声、自社センサーの搭載まで。ペイロードを載せ替えて、Matrice 400を業務に合わせて構成します。
30 SECONDS OVERVIEW
30秒で分かる、Matrice 400。
Matrice 400は、カメラが固定された機体ではありません。下部のデュアルジンバルと上部の第3ジンバルコネクターに、業務に応じたペイロードを載せ替えて使う業務用フラッグシッププラットフォームです。まず、運用判断に効く5つの数値だけを押さえてください。
IP55
防塵・防水(機体)
IP55は恒久的に保証される性能ではなく、経年や摩耗によって低下します。ペイロード側はL3・H30/H30TがIP54、P1はIP4X(防水等級なし)です。
59分
最大飛行時間
H30T搭載・無風・海抜0m等のDJI所定条件下の公称値。L3搭載時は53分、6kg搭載時は31分(いずれもDJI公称)。実運用では風・気温・飛行速度で変動します。
6kg
最大ペイロード
第3ジンバルコネクター(ネジ固定)での上限値。シングル1400g、デュアル950g×2など、搭載位置ごとに上限が異なります。
全方向
障害物検知
全方向二眼ビジョンに加え、回転式LiDARとmmWaveレーダーを搭載。12mm径の電線を36m先で検知します(DJI公称)。
最大3系統
ペイロード拡張性
下部デュアル2系統+上部第3ジンバル1系統。サーチライト、スピーカー、パラシュート、PSDK対応のサードパーティー機器も構成できます。
出典:DJI公式仕様(enterprise.dji.com)。数値はすべてDJIの試験条件下の公称値であり、実運用値を保証するものではありません。
CHOOSE BY MISSION
「現場で何をするか」で選ぶ。
機体名から入ると、必要のないセンサーまで買うことになります。Matrice 400の構成は、現場でやること・必要な成果物・飛行条件の3つが決まれば絞り込めます。まずは業務から見てください。該当するカードのボタンから、そのまま構成相談へ進めます。

現場でやること
設備・プラントの複合点検/外観と発熱を1フライトで
構成:Matrice 400 × Zenmuse H30T
広角48MP、光学34倍ズーム40MP、赤外線1280×1024、レーザー測距、NIR補助光を1台に統合。プラント、電力設備、鉄道、橋梁など、外観と発熱の両方を1回の飛行で確認したい保全業務に向きます。
- ズームは光学34倍/最大400倍
- 赤外線は高ゲイン−20〜150℃、低ゲイン0〜600℃
- レーザー測距は3〜3000m
- 飛行時間59分(DJI公称)

現場でやること
外観点検・進捗記録・警備巡回/望遠中心の確認
構成:Matrice 400 × Zenmuse H30
H30Tから赤外線サーマルセンサーだけを外したモデルです。発熱の把握が要件に入らない現場では、こちらが適正な構成になります。
- 広角48MPと光学34倍ズーム40MPはH30Tと同等
- レーザー測距・NIR補助光・夜景モードも搭載
- 赤外線が必要になった時点でH30Tへ載せ替え可能

現場でやること
災害対応・夜間捜索/照らして、呼びかける
構成:Matrice 400 × Zenmuse H30T + Zenmuse S1 + Zenmuse V1
H30Tで捜索し、S1で照らし、V1で呼びかける。下部デュアルと上部第3ジンバルを併用して、1機で完結させる防災・警備向けの構成です。自治体の防災・危機管理部門、消防、警備事業者からのご相談が中心です。
- S1:有効照射距離500m、中心照度40lux(100m先・両灯時)
- V1:最大音圧129dB(1m)、有効伝達距離700m
- H30T+S1で飛行時間50分、H30T+V1で53分(いずれもDJI公称)

現場でやること
市街地・第三者上空での運用/自社センサーの搭載
構成:AP100パラシュート/PSDK(E-Port V2)構成
安全対策や独自機器の搭載が要件に入る運用です。機材だけで許可・承認が下りるわけではないため、運用要件とセットで設計します。
- AP100:最小安全展開高度30m以上、降下速度5m/s以下
- AP100装着時の最大飛行時間は約53分(DJI公称)
- サードパーティー機器はPSDK(E-Port V2)経由。個別の対応可否は要確認

現場でやること
写真測量・土量計算/オルソ画像・3Dモデル
