Matriceシリーズの機体下部にDJI Zenmuse P1を搭載した状態

ZENMUSE P1 / FULL-FRAME PHOTOGRAMMETRY CAMERA

広域を、測れる写真に。

45 MPフルサイズセンサーと交換式単焦点レンズで、2Dオルソから3Dモデルまで効率よく撮影。

Zenmuse P1は、Matrice 400/Matrice 350 RTK/Matrice 300 RTKに搭載する写真測量用のカメラペイロードです。レーザーで点群を取るLiDARとは仕組みが異なり、撮影した多数の高解像度写真を写真測量ソフトウェアで処理して、オルソ画像や3Dモデルを作成します。SkyLink Japanは、レンズ選定から処理環境・講習までを含めた構成でご提案します。

画像:DJI公式

30-SECOND GUIDE

30秒で分かる、Zenmuse P1。

P1は「測れる写真」を撮るための機材です。成果物はP1が直接作るのではなく、撮った写真を処理してできあがります。この3ステップを押さえてください。

1

写真を撮る

45 MPのフルサイズセンサーで、対象を高解像度で連続撮影します。最短0.7秒間隔、メカニカルシャッターは1/2000秒まで対応し、飛行しながらでも像の流れを抑えます。

2

位置・姿勢情報と同期する

TimeSync 2.0が、カメラ・ジンバル・フライトコントローラー・RTKの時刻をマイクロ秒単位で同期。1枚ごとにカメラレンズ中央の射出瞳位置を写真へ記録します。

3

写真測量ソフトで
オルソ・3Dへ

撮影した写真群を写真測量ソフトウェアで処理し、オルソ画像や3Dモデルを生成します。この処理工程はP1本体には含まれません

P1はLiDARではありません。
レーザーを照射して直接点群を取得するZenmuse L2/L3とは、取得の仕組みが根本的に異なります。樹木に覆われた地表面を狙うのか、高解像度の写真とテクスチャを狙うのかで、選ぶ製品が変わります。

START FROM THE DELIVERABLE

このような成果・現場で検討されています。

DJIが公式に挙げる用途のうち、SkyLink Japanで対応範囲を確認できるものを掲載しています。最初に決めるのは機材ではなく、必要な成果物と要求されるGSD(地上画素寸法)です。

2Dオルソ画像

真上からの撮影でオルソモザイクを生成。中域から広域の撮影に向きます。

3D都市・構造物モデル

オルソとオブリーク(斜め)撮影を組み合わせ、建物の側面までテクスチャの付いたモデルを作成します。

造成・施工進捗

造成地・堆積場の現況を定期的に撮影し、検討材料にします。

詳細撮影

50 mmレンズで対象から距離を取りつつ細部を撮る、法面・構造物などの記録。

文化財・構造物の3D記録

形状とテクスチャを併せて残したい対象の記録。近接・低速での撮影計画が前提になります。

P1が苦手なこと

写真測量は、写真に写らないものを再現できません。樹冠に覆われた地表面、テクスチャの乏しい面(水面・新雪・均質な砂地など)、日照が極端に不足する条件では結果が安定しません。植生下の地形が目的ならZenmuse L2/L3をご検討ください。

切り立った岩肌の脇を飛行する、Zenmuse P1を搭載した機体を見上げた様子
現場ごとの飛行許可・承認、離着陸場所、基準点・検証点の配置は別途ご確認ください。画像:DJI公式

SENSOR & SHUTTER

45 MPフルサイズセンサーと、メカニカルシャッター。

写真測量では「1枚あたりの情報量」と「像が流れないこと」が結果を決めます。P1はこの2点をセンサーサイズとシャッター方式で押さえています。

DJI DLマウントの単焦点レンズを装着したZenmuse P1本体と3軸ジンバル

SENSOR

フルサイズ 45 MP

  • センサーサイズ 35.9×24 mm(フルフレーム)
  • 有効画素数45 MP、画素サイズ4.4 μm
  • 写真サイズ 8192×5460(3:2)
  • 静止画フォーマット JPEG/DNG/JPEG+DNG
  • ISO感度 100〜25600(低ノイズ・高感度モード)

SHUTTER

メカニカルシャッター

  • メカニカルシャッター 1/2000〜1秒(絞りF5.6以下)注3
  • 電子シャッター 1/8000〜1秒
  • 絞り範囲 F2.8〜F16
  • 最短撮影間隔 0.7秒
  • 露光パルスの中央値をマイクロ秒単位で送信

