グリーンレーザーで、
水面下と陸上を、一度に。
RIEGL VQ-840-G ― 航空レーザー測深(バシメトリ)UAVスキャナ
532nmのグリーンレーザーは水面を透過し、水底の地形まで計測します。河川・海岸・湖沼の水面下地形と、隣接する陸上地形を、一度の飛行で切れ目なく面的に取得。オーストリアRIEGL社製の高精度センサーを、国内サポート体制で運用まで支えます。
小型有人機・大型UAVに搭載可能/RGBカメラ・IMU/GNSS内蔵
水と陸の境界は、
これまで「測りにくい」領域でした。
水面下の地形は、地上測量やドローン写真測量では取得できず、音響測深は浅場や狭い水域に近づきにくいという制約があります。陸と水を別々の工程で測れば、人手も時間もかかります。
水面下が測れない
通常のレーザー・写真測量は水面で反射・散乱し、水底の地形を取得できません。河道や海岸の断面把握には別手段が必要でした。
陸と水で工程が分かれる
陸上はUAV測量、水中は音響測深や横断測量と、手法が分断。境界域はデータの継ぎ目になりやすく、作業も煩雑でした。
接近が難しく、危険も伴う
急流・浅瀬・軟弱地盤など、人が立ち入りにくい水際の計測は、安全面でも人員面でも負担が大きい領域です。
RIEGL VQ-840-Gは、水を透過しやすい532nmの緑色レーザーを用いた航空レーザー測深機です。UAVから飛行するだけで、水面下の地形と陸上地形を切れ目なく取得。人が立ち入りにくい水際も、上空から面的に計測できます。
水際の測量を、上空からの一工程に。
水面下と陸上を、切れ目なく一体計測
1回の飛行で、河岸・護岸などの陸上地形と、水面下の河床・海底地形を連続的に取得します。陸と水で工程を分ける必要がなく、境界域も継ぎ目のない点群として記録できます。
河道断面、海岸地形、湖沼・ダム湖の水底など、これまで別工程だった領域を一つのデータセットにまとめられます。
楕円スキャンで、面をむらなく
回転スキャンミラーによる楕円スキャンで、進行方向に対して面的に点を分布させます。スキャナー直下は点密度が最も低く、端部にかけて高くなる特性を持ちます。
飛行高度75m・速度10m/秒・50kHz設定時で、平均点密度は約92点/㎡。測線中心59点/㎡、10°で65点/㎡、エッジ340点/㎡と、条件に応じた密度で取得できます。
RGBカメラ・IMU/GNSSを内蔵、届いてすぐ運用
1200万画素のRGBカメラを内蔵し、点群への色付けや判読に活用できます。位置・姿勢の計測には Applanix APX-20(IMU/GNSS)を内蔵し、ロール・ピッチ0.015°/ヘディング0.035°、位置精度は水平<0.05m・高さ<0.1m。
寸法360×285×200mm・重量約12kgで、小型有人機から大型UAVまで搭載可能。保護等級IP64で、屋外運用にも配慮しています。
柔軟な計測設定と、明確な安全指標
レーザーパルス繰り返しレートは50kHz〜200kHz、有効測定レートは最大200,000測定/秒。ビーム広がり角や受光視野を、対象や求める密度・測深に合わせて調整できます。
レーザークラスは3B(IEC 60825-1:2014準拠)。眼障害距離はNOHD 15m・ENOHD 75m(50kHz・ビーム広がり角6mrad設定時)と明示され、運用計画に落とし込めます。
陸から水底まで、一枚の断面に。
下図は、水陸一体で取得した点群の断面例です。水面(青のライン)を挟んで、陸上・水中・水底が連続して計測されています。
※ 推奨計測諸元の一例です。実際の測深性能・点密度・精度は、水質(濁度)・水深・日照・水面状態・対象地形・飛行条件などにより変動します。案件条件に応じた計測計画をご提案します。
RIEGL VQ-840-G 仕様
出典:RIEGL/リーグルジャパン 製品資料(ULB:Unmanned Laser Bathymetry)。仕様は予告なく変更される場合があります。最新の詳細仕様はお問い合わせください。
| レーザークラスIEC 60825-1:2014 準拠 | レーザークラス 3B |
|---|---|
| NOHD公称眼障害距離(裸眼)/注1 | 15 m |
| ENOHD拡張公称眼障害距離(双眼鏡等)/注1 | 75 m |
| レーザー波長 | 532 nm(green) |
| 精度 / 確度1σ @150m | 20 mm / 15 mm |