構成:Matrice 400 × Zenmuse P1
フルフレーム45MPとメカニカルシャッターで、点群ではなく「写真」から成果物を作る構成です。土量計算、進捗記録、構造物のテクスチャ付きモデルに向きます。
- 無評定点で水平3cm/垂直5cm(DJI所定条件)
- 1フライトで約3km²をカバー(DJI公称)
- DL 24/35/50mmのレンズを選択可能
- IP4Xのため降雨時は運用計画側での対応が必要
LiDARとの違い:P1は上空から撮った写真を重ね合わせて地形を再現します。写っていないものは再現できないため、樹木や下草に覆われた場所の地面は取得できません。植生下の地形や、レーザーによる直接計測が必要な場合はZenmuse L3によるLiDAR測量をご検討ください。

別ページでご案内
広域LiDAR測量を検討中の方へ
構成:Matrice 400 × Zenmuse L3
Matrice 400にZenmuse L3を搭載した構成では、レーザーで地表面を直接計測し、点群からDSM・DTM、等高線、縦横断、土量、オルソまでの成果物を作れます。森林や植生に覆われた土地の地形、造成地・採石場、道路・河川・送電線といった広域・線形の計測が対象です。
計測条件の設計、解析環境、公共測量で使用する場合の注意点は、内容が多いため専用ページにまとめています。
構成に含まれるバッテリー本数、充電設備、予備機、保守契約の範囲はご要件によって変わります。見積時に整理してご提示します。ここに当てはまらない場合も、成果物と現場条件を伺えば構成を組み立てます。取得したい成果物がまだ固まっていない場合も、そのままご相談ください。フォームに「必要な成果物がまだ決まっていない」の選択肢を用意しています。
PAYLOAD COMPARISON
ペイロードを、
取得データと注意点で比べる。
カタログのスペック順ではなく、「何が取れるか」「どこで効くか」「何を追加で用意する必要があるか」で並べています。注意点の列は、導入後に問題になりやすい箇所です。
| ペイロード | 取得データ | センサー | 適した現場 | 必要ソフト | 注意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| Zenmuse L3 | LiDAR点群+RGB画像 | 測量用LiDAR+RGBカメラ | 広域・線形のLiDAR測量(森林、造成、道路・河川・送電線) | DJI Terra ほか | 本体1.60kgに加えて専用のシングルジンバルコネクター145gが必要で、搭載枠を1つ使います。検知距離・点密度・精度・スキャンモードなどの計測条件は専用ページに記載しています |
| Zenmuse P1 | 45MP静止画オルソ・3Dモデルの元データ | フルフレーム35.9×24mmDL 24/35/50mm | 造成・土工の土量計算、進捗記録、構造物の外観モデル | DJI Terra | IP4Xで防水等級がない。降雨・降雪が想定される現場では運用計画側での対応が必要 |
| Zenmuse H30T | 可視広角48MP/ズーム40MP/赤外線1280×1024/測距 | 1/1.3型+1/1.8型非冷却VOx | 設備・プラント・電力の複合点検、防災、夜間確認 | DJI Pilot 2FlightHub 2 | 温度レンジは高ゲイン−20〜150℃/低ゲイン0〜600℃。赤外線減光フィルタ併用時に上限が拡張されるため、測りたい温度帯を先に決めること |
| Zenmuse H30 | 可視広角48MP/ズーム40MP/測距 | 1/1.3型+1/1.8型 | 外観点検、進捗記録、警備・巡回 | DJI Pilot 2 | 赤外線センサーを持たない。発熱・温度が要件に入る案件では使えない |
| Zenmuse S1 Zenmuse V1 |
照射・拡声計測データは取得しない | サーチライト/スピーカー | 夜間捜索、要救助者への呼びかけ、警備 | DJI Pilot 2 | 単体では成果物にならない。H30Tなどのセンサーと組み合わせる前提。搭載枠を1つ消費する |
| AP100 パラシュート |
— | 自動展開式パラシュート | 市街地・第三者上空を含む運用の安全対策 | — | 最小安全展開高度30m以上。装着すると最大飛行時間は約53分に低下。国内の飛行許可・承認の要件は年度で変わるため要確認 |