TIMESYNC 2.0

時刻同期と位置記録

  • カメラ、ジンバル、フライトコントローラー、RTKの時刻同期
  • 露光時間間隔をマイクロ秒単位で出力
  • 機体とジンバルの位置・方向から、カメラの射出瞳位置を写真に記録

GIMBAL & BODY

ジンバル・筐体

  • 3軸(チルト/ロール/パン)、角度ぶれ範囲±0.01°
  • 着脱式DJI SKYPORT
  • 198×166×129 mm/約800 g/20 W
  • 動作環境温度 −20℃〜50℃
  • 保護等級 IP4X注4

保護等級はIP4X。防水等級の表記はありません。

Zenmuse P1の保護等級はDJI公式仕様でIP4Xとされています。これは異物侵入に対する等級のみで、防水に相当する等級が付与されていないことを意味します(Zenmuse H30シリーズやZenmuse L2のIP54とは異なります)。降雨・降雪が想定される条件での運用可否は、機体側の仕様と気象条件、飛行許可・承認の条件に従って個別に判断してください。

LENS SELECTION

24/35/50 mmの選び分け。

P1はズームに対応していません。画角はレンズの交換で決めます。つまりレンズ選定は、飛行高度・GSD・撮影範囲・撮影枚数をまとめて決める判断になります。

レンズ FOV 選定の考え方
DJI DL 24mm F2.8 LS ASPH(ENTERPRISE) 84° 最も広い画角。同じ高度なら1枚あたりの撮影範囲が広く、撮影枚数を抑えられます。広域のオルソ作成で基準になる選択。
DJI DL 35mm F2.8 LS ASPH(ENTERPRISE) 63.5° 広さと細かさの中間。同じ高度なら24 mmより細かいGSDが得られます。動画は4K(3840×2160)に対応するのがこのレンズのみです。
DJI DL 50mm F2.8 LS ASPH(ENTERPRISE) 46.8° 最も狭い画角。対象から距離を取ったまま細かいGSDを得たい場合に使います。撮影範囲が狭くなるため枚数と飛行時間は増えます。

いずれもレンズフード、バランスリング/フィルターが付属します。焦点は、ミッション飛行ではファーストウェイポイントのオートフォーカスとキャリブレーション済みの無限遠フォーカスを使用し、手動飛行では手動フォーカスが必要です。

決める順番

①必要な成果物 → ②要求されるGSD → ③安全に飛べる対地高度 → ④その組み合わせを満たすレンズ、の順で決めます。レンズから決めると、高度かGSDのどちらかに無理が出ます。

GSDと高度の関係

GSDは焦点距離と対地高度で決まります。同じレンズなら高度を下げるほどGSDは細かくなり、撮影範囲は狭く、枚数は増えます。具体的な計算方法はDJI公式のユーザーマニュアルに記載があります。

複数レンズを持つ意味

広域のオルソと、構造物の詳細記録を同じ体制で回すなら、レンズを複数持つ構成が現実的です。運用頻度と対象の幅から、必要本数をご相談ください。

CAPTURE MODES

Smart Oblique Captureと、撮影モード。

同じ「写真を撮る」でも、狙う成果物によって飛び方と撮り方が変わります。

MODE 1

マッピング(オルソ)

  • 真下向きで格子状に撮影し、オルソ画像を作成
  • 地形フォロー飛行経路が使えるのはこのモード

MODE 2

オブリーク(斜め)写真測量

  • 斜め方向から撮影し、建物側面などのテクスチャを取得
  • 3Dモデル作成が目的の場合に使用

MODE 3

コリドーマッピング

  • 道路・河川などの線形対象に沿った飛行
  • Smart Oblique Captureとの併用は不可

MODE 4

Smart Oblique Capture

  • 1本の飛行経路でオルソとオブリークをまとめて取得
  • カメラのチルト角度範囲 −45°〜−90°、5つの角度で撮影
  • 飛行エリアの境界では再構築に不可欠な写真のみを撮影し、枚数を抑制
  • 旋回点では機体姿勢の影響を避けるため撮影しない
  • 飛行経路のセクションごとに速度が変わる可変速飛行

