UAV向け L-band 衛星通信端末
携帯電話回線が届かない場所でも、
UAVと運航拠点を衛星通信でつなぐ。
Gotonomi Velaris 200 は、Viasat の UAV/AAM 向け L-band 衛星通信サービス「Velaris」に対応した一体型端末です。アンテナと GNSS を内蔵し、機械式のアンテナ追尾を必要としません。C2(指令・制御)、テレメトリー、機体状態監視、音声、強圧縮映像を、地上通信網の圏外でも扱うことを想定して設計されています。
- 重量580g
- 寸法φ145×H85mm
- 消費電力15W
- 通信速度最大200kbps
重量は現行の公称値です。消費電力は 70kbps 双方向通信時の値、通信速度はサービス上の最大値であり、いずれも運用条件・通信環境によって変動します。日本国内での利用条件、通信プラン、納期は個別にご確認ください。
ISSUE
機体の性能ではなく、通信が飛行範囲を決めている
UAV の航続性能が伸びても、運航距離を実際に制限しているのは、多くの場合、機体と運航拠点をつなぐ通信リンクです。とくに BVLOS(目視外飛行)を前提とした運用では、飛行のどの時点でも C2 リンクと機体状態を維持できるかが、計画の可否そのものを左右します。
山間部・渓谷・森林
基地局が疎で、地形により電波が遮られます。谷筋や尾根裏では、地上のカバレッジ地図上は圏内であっても、実飛行高度でリンクが不安定になることがあります。
海上・沿岸・離島
陸から離れるほど地上網のカバー外となり、洋上風力、港湾、航路、漁場といった対象へ近づくにつれてリンクを維持しにくくなります。
災害現場
停電や設備被害で基地局が停止し、同時に通信の輻輳が発生します。もっとも状況把握が必要な局面で、地上網が使えないことが起こり得ます。
長距離・広域の飛行
点検路線や物流ルートが複数の事業者のカバレッジをまたぎ、経路全体で同一品質のリンクを確保する前提が立てにくくなります。
機体側の制約
通信装置を追加したいが、搭載できる重量、消費電力、スペースに余裕がない。可動部を持つ追尾アンテナは、搭載形状と信頼性の両面で採用しにくい。
運航計画・承認上の説明
BVLOS の運航計画では、リンクが失われた場合の想定と代替手段の説明が必要になります。単一の通信経路だけでは、説明を組み立てにくい場面があります。
SOLUTION
地上網に依存しない通信経路を、小型 UAV の搭載条件のまま追加する
Velaris 200 は、Viasat の L-band 衛星通信サービス「Velaris」に接続する UAV 搭載用の端末です。アンテナ、GNSS、無線部を 1 つの筐体に収め、機体とは単一の RPAS インターフェースで接続します。運ぶデータは大容量の映像ではなく、飛行の継続に必要な C2、テレメトリー、機体状態監視、音声、強圧縮映像を主な対象としています。
- 地上網の圏外でもリンクを設計できる。基地局の配置に依存しない経路を運航計画に組み込めます。
- 可動部のない無指向性アンテナ。機械式のアンテナ追尾機構が不要で、姿勢変化の多い飛行でも構成が単純になります。
- 580g/φ145×H85mm。大型機を前提としない重量とサイズで、搭載余裕の少ない機体にも検討の余地があります。
- 70kbps 双方向通信時 15W。電力収支の見積もりを、飛行時間への影響とあわせて具体的に検討できます。
- 単一の RPAS インターフェース。機体側の統合作業と配線を簡素化できます。
- IP67/Viasat 型式承認済み。屋外運用を前提とした保護等級と、サービス側の承認を取得した端末です。
FEATURES
主要特長
機体への搭載検討で最初に確認される項目から順に整理しています。
アンテナ・GNSS 内蔵の一体型
アンテナユニットや GNSS 受信機を別体で搭載する必要がありません。搭載点が 1 か所にまとまり、重心設計と配線の検討が単純になります。
- 構成:
- アンテナ+GNSS+無線部を単一筐体に内蔵
無指向性アンテナで機械式追尾が不要
可動する追尾機構を持たないため、機体の姿勢変化に追従するための駆動部を搭載せずに済みます。可動部が減ることは、整備項目の面でも検討材料になります。
- 方式:
- 無指向性アンテナ内蔵/機械式アンテナ追尾なし