| サードパーティー 機器 |
機器による | PSDK(E-Port V2) | 専用センサー、ガス検知、通信機器など | 機器による | Matrice 400への対応可否は機器ごとに異なる。個別に確認が必要 |
※Zenmuse L3の計測性能、成果物、公共測量での取り扱いは、M400 × L3専用ページをご覧ください。
搭載位置ごとに、載せられる重量が違います。
「最大6kg」は機体全体の合計ではなく、上部の第3ジンバルコネクターにネジ固定した場合の上限です。ここを取り違えると構成が成立しません。
| 搭載位置 | 1系統あたりの上限 | 主な用途 |
|---|---|---|
| シングルジンバルコネクター(下部) | 1400 g | H30/H30T(920g)、P1(約800g)など |
| デュアルジンバルコネクター(下部) | 950 g × 2 | H30Tとサーチライト、H30Tとスピーカーなどの併用 |
| 第3ジンバルコネクター(上部・クイックリリース) | 3 kg | 上方向の点検、追加センサー |
| 第3ジンバルコネクター(上部・ネジ固定) | 6 kg | 重量のあるサードパーティー機器 |
| Zenmuse L3専用コネクター | 2100 g | Zenmuse L3(1.60kg) |
飛行時間は、載せるもので変わります。
| 構成 | 最大飛行時間(DJI公称) | 備考 |
|---|---|---|
| Zenmuse P1 | 59分 | 約800g |
| Zenmuse H30T | 59分 | 920g。公称59分の基準構成 |
| Zenmuse L3 | 53分 | 1.60kg+専用コネクター |
| H30T + Zenmuse V1 | 53分 | 拡声を伴う運用 |
| H30T + Zenmuse S1 | 50分 | 夜間照射を伴う運用 |
| ペイロード3kg | 44分 | — |
| ペイロード6kg | 31分 | — |
| AP100パラシュート装着時 | 約53分 | — |
出典:DJI公式サイト掲載のペイロード重量と最大飛行時間のデータ。いずれも無風・海抜0m等のDJI所定条件下の値です。実運用では風速、気温、飛行速度、バッテリーの状態、離着陸の回数によって短くなります。安全マージンを含めた実効時間は、デモまたはPoCで実測することをおすすめします。
SAFETY AND OPERATION
ペイロードを載せ替えても、
飛ばし方は変えなくていい。
構成が変わっても、機体側の検知・伝送・測位の仕組みは共通です。複数のチームで運用を回す場合、この共通部分が教育コストと事故率を左右します。
0.5〜100 m
回転式LiDAR
360°水平・58°垂直をカバー。100klx環境下で0.5〜100mを検知します。電線に対しては35m。夜間や逆光でも、カメラに頼らずに障害物を捉えます。
36 m / 50 m
mmWaveレーダー
直径12mmの電線を36m先、21.6mmの電線を50m先で検知(FOV±45°)。送電線・配電線に近接する点検で効きます。
0.5〜25 m
低照度・夜間の検知
上部の3D ToFセンサーが夜間0.5〜25m(反射率10%以上)、下方の3D赤外線センサーが0.3〜8mを検知。暗所での離着陸と上方向の余裕を確保します。
0.4〜200 m
全方向二眼ビジョン
前後・側面・下方をフルカラーの魚眼センサーでカバー。前後は0.4〜200mを検知範囲とします。
20 km
伝送・空中リレー
O4 Enterprise Enhanced伝送。CE/SRRC/MIC条件で最大20km(FCC条件では40km)、3系統の1080p/30fpsを同時表示。空中リレーで、見通しの取れない現場の映像を中継できます。
1 cm + 1 ppm
RTK測位
水平1cm+1ppm、垂直1.5cm+1ppm。方位精度は2°以内。測量用途はもちろん、点検でも撮影位置の再現性が上がります。
日本国内での伝送距離はMIC(技適)条件が適用され、最大20kmが上限値です。いずれも見通しが確保され、電波干渉のない環境での公称値であり、実効距離は現場環境によって大きく変わります。耐風は離着陸時12m/s、動作温度は−20〜50℃、最大離陸高度は7000m、最大離陸重量は15.8kgです。
MATRICE 400 VS MATRICE 4 SERIES