送信機の画面でマッピングの飛行ルートを設定している様子
撮影モードとルートはアプリ側で設定します。画像:DJI公式

Smart Oblique Captureの対応機体は要確認です。

DJI公式FAQには「この機能は現在、P1とMatrice 300 RTKを併用した場合にのみ使用できます」との記載があります注6。Matrice 350 RTKやMatrice 400での対応可否は、ファームウェアとアプリのバージョンによって変わる可能性があるため、導入時点での対応状況を個別にご確認ください要確認

PPKにも対応

タスクフォルダーには、写真、GNSS RAW観測データ、TimeStamps.MRKファイルが保存されます。RTKが安定しない現場では、これらを用いた後処理(PPK)を検討します。

NUMBERS & CONDITIONS

公称精度・撮影効率と、その成立条件。

以下はいずれもDJIが特定の条件下で測定・算出した公称値であり、保証値ではありません。条件を外れれば結果は変わります。

項目 公称値 測定・算出条件
絶対精度(GCPなし) 水平 3 cm/垂直 5 cm注1 マッピングミッションにおいて、GSD 3 cm、飛行速度15 m/s、前方オーバーラップ率75%、側方オーバーラップ率55%で飛行した場合。
1フライト撮影面積 3 km²注2 GSD 3 cm、オーバーラップ率75%、サイドラップ率55%。
1日の撮影面積 7.5 km²注5 Smart Oblique Captureにおいて、GSD 3 cm、オーバーラップ率80%、サイドラップ率60%。
後処理効率の向上 20〜50%注5 20%は地図作成面積1.5 km²・飛行高度200 m、50%は地図作成面積0.5 km²・飛行高度200 mでの比較。

「GCPが不要」と一律には言えません。

DJIは公式サイトで「効率化された作業手順によって、1:500スケールの地形マッピングの要求精度を満たすデータを、GCPなしで取得できます」と説明しています。これは上記の条件下での説明であり、すべての案件で基準点・検証点が不要になることを意味しません。公共測量をはじめとする要求仕様、精度管理の方法、発注者の求める検証手順によっては、基準点・検証点の設置が必要になります。SkyLink Japanは、本製品を用いた成果が特定の要求精度や制度要件を満たすことを保証するものではありません。

結果を左右する要素

実際の精度は、要求GSD、対地高度、飛行速度、オーバーラップ率、RTK/PPKの状態、光条件、対象物のテクスチャと形状、基準点・検証点の配置、写真測量ソフトウェアの処理設定によって変わります。要求精度が決まっている案件では、精度管理の方法を先に決めてから機材構成を決めてください。

写真に記録される位置は、カメラレンズ中央の射出瞳位置です。処理ソフト側の設定と合わせてご確認ください。

建物が密集した市街地を真上から撮影して作成したオルソ画像
市街地のオルソ画像の例。必要なGSDは成果物の用途によって決まります。画像:DJI公式

P1 OR LiDAR

P1とL2/L3の選び分け。

P1=高解像度写真を基にした写真測量、L2/L3=レーザーによる点群取得。この基本差から入ると判断を誤りません。

比較軸 Zenmuse P1(写真測量) Zenmuse L2/L3(LiDAR)
取得の仕組み 可視光の写真を多数撮影し、ソフトウェアで3次元復元 レーザーを照射し、反射から直接3次元座標を取得
植生の下 写真に写らない部分は復元できないため、原則として樹冠より下は取得できない 複数リターンにより地表面の点を取得できる可能性がある(保証はされない)
テクスチャ 色・模様を持つ高解像度のテクスチャが得られる RGBカメラによる着色は可能だが、解像度はP1に及ばない
苦手な対象 水面、新雪、均質な砂地などテクスチャの乏しい面。日照不足 鏡面反射体、雨・霧・もや。反射率の低い対象
主な成果物 2Dオルソ画像、テクスチャ付き3Dモデル 点群、グラウンドポイント分類、数値標高モデル(DEM)
夜間・低照度 日照に依存するため不向き 照度に依存しない(L2は低照度でむしろ検知範囲が伸びる)
対応機体 Matrice 400/Matrice 350 RTK/Matrice 300 RTK L2は同左。L3はMatrice 400専用
重量・消費電力 約800 g/20 W L2は905±5 g/28 W(標準)。L3は1.60 kg/64 W(標準)
処理環境 写真測量ソフトウェアが別途必要 DJI Terra(L3はDJI Modifyにも対応)