小型 UAV を想定した重量・寸法
公称 580g、直径 145mm、高さ 85mm。ペイロード余裕の限られた機体でも、電力と搭載スペースを含めた検討の対象になります。
- 寸法:
- φ145mm × H85mm / 重量 580g(現行公称値)
電力収支を見積もりやすい消費電力
70kbps 双方向通信時で 15W。電源電圧は 18〜36V DC に対応し、機体の電源系に合わせた設計を検討できます。実際の消費電力は通信量と運用条件により変動します。
- 電源:
- 18〜36V DC / 15W(70kbps 双方向通信時)
単一 RPAS インターフェースで統合
機体・オートパイロットとの接続は単一の RPAS インターフェース。インテグレーター側の統合工数と、量産時の配線構成を抑えることを狙った設計です。
- 接続:
- 単一の RPAS インターフェース
IP67/Viasat 型式承認済み
IP67 の保護等級を備え、Viasat の型式承認を取得しています。ただし、これは日本国内の電波法上の手続きや航空法上の許認可とは別のものです。
- 認証:
- Viasat 型式承認済み/IP67(国内許認可は別途確認)
本製品を検討いただく際の前提
- 最大 200kbps は理論上またはサービス上の最大値です。実際の通信速度は、衛星の可視条件、機体の姿勢、周辺環境、サービスの提供条件などにより変動します。
- 高画質映像の伝送を目的とした製品ではありません。C2、テレメトリー、機体状態監視、音声、および強く圧縮された低ビットレート映像を主な用途としています。
- Viasat の型式承認は、日本国内での無線局の運用に必要な手続きや、航空法上の許認可を代替するものではありません。国内での運用条件は個別にご確認ください。
- Class 16 および Velaris 全域への対応は、提供時期とアップグレード条件を確認中です。現時点で対応が確定しているのは Viasat Regional Class 4 です。
USE CASES
利用シーン
いずれも想定される運用形態です。実際の可否は、機体構成、飛行高度、運航空域、通信プラン、必要な許認可によって個別に判断が必要です。なお、機体への搭載写真を除き、掲載している写真は運用イメージであり、Velaris 200 を搭載した機体を撮影したものではありません。
インフラ点検
送電線、パイプライン、鉄道、道路、プラントなど、線状・広域に伸びる設備の点検飛行。
- 経路が基地局のカバー外へ出る区間がある
- 飛行中の C2 と機体状態を継続して把握したい
- 取得データは着陸後に回収する運用が中心
海上監視
洋上風力設備、港湾、沿岸、航路の監視や状況把握。陸から離れるほど地上網に頼れなくなる領域。
- 陸上の基地局から離れた海域を飛行する
- 帰投判断に必要な情報を継続して得たい
- 船舶からの運用も想定に含める
災害状況確認
地震、豪雨、火山、土砂災害などの発生直後、地上通信網が停止または輻輳している状況での状況把握。
- 基地局停止・輻輳の影響を受けにくい経路が要る
- 低ビットレートでも現況を早く共有したい
- 自治体・公共安全部門での運用を想定
長距離物流
離島、山間部、過疎地への配送。往復の全区間にわたって運航状態を把握したい BVLOS 運用。
- 経路が複数事業者のカバレッジをまたぐ
- 運航計画に代替リンクを組み込みたい
- 定期運航でリンク品質の前提を揃えたい
研究・観測
大学、研究機関、公的機関による観測飛行や、長距離運航の実証。火山、氷雪域、広域環境観測など。
- 通信環境が事前に読めない地域で飛ばす
- 実証として運航データを継続取得したい
- 評価機による事前検証から始めたい
機体メーカー・インテグレーター
自社機体への標準搭載オプションとしての検討。重量・電力・インターフェースの条件から始める評価。
- 搭載スペースと重心への影響を確認したい
- オートパイロットとの接続仕様を確認したい
- 量産時の供給条件を把握したい
SPECIFICATIONS
製品仕様
記載値は現行の公称値です。仕様は改良により変更される場合があるため、設計・調達にあたっては最新の情報をお問い合わせください。
| 製品名 | Gotonomi Velaris 200 |
|---|---|