Matrice 4シリーズと、
どちらを選ぶか。
結論から言えば、ペイロードを載せ替える必要があるかどうかが分岐点です。撮る対象が決まっていて、機材を車で運び、1人で飛ばすならMatrice 4シリーズが適正です。逆に、測量と点検と防災を同じ機体で回すならMatrice 400になります。
| 比較軸 | Matrice 400 | Matrice 4シリーズ(4E/4T) |
|---|---|---|
| 携帯性 | 離陸重量9.74kg(バッテリー込)折りたたみ時490×490×480mm。2名での運搬・展開を前提 | 離陸重量1219g1人で持ち運べるクラス |
| カメラ | 交換式ペイロードL3/P1/H30T/H30/S1/V1/PSDK機器。最大3系統 | 固定式カメラ4E:4/3型20MP広角+中望遠+望遠/4T:1/1.3型48MP広角+中望遠+望遠+赤外線 |
| IP等級 | IP55恒久的な性能ではありません | 規定の保護等級なし |
| 最大飛行時間 | 59分(H30T搭載時)L3搭載時53分、6kg搭載時31分 | 49分(標準プロペラ) |
| 伝送距離 | 最大20km(CE/SRRC/MIC) | 最大12km(CE/SRRC/MIC) |
| 動作温度 | −20〜50℃ | −10〜40℃ |
| 障害物検知 | 全方向二眼ビジョン+回転式LiDAR+mmWaveレーダー | 全方向二眼ビジョン+下方3D赤外線センサー |
| 導入コスト | 機体・ペイロード・バッテリー・充電設備を含む一式構成初期投資は大きいが、業務追加時はペイロード追加で対応できる | 機体単体で完結初期投資を抑えられるが、用途を増やすには機体を追加することになる |
価格は構成・数量・保守内容によって変わるため、本ページには掲載していません。仕様値はDJI公式の公称値です。
HOW WE WORK
機体を売って終わりにしません。
SkyLink Japanは、機体・ペイロードの供給に加えて、解析ソフトの選定、講習、保守・点検までを担当します。グループには扶和ドローン(UAV/LiDAR測量・点群解析)とJDRONE(災害対応・特殊環境・高難度運航)があり、自社運用が難しい部分は受託でも対応できます。
要件整理
必要な成果物、精度、対象範囲、現場条件、社内の体制を伺い、機体クラスとペイロードの候補を絞ります。ここで「そもそもMatrice 400でなくてよい」と判断することもあります。
デモ・PoC
実機で飛ばし、実データを取得します。カタログの飛行時間ではなく、現場条件での実効時間とデータ品質を確認いただくための工程です。
センサー選定
L3/P1/H30T/H30、周辺機器、サードパーティー機器の可否を、搭載位置と重量の制約に照らして確定します。将来の追加を見込んだ構成も設計します。
解析ソフト
DJI Terra、FlightHub 2、DJI Modifyのほか、既存の解析環境・CADとの接続まで含めて選定します。取得だけできても、成果物にならなければ業務は回りません。
講習・運用立ち上げ
操縦者の育成と、社内で運用規程を作るところまで支援します。人手の問題は、機材選定と同じくらい導入の成否を分けます。
保守・点検
国内での保守体制を用意しています。定期点検、修理、代替機の手配まで含めて、止まらない運用を前提に設計します。
FAQ
導入前に、よくある質問。
ペイロードは同時に何台まで搭載できますか?
載せるペイロードで、飛行時間はどのくらい変わりますか?
Zenmuse H30とH30Tの違いは何ですか?
H30Tで測れる温度の範囲を教えてください。
夜間の捜索や、停電時の現場確認に使えますか?
公共測量に使えますか?
IP55なので雨の日でも飛ばせますか?
サードパーティー製のセンサーを載せられますか?
AP100パラシュートを付ければ市街地を飛べますか?
伝送距離20kmとありますが、実際にその距離で飛ばせますか?
既存のMatrice 300/350 RTKのペイロードは使えますか?
操縦できる人がいません。それでも導入できますか?
CONTACT
Matrice 400の構成・見積を相談する。
必要な成果物と現場条件を伺えば、機体・ペイロード・解析ソフト・講習・保守までを含めた構成をご提案します。まだ成果物が固まっていない段階でも問題ありません。デモ・PoCのご相談も同じフォームで承ります。