| FOV(視野角) | ±20°(= 40°) |
| スキャン機構 / パターン | 回転スキャンミラー / 楕円 |
| スキャンスピード | 最大 100 スキャン/秒 |
| レーザーパルス繰り返しレート | 50 kHz 〜 200 kHz |
| 有効測定レート | 200,000 測定/秒 |
| 測深性能 Secchi Depth飛行高度 水面より75m時/注2 | 1.7 @200kHz / 1.8 @100kHz / 2.0 @50kHz |
| エコーリターン数 | 最大 15(オンライン波形処理) |
| IMU/GNSS ユニット内蔵 | Applanix APX-20 |
| IMU精度 ロール・ピッチ / ヘディング | 0.015° / 0.035° |
| IMU サンプリングレート | 200 Hz |
| 位置精度(標準) 水平 / 高さ | < 0.05 m / < 0.1 m |
| RGBカメラ内蔵 | 1200 万画素 |
注1)レーザーパルス繰り返しレート 50kHz、ビーム広がり角 6mrad の設定時。 注2)Secchi Depth は測深深度を表します。Secchi 盤を水中へ投下し視認できる最大距離が 1 Secchi(1セッキ)です。
| 寸法(L×W×H) | 360 × 285 × 200 mm |
|---|---|
| 重量 | 約 12 kg |
| 保護クラス | IP64 |
| 電源入力 | 18 – 34 V DC |
| 消費電力 | 160 W(最大 400 W) |
| 搭載プラットフォーム | 小型有人機 / 大型UAV |
水際の計測が必要な、あらゆる現場へ。
河川管理から海岸・港湾、防災・減災まで。水面下地形の把握が求められる業務に、水陸一体のバシメトリ計測を活用できます。
河道測量・河川管理
- 河床・河道断面の把握
- 堆積・洗掘のモニタリング
- 護岸・水際構造物の記録
- 河川維持管理台帳の基礎データ
海岸・浅海域の地形計測
- 汀線・浅瀬の地形把握
- 海岸侵食のモニタリング
- 港湾・漁港まわりの浅場
- 音響測深が近づきにくい浅海域
湖沼・ダム湖の水底把握
- ダム湖・調整池の堆砂状況
- 湖沼の水底地形
- 貯水池の容量把握の基礎データ
- 周辺地形との一体取得
浸水・氾濫対策の基礎地形
- 河道の流下能力検討の地形
- 氾濫解析・浸水想定の入力地形
- 災害後の河道変化の把握
- 立入困難域の上空からの計測
環境・インフラ維持管理
- 水際の生態・環境調査の基礎
- 橋梁まわりの河床洗掘
- 水際構造物の点検補助
- 経年変化の比較
調達・セキュリティ要件への適合
- オーストリアRIEGL社製ハード
- 調達・情報管理要件の確認に
- 公共測量での運用相談
- 国内での保守・サポート
※ 公共測量・各種業務での利用可否は、対象業務・要領・年度基準などにより異なります。要件に応じた運用方法をSkyLink Japanがご相談します。補助制度の活用可否は年度により変わるため、個別にご確認ください。
「機体を渡して終わり」にしない。
導入から運用・解析まで。
高精度センサーは、飛ばして・処理して・使えるデータにするまでが一続きです。SkyLink Japanは、導入前の検討から現場運用、点群解析、保守までを一貫して支援します。
一気通貫の支援体制
機体選定・計測計画から、飛行オペレーション、点群解析・成果物作成まで。UAV測量・LiDAR解析・高難度運航の知見を持つグループ体制で、水陸一体データの活用まで伴走します。
非中国製ハード × 国内サポート
VQ-840-GはオーストリアRIEGL社製。調達・情報管理の要件確認が必要な公共・インフラ案件でもご相談いただけます。導入後の運用・保守も国内の窓口で対応します。
止まらない運用へ
人が立ち入りにくい水際も上空から。属人化しがちな水中計測を、再現性のあるワークフローに。トレーニングや運用支援を含め、継続して使える体制づくりをサポートします。
※ 取扱い・保守体制の詳細、対応可能な業務範囲については、案件内容に応じてご案内します。
Comparison
RIEGL VQ-840-G が向く現場、他機種が向く現場