両者は測定の原理も公称値の測定条件も異なります。精度の数値だけを並べて優劣を判断せず、必要な成果物・対象地の条件・精度管理の方法から選定してください。

P1が向きやすいケース

裸地・造成地・市街地・構造物が対象。高解像度のオルソやテクスチャ付き3Dモデルが必要。日中に飛べる。

LiDARを検討するケース

樹木に覆われた地形の地表面が必要。テクスチャの乏しい対象。照度に左右されずに取りたい。

両方を使う場合

同じ現場で「地形はLiDAR、見た目はP1」と役割を分ける構成もあります。Zenmuse L2M400 × L3もあわせてご覧ください。

SYSTEM & DATA FLOW

システム構成とデータフロー。

P1が担うのは撮影までです。成果物にするには、その先の処理環境と体制が要ります。

対応機体 P1の搭載 搭載ポートの条件
DJI Matrice 400 対応 単一の下向きジンバルコネクター、またはデュアル下向きジンバルコネクターの任意のポート。デュアルに他のペイロードを同時搭載すると、P1のマッピング精度が低下します注7
DJI Matrice 350 RTK 対応 単一の下向きジンバルコネクターへの取り付けのみ注7
DJI Matrice 300 RTK 対応 単一の下向きジンバルコネクターへの取り付けのみ注7
1

撮影

機体+P1+レンズ+RTK。運航アプリでルートと撮影モードを設定します。対応アプリは機体により異なります要確認

2

記録

SDカード(UHS-I規格以上、最大512 GB)に、写真・GNSS RAW観測データ・画像ログファイルを保存します。

3

処理

写真測量ソフトウェアと解析用PCでオルソ・3Dモデルを生成します。SkyLink Japanで提供・サポートできるソフトウェアは個別にご案内します要確認

4

成果品化

図面化、断面・土量、様式合わせは処理結果を入力とする別工程です。解析業務のご相談も承ります要確認

段切りされた造成地を写真測量で3Dモデル化した画面と、上空を飛行する機体
造成現場を写真測量で3Dモデル化した例。成果物の作成には写真測量ソフトウェアが別途必要です。画像:DJI公式

PACKAGE & SUPPORT

導入構成と支援。

構成として検討する項目

  • 機体(Matrice 400/Matrice 350 RTK/Matrice 300 RTK)
  • ペイロード(Zenmuse P1)
  • DLレンズ(24 mm/35 mm/50 mm、必要本数)
  • 送信機要確認
  • RTK環境/基準局・PPK運用要確認
  • バッテリー・充電機材要確認
  • SDカード(UHS-I規格以上、最大512 GB)
  • 写真測量ソフトウェア要確認
  • 解析用PC(写真測量処理に耐える構成)要確認
  • 操縦者・処理担当者向け講習要確認
  • 保守・点検・修理対応要確認
  • 初回案件の運用支援要確認

要確認の項目は、提供条件・費用・対応範囲が案件ごとに異なります。構成のご相談時に個別にご回答します。

見積で抜けやすいのは、処理側です。

P1の撮影は1フライトで3 km²(条件付き)をカバーできますが、その写真を処理する側の時間とPC性能が追いつかないと、現場だけが速くなって全体は変わりません。1案件あたりの撮影枚数、処理にかけられる時間、担当者の人数を先に見積もっておくと、レンズ本数とPC構成の判断がぶれません。

