LiDAR SLAMを公共測量に使うには?2026年3月改正、精度管理と成果品。機器の背面をこちらへ見せ、進行方向に向けて手持ちLiDARで計測するイメージ。

LiDAR SLAMを公共測量に使うには?2026年3月改正の精度管理と成果品

橋脚の裏側やトンネルの中を、歩きながら点群にできるLiDAR SLAM。公共測量で使うときは、画面に形が再現されていても、必要な精度を満たしているかを別に確かめます。

国土地理院のマニュアルに沿って、発注者が求める精度を決め、使うシステムを試験し、取得した点群を点検します。見積や工程には、歩いて測る時間だけでなく、仕様書の作成、標定点・検証点の観測、点検測量まで含めます。

LiDAR SLAMは、条件を満たせば公共測量に使えます

2026年3月改正の「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル」は、機器を持つ・背負うなどして歩行する計測が対象です。準則第17条第3項に基づく手続と、要求仕様・精度管理を踏まえて使います。

このブログでは、SLAMの仕組みから、2026年改正の変更点、現地計測、精度確認、納める成果品までを図とともに紹介します。

制度・資料の基準日:2026年10月28日。技術の一般名は「LiDAR SLAM」、国土地理院の正式な表記は「LidarSLAM」とします。ヒーロー画像は解説用のAI生成イメージです。

出典・参考資料
  1. [1]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル」(令和4年6月制定、令和8年3月改正)本文PDF/掲載ページ(2026年4月14日更新、様式第1〜第10・参考様式第1〜第2を掲載) https://www.gsi.go.jp/common/000259090.pdf/https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41024.html
  2. [3]国土地理院「新しい測量技術を使用する場合の諸注意」(2026年4月8日更新) https://www.gsi.go.jp/KOUKYOU/sokuryosidou41005.html

LiDAR SLAMは、歩いた位置と周囲の形を同時に求める

LiDAR SLAMは周囲の形を測り、移動位置を推定し、始点に戻る閉合処理で累積誤差を補正する。ループを閉じても精度確認は必要。
図1 周囲の形の変化から、移動した位置と点群を同時に求めます。始点に戻る経路は累積誤差の補正に使います。実際の経路は精度・性能試験の結果に基づいて決めます。解説用に作成した概念図(AI生成)。画像を押すと別タブで拡大できます。

点群の位置は、機器が歩きながら推定した自分の軌跡に依存します。そのため、計測時間と経路長に応じて誤差がたまります。

SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)は、自己位置の推定と地図づくりを同時に行う技術で、レーザを主なセンサーにしたものがLidarSLAMです。周辺の地形や地物の特徴点の見え方・距離の変化から移動量と向きを推定し、軌跡を求めます。IMU(慣性計測装置)やGNSS測量機、カメラを載せた機器では、複数のセンサーを組み合わせて軌跡を推定できます。

精度・性能試験は、機器と解析ソフトウェアなどを合わせた「LidarSLAM測量システム」(2026年3月改正で定義)ごとに行い、要求精度を満たしているかを確かめます。内部のアルゴリズムが結果に関わるため、このマニュアルでは機器ごとのキャリブレーションを求めていません。

マニュアルの解説には、国土地理院が複数の機器で行った検証で、計測時間が5分を超えると要求精度0.05m(RMS誤差)を、10分を超えると0.1mを満たすのが難しかったとあります。誤差を減らす基本は、始点と終点を同じ位置にして閉合処理を行うこと(ループ閉じ込み)です。8の字のように同じ地点を何度か通る経路は、効果が期待できる一方で点群のずれを招くおそれもあるため、システムの性能を踏まえて選びます。

マニュアルの対象は、機器を持つか背負うなどして歩きながら測る機器で、比較的狭い範囲の測量向けと位置づけられています。車両やUAVに搭載するSLAM計測に、この歩行型マニュアルをそのまま当てはめることはできません。準則にない新しい技術は実施計画書の提出前に国土地理院へ相談するよう案内されているので、どの規程に当たるかを計画機関とあわせて事前に確認してください。

出典・参考資料
  1. [1]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル」(令和4年6月制定、令和8年3月改正)本文PDF/掲載ページ(2026年4月14日更新、様式第1〜第10・参考様式第1〜第2を掲載) https://www.gsi.go.jp/common/000259090.pdf/https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41024.html
  2. [2]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル 新旧対照表」(令和8年3月) https://www.gsi.go.jp/common/000268758.pdf
  3. [4]国土地理院「作業規程の準則に関するQ&A」(令和8年2月4日更新。Q1、Q4、Q6〜Q8、Q11、Q14) https://www.gsi.go.jp/KOUKYOU/koukyo0033.html