| 種別 | UAV 搭載向け 一体型 L-band 衛星通信端末 |
| メーカー | Gotonomi「Velaris」は Viasat が提供する UAV/AAM 向け L-band 衛星通信サービスの名称です。端末のメーカーとサービス提供者は異なります。 |
| 対応サービス | Viasat Velaris(L-band) |
| 対応クラス | Viasat Regional Class 4 対応Class 16 および Velaris 全域への対応は、提供時期とアップグレード条件を要確認。 |
| 通信速度 | 最大 200kbps(双方向)理論上またはサービス上の最大値です。実効速度は衛星の可視条件、機体姿勢、周辺環境、契約する通信プランにより変動します。 |
| 主な用途 | C2(指令・制御)、テレメトリー、機体状態監視、音声、強圧縮映像高画質映像の伝送を目的とした帯域ではありません。 |
| アンテナ | 内蔵・無指向性(機械式アンテナ追尾は不要) |
| GNSS | 内蔵 |
| 重量 | 約 580g現行の公称値。取付金具・ケーブル類は含みません。 |
| 寸法 | 直径 145mm × 高さ 85mm |
| 電源電圧 | 18〜36V DC |
| 消費電力 | 15W(70kbps 双方向通信時)通信量および運用条件により変動します。 |
| 機体インターフェース | 単一の RPAS インターフェース |
| 保護等級 | IP67 |
| 型式承認 | Viasat 型式承認済み日本国内の電波法上の手続き、および航空法上の許認可とは別のものです。国内での運用条件は個別にご確認ください。 |
| 日本国内での利用条件 | お問い合わせください |
| 通信プラン | お問い合わせください |
| 納期 | お問い合わせください |
| 価格 | お問い合わせください |
仕様に関する注記
- 本ページの数値は、メーカー公表の現行公称値に基づいています。設計値としてご利用になる場合は、最新の仕様書をお取り寄せください。
- 機体への搭載可否は、重量、電源、搭載スペース、他機器との干渉、機体の運用条件を含めた個別の検討が必要です。
SYSTEM CONFIGURATION
LTE とのハイブリッド構成例
衛星通信は LTE の置き換えではなく、経路の性質に応じて組み合わせる前提で検討されることが多い方式です。以下は代表的な 3 つの考え方です。実際の構成は、機体、オートパイロット、運航形態に応じて個別に設計します。
LTE 主・衛星従(フォールバック)
- UAV
- →
- LTE(圏内)
- /
- 衛星(圏外時)
- →
- 運航拠点
圏内では LTE を主リンクとして使い、圏外区間やリンク断の際に衛星経路へ切り替える構成。既存の LTE 運用を残したまま、経路上の穴を埋める考え方です。
衛星主・LTE 従
- UAV
- →
- 衛星(全区間)
- →
- 運航拠点
経路の大半が地上網の圏外となる海上・離島・山間部の運用で、衛星経路を主リンクとする構成。LTE は離着陸地点周辺の補助として扱います。
用途分離(C2 は衛星、データは LTE)
- UAV
- →
- 衛星:C2・テレメトリー
- +
- LTE:映像・データ
飛行の継続に必要な C2 とテレメトリーを衛星側に持たせ、帯域を要する映像やデータは圏内で LTE を使う構成。帯域の役割を分ける考え方です。
構成検討にあたって
- 切り替えの方式、切り替えに要する時間、リンク断時の機体の挙動は、オートパイロットおよび運航システムの仕様に依存します。個別の検討が必要です。
- いずれの構成でも、通信の可用性を保証するものではありません。運航計画では、リンクが得られない場合の手順をあわせて設計してください。
PROCESS
導入までの流れ
SkyLink Japan が、機体への搭載検討から運用開始までを一貫してご支援します。所要期間は案件の内容により異なります。
-
要件のヒアリング
運航形態、飛行経路、必要なデータ、既存の通信構成を確認し、衛星通信の適用範囲を整理します。
-
機体・搭載の検討
重量、電源、搭載スペース、他機器との干渉、インターフェースを確認し、搭載方法を検討します。
-
通信プラン・許認可の確認