SkyLink Japanは、機材の販売だけでなく、処理環境の選定、講習、初回案件の立ち上げ支援までを含めてご提案します。

HOW WE WORK

導入までの流れ。

STEP 1

要件整理

必要な成果物、対象地の条件、精度管理の方法、体制を伺います。

STEP 2

GSD・成果の確認

要求されるGSDと成果物から、飛行高度と撮影計画の当たりを付けます。

STEP 3

レンズ・機体選定

レンズ本数、機体、RTK、処理環境を含めて構成を決めます。

STEP 4

デモ・サンプル確認

取得データやサンプルの確認。実施条件は個別にご相談ください。要確認

STEP 5

お見積り・導入・講習

納品と、撮影・処理の講習。内容・日数は構成により異なります。要確認

STEP 6

初回運用支援

最初の案件で、撮影から処理までの立ち上げを支援します。要確認

OFFICIAL & RELATED

最新資料と、
取得方法を比較。

導入前にZenmuse P1の最新版マニュアルと運用動画を確認し、必要な成果物、GSD、対象面積、植生、処理環境から写真測量・LiDAR構成を比較します。

※仕様、対応機体、レンズ、処理ソフトウェアの要件は更新される場合があります。正式な構成は、最新のDJI公式資料、現場条件、必要成果物を確認して確定します。

FAQ

導入前に、よくあるご質問。

Zenmuse P1と、一般的なドローンのカメラは何が違いますか。

写真測量に必要な条件を満たすよう設計されている点が異なります。35.9×24 mmのフルサイズセンサーで有効画素数45 MP、メカニカルシャッターで1/2000秒まで対応し、飛行しながらの撮影でも像の流れを抑えます。さらにTimeSync 2.0がカメラ・ジンバル・フライトコントローラー・RTKの時刻をマイクロ秒単位で同期し、1枚ごとにカメラレンズ中央の射出瞳位置を写真へ記録します。位置情報の精度と撮影タイミングの正確さが、そのまま成果物の精度に効いてきます。

Zenmuse P1とZenmuse L2/L3は、どう選べばよいですか。

取得の仕組みが異なるため、必要な成果物から選びます。P1は可視光の写真を多数撮影し、写真測量ソフトウェアで3次元復元する方式です。高解像度のオルソ画像やテクスチャ付き3Dモデルが目的であればP1が向きます。L2/L3はレーザーで直接点群を取得する方式で、樹木に覆われた地表面の情報を得たい場合や、テクスチャの乏しい対象、照度に左右されずに取得したい場合に向きます。写真測量は写真に写らないものを復元できないため、植生下の地形が目的であればLiDARをご検討ください。

24 mm、35 mm、50 mmのレンズはどう選びますか。

P1はズームに対応しないため、画角はレンズ交換で決めます。FOVは24 mmが84°、35 mmが63.5°、50 mmが46.8°です。同じ対地高度なら、24 mmは1枚あたりの撮影範囲が広く枚数を抑えられ、50 mmは撮影範囲が狭くなる代わりに細かいGSDが得られます。決める順番は、必要な成果物、要求されるGSD、安全に飛べる対地高度、その組み合わせを満たすレンズ、の順です。なお動画の4K(3840×2160)に対応するのは35 mmレンズのみです。

GCP(地上基準点)は不要ですか。

一律に不要とは言えません。DJIは公式サイトで、効率化された作業手順により1:500スケールの地形マッピングの要求精度を満たすデータをGCPなしで取得できると説明しており、GCPなしでの絶対精度として水平3 cm・垂直5 cmを公称しています。ただしこれはGSD 3 cm、飛行速度15 m/s、前方オーバーラップ率75%、側方オーバーラップ率55%という条件下の値です。実際の案件では、要求仕様、精度管理の方法、発注者が求める検証手順によって基準点・検証点の設置が必要になります。公共測量その他の制度への適合可否は年度の基準によっても変わるため、案件ごとにご確認ください。

どの機体に搭載できますか。搭載位置に条件はありますか。

Matrice 400、Matrice 350 RTK、Matrice 300 RTKに対応します。Matrice 350 RTKとMatrice 300 RTKでは、現在のところ単一の下向きジンバルコネクターへの取り付けのみに対応しています。Matrice 400では、単一の下向きジンバルコネクター、またはデュアル下向きジンバルコネクターの任意のポートに取り付けられますが、デュアルジンバルコネクターに他のペイロードを同時に取り付けるとP1のマッピング精度が低下します。

どのような成果物を作れますか。

P1が現場で取得するのは、写真、GNSS RAW観測データ、画像ログファイルです。これらを写真測量ソフトウェアで処理して、2Dオルソ画像やテクスチャ付き3Dモデルを作成します。断面図、等高線、土量計算、図面化、成果品の様式合わせなどは、その処理結果を入力とする別の工程です。どこまでを自社で行い、どこからを外部に出すかを先に決めておくと、機材とソフトウェアの構成がぶれません。SkyLink Japanで提供・サポートできるソフトウェアの範囲は個別にご案内します。

公称精度はどの条件で得られた値ですか。

絶対精度の水平3 cm・垂直5 cmは、マッピングミッションにおいてGSD 3 cm、飛行速度15 m/s、前方オーバーラップ率75%、側方オーバーラップ率55%で飛行した場合に測定された値です。1フライトの撮影面積3 km²も、GSD 3 cm、オーバーラップ率75%、サイドラップ率55%という同様の条件での値です。実際の結果は、要求GSD、対地高度、飛行速度、オーバーラップ率、RTK/PPKの状態、光条件、対象物のテクスチャと形状、基準点・検証点の配置、処理設定によって変わります。現場での結果を保証する値ではありません。