UAV搭載型グリーンレーザー(航空レーザー測深)の代表的な3機種を、メーカー公表値にもとづいて比較します。SkyLink Japanは特定メーカーの専属代理店ではないため、現場条件に合わない機種は合わないとお伝えします。
結論:公共測量の精度要求に応える必要がある案件、または広域を一度に押さえる必要がある案件では RIEGL VQ-840-G が最も適します。確度20 mm・精度15 mm(1σ @150 m)は3機種で最高で、ビーム発散角と受光FOVを水質に合わせて選択できます。
その代わり本体は約12 kg(構成込みで15 kg未満)で、大型UAVやヘリ、有人機が前提になります。DJI Matrice 350 RTK級の機体で運用したいなら TDOT 7 GREEN LITE(2.9 kg)、到達深度と水中処理の作り込みを優先するなら YellowScan Navigator(2セッキ)が現実的です。
3機種の主な違い
| 比較項目 | RIEGL VQ-840-G(本製品) | YellowScan Navigator | TDOT 7 GREEN LITE |
|---|---|---|---|
| 最大測深性能 (セッキ換算) | 1.7〜2.0セッキ (200〜50 kHz・対水面高度75 m) | 2セッキ | 約1.43セッキ (クリアな水質・高度50 m) |
| 確度 accuracy | 20 mm(1σ @150 m) | 3 cm | 5 mm |
| 重量 | 約12 kg(構成込み15 kg未満) | 3.7 kg(バッテリー除く) | 2.9 kg(本体のみ) |
| レーザークラス | Class 3B(NOHD 15 m) | Class 3B(NOHD 25 m) | Class 3R (25 m以下のLOWモードはClass 1) |
| 搭載プラットフォーム | 25 kg積載級の大型UAV/ヘリ/有人固定翼機 | 有効ペイロード5 kg級以上の大型UAV。M300/M350は非推奨 | DJI Matrice 350 RTK(要改造申請)/GLOW.H・L ほか |
| 視野角 | 進行直交±20°・進行方向±14° | 44° | 120° |
測深性能は水質・底質・飛行高度・水面状態に依存するため、カタログ値がそのまま自社の現場に当てはまるわけではありません。到達深度の目安は「セッキ深度(透明度)の何倍まで届くか」で表されます。
RIEGL VQ-840-G のメリット・デメリット
強み
- 確度20 mm・精度15 mm(1σ @150 m)。3機種で最高精度
- ビーム発散角1〜6 mrad・受光FOV 3〜18 mradを水質に合わせて選択できる
- 最大15エコー・フルウェーブフォーム記録に対応
- パルマー(楕円)スキャンで水面入射角の変動が小さく、屈折補正が安定する
- IP64。有人固定翼機・ヘリ・大型UAVまで同一センサーで展開できる
制約・注意点
- 約12 kg(構成込み15 kg未満)。搭載できるプラットフォームが大きく限られる
- 最小レンジ20 m。極低高度での運用はできない
- Class 3B。大型プラットフォームの運航体制とあわせて、構築負荷が大きい
- RiPROCESS/RiHYDRO の習熟が必要で、立ち上げに時間がかかる
仕様24項目の詳細比較・用途別のおすすめ・費用構造・導入難易度は、グリーンレーザー測量のページにまとめています。
3機種の詳細比較を見るFAQ
VQ-840-Gはどのくらいの水深まで測れますか?
どんな水域に向いていますか?
陸上の地形も同時に測れますか?
精度はどのくらいですか?
どんな機体に搭載できますか?
レーザーの安全性・運用時の注意は?
取得したデータの解析まで対応できますか?
非中国製ですか?調達要件に対応できますか?
デモや導入相談はできますか?価格は?
VQ-840-GとVQ-840-GLはどちらを選ぶべきですか?
水際の測量を、
上空からの一工程に。
RIEGL VQ-840-Gの導入検討・デモ・お見積り、対応可能な水域や運用体制のご相談まで。案件内容をお伺いのうえ、計測計画から解析まで一貫してご提案します。
SkyLink Japan(株式会社ワールドリンク&カンパニー/EXEDYグループ)が、RIEGL VQ-840-Gの導入・運用・解析をサポートします。
※ 図版はRIEGL/リーグルジャパンの製品資料に基づきます。仕様は予告なく変更される場合があります。