日本国内での利用条件、必要な手続き、通信プランの選択肢を整理します。適合の可否は個別に確認します。
-
評価機・デモによる検証
評価機の貸出やデモを通じ、実際の運用条件でリンクの状態と機体側の統合を確認します。
-
導入・運用支援
納入後の設定、運用開始時の立ち会い、以降の保守・問い合わせ対応まで国内で対応します。
FAQ
よくあるご質問
Velaris 200 で高画質の映像を伝送できますか。
本製品は高画質映像の伝送を目的とした帯域を持ちません。想定している主な用途は、C2(指令・制御)、テレメトリー、機体状態監視、音声、および強く圧縮された低ビットレート映像です。詳細な映像伝送の要件がある場合は、LTE や他の通信手段との組み合わせを含めてご相談ください。
最大 200kbps は常に出ますか。
200kbps は理論上またはサービス上の最大値です。実際の通信速度は、衛星の可視条件、機体の姿勢、周辺環境、契約する通信プランなどにより変動します。運用条件に応じた見込みについては個別にご説明します。
Viasat の型式承認を取得していれば、日本ですぐ運用できますか。
いいえ。Viasat の型式承認は、日本国内での無線局の運用に必要な手続きや、航空法上の許認可を代替するものではありません。国内で運用する際の条件は、機体、運航形態、空域によって異なります。具体的な条件はお問い合わせください。
Class 16 や Velaris の全域には対応しますか。
現時点で対応が確定しているのは Viasat Regional Class 4 です。Class 16 および Velaris 全域への対応については、提供時期とアップグレードの条件を確認中です。最新の状況はお問い合わせください。
アンテナの追尾装置は必要ですか。
無指向性アンテナを内蔵しているため、機械式のアンテナ追尾機構は不要です。ただし、機体構造や搭載位置により受信条件は変わるため、搭載位置は個別に検討します。
機体への搭載にはどのような検討が必要ですか。
重量 580g と寸法 φ145×H85mm を踏まえた搭載位置と重心への影響、18〜36V DC の電源系統、70kbps 双方向通信時 15W を前提とした電力収支、他の搭載機器との干渉、単一の RPAS インターフェースを介したオートパイロットとの接続を確認します。機体構成をお知らせいただければ、搭載検討に必要な確認項目をお送りします。
評価機を借りて試すことはできますか。
評価機やデモのご相談を承っています。実施の可否、条件、時期については、運用内容をうかがったうえで個別にご案内します。
通信プランや価格を教えてください。
通信プラン、価格、納期は、運用内容と契約条件により異なります。個別にお見積りいたしますので、お問い合わせください。
BVLOS 運航の計画づくりから相談できますか。
可能です。SkyLink Japan は機体の販売にとどまらず、導入支援、トレーニング、保守までを国内で担っています。通信構成の検討を含め、運航計画の段階からご相談ください。
CONTACT
LTE 圏外の運航を、どこまで設計できるか。
機体構成、飛行経路、必要なデータをお知らせいただければ、Velaris 200 の適用範囲と、確認が必要な条件を整理してご回答します。
- 製品資料・仕様書のご請求
- 機体への搭載可否のご相談
- 評価機・デモのご相談
- 通信プラン・国内での利用条件のご確認
SkyLink Japan(株式会社ワールドリンク&カンパニー)は、産業用 UAV の販売・導入支援・トレーニング・保守を国内で行っています。
- 本ページに記載の仕様は現行の公称値であり、改良等により予告なく変更される場合があります。
- 「Velaris」は Viasat が提供する UAV/AAM 向け L-band 衛星通信サービスの名称です。Gotonomi Velaris 200 は、当該サービスに対応する Gotonomi 製の端末です。
- 通信速度、通信の可用性、遅延は運用条件および通信環境により変動します。本ページの記載は特定の性能を保証するものではありません。
- Viasat の型式承認は、日本国内の電波法上の手続きおよび航空法上の許認可とは別のものです。
- 記載の会社名、製品名、サービス名は各社の商標または登録商標です。