デモやサンプルデータ、講習を依頼できますか。

お問い合わせフォームよりご相談ください。必要な成果物、対象地の条件、要求されるGSDと精度管理の方法、既存の機体と処理環境を伺ったうえで、レンズ本数を含めた構成のご提案とお見積りをご案内します。デモやサンプルデータの提供条件、講習の内容・日数・実施場所は案件ごとに異なるため、個別にご相談ください。

CONTACT

必要な成果とGSDから、
レンズと構成を決めます。

作りたい成果物、対象地の条件、要求される精度と精度管理の方法、既存の機体・処理環境をお知らせください。レンズ本数を含めた構成でご回答します。

関連ページ:主な取扱製品DJI Zenmuse L2|航空LiDAR測量DJI Matrice 400 × Zenmuse L3DJI Zenmuse H30T・H30DJI Matrice 400

脚注・出典

  1. 絶対精度(水平3 cm/垂直5 cm)は、DJI公式仕様で「3 cmのGSDと飛行速度15 m/秒の機体で測定された絶対精度。前方オーバーラップ率75%、側面オーバーラップ率55%で飛行している場合」とされる値です。DJI公式サイトでは、マッピングミッションにおけるGSD 3 cm、オーバーラップ率75%、サイドラップ率55%の条件が併記され、「GCPなしの精度」として説明されています。すべての案件で基準点・検証点が不要になることを意味するものではありません。
  2. 1フライトの撮影面積3 km²は、GSD 3 cm、オーバーラップ率75%、サイドラップ率55%の条件による値です。
  3. DJI公式サイトの注記によると、グローバルシャッターはセントラルリーフシャッターで実現しています。メカニカルシャッター速度は1/2000〜1秒で、1/2000秒は絞り値F5.6以下の場合です。電子シャッターは1/8000〜1秒です。
  4. Zenmuse P1の保護等級はDJI公式仕様でIP4Xです。これは異物侵入に対する等級を示すもので、防水に相当する等級は付与されていません(Zenmuse H30シリーズやZenmuse L2のIP54とは異なります)。保護等級は搭載する機体の耐候性や飛行可否を示すものでもありません。
  5. 1日の撮影面積7.5 km²は、Smart Oblique CaptureにおいてGSD 3 cm、オーバーラップ率80%、サイドラップ率60%の条件による値です。後処理効率の向上20%は地図作成面積1.5 km²・飛行高度200 m、50%は地図作成面積0.5 km²・飛行高度200 mでの比較によります。
  6. Smart Oblique Captureについて、DJI公式FAQには「この機能は現在、P1とM300 RTKを併用した場合にのみ使用できます」との記載があります。また、カメラのチルト角度範囲は−45°〜−90°、5つの角度で撮影され、旋回点では撮影されません。地形フォロー飛行経路はマッピングモードでは使用できますが、オブリーク写真測量、コリドーマッピング飛行、Smart Oblique Captureでは使用できません。Smart Oblique Captureはコリドーマッピングフライトとの併用に対応していません。Matrice 350 RTKおよびMatrice 400での対応状況は、導入時点でご確認ください。
  7. Matrice 350 RTKまたはMatrice 300 RTKで使用する場合、Zenmuse P1は現在、単一の下向きジンバルコネクターへの取り付けのみに対応しています。Matrice 400で使用する場合は単一の下向きジンバルコネクター、またはデュアル下向きジンバルコネクターの任意のポートに取り付け可能ですが、デュアルジンバルコネクターに他のペイロードが同時に取り付けられている場合、P1のマッピング精度が低下します。
  8. レンズはズーム機能に対応していません。ミッション飛行ではファーストウェイポイントオートフォーカスとキャリブレーションインフィニティフォーカスを使用でき、手動飛行では手動フォーカスが必要です。写真に記録される位置は、カメラレンズ中央の射出瞳位置です。
  9. 本ページの製品仕様は、2026年8月時点のDJI公式サイト(Zenmuse P1 製品ページ仕様FAQ)に基づきます。比較表のZenmuse L2/L3の数値は、同時点の各製品のDJI公式仕様によります。仕様は予告なく変更される場合があります。製品画像はDJI公式サイトの提供画像を使用しています。
  10. 公共測量その他の制度への適合可否、飛行許可・承認、目視外飛行、第三者上空の飛行、施設管理者との調整などの取り扱いは、案件および年度によって異なります。本ページの記載は法的助言ではありません。


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