公共測量には準則第17条第3項のマニュアルを使う

LidarSLAMによる測量は、2026年10月時点で作業規程の準則の本文には規定されていません。国土地理院が定めた新しい測量技術のマニュアルの一つとして、準則第17条第3項の仕組みで公共測量に使います。

測量法・作業規程の準則・マニュアルの関係

公共測量は、主に国や公共団体が費用を負担・補助して行う測量です。計画機関は作業規程を定めて国土交通大臣の承認を受け(測量法第33条)、その規範が作業規程の準則です(同第34条)。実施計画書は国土地理院に提出して技術的助言を受け(同第36条)、作業後は測量成果を提出します(同第40条)。

準則の最終改正は2025年3月31日の国土交通省告示第240号です。三次元点群の測量では、2020年3月にUAV点群測量と地上レーザ点群測量、2023年3月にUAVレーザ測量などが準則に加わりました。LidarSLAMは2025年3月の改正にも含まれていません。

第17条第3項で使うときの手続

準則第17条第2項では、準則にない新しい技術を使う場合、計画機関が精度を確保できることを確かめ、あらかじめ国土地理院の長の意見を求めると定めています。第3項は、その確認資料として国土地理院のマニュアルを使えるという規定です。

実施計画書の「測量精度」欄にはマニュアル名を書き、計画機関が作る成果品要求仕様書と、計画機関が承認した成果品作業仕様書を添付します。

注意|マニュアルから大きく外れる場合

マニュアルと大きく異なる方法で行う場合は、検証結果を付けて、あらかじめ国土地理院の長の意見を求めます。準則にもマニュアルにもない方法は第17条第2項の扱いで、作業マニュアルと精度検証報告を事前に提出します。初めての場合は確認に時間がかかるため、早めの相談が勧められています。

2026年3月の改正で変わったこと

改正内容は、国土地理院が公開している新旧対照表で確かめられます。

表1 LidarSLAMマニュアル 2026年3月改正の主な変更点

項目改正前(2025年3月版)改正後(2026年3月版)
GNSSの扱いGNSSの測位データを用いる解析は対象外GNSS観測で点群座標を求める方法も対象。取得間隔は1秒以下
用語「LidarSLAM機器」「LidarSLAM測量システム」(機器と解析ソフトウェアなど)
精度・性能試験作業前6か月以内が標準同じシステムで6か月以内に同等の仕様で行った公共測量の結果で要求仕様を満たすと確認できれば省略可
経路始点・終点は同じ位置。8の字などはできるだけ避ける同じ位置が標準で、試験で確認できれば例外可。8の字などはシステムの性能を踏まえて選ぶ
標定点・検証点標定点4点以上、検証点は標定点の半数以上GNSS観測の場合は標定点を省略でき、検証点は2点以上
点検・成果残差・較差・目視の点検GNSS観測状況の点検を追加。成果データに断面図データを追加

このほか、「点密度検証」から「点密度点検」への名称変更などが行われました。

公共測量の手続とICT施工の使用条件を確認する

公共測量への該当性は、成果の利用先だけで一律には決まりません。費用負担、規模・精度なども関係します。国土交通省は国土地理院と相互に確認したうえで、起工測量や出来形管理の成果を公共測量に使う場合は、測量法第32条により公共測量として実施する必要があると整理しています。公共測量に使わない場合は、条件によって公共測量に当たりません。社内の現況把握や民間の計測も、成果を公共測量に使うなら、公共測量として行う必要があると考えられます。

ICT施工の出来形管理には、その工事で適用する基準の確認も必要です。国土交通省のICT導入協議会は2026年2月、テストヤードで出来形管理の精度の目安(座標の較差±50mm以内)を満たす機種があった一方、実現場での確認が必要としました。2026年6月には、2026年度に実際の土工現場で要求精度を確かめたうえで基準化を目指すとしています。

i-Construction 2.0やBIM/CIMも点群の使い道を広げる政策ですが、公共測量の成果として認められるかを決めるのは、測量法と準則・マニュアルの手続です。

図2 公共測量への該当性と適用する方法を確認し、要求仕様・試験・計測・点検を経て成果品を提出します。
出典・参考資料
  1. [1]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル」(令和4年6月制定、令和8年3月改正)本文PDF/掲載ページ(2026年4月14日更新、様式第1〜第10・参考様式第1〜第2を掲載) https://www.gsi.go.jp/common/000259090.pdf/https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41024.html
  2. [2]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル 新旧対照表」(令和8年3月) https://www.gsi.go.jp/common/000268758.pdf
  3. [3]国土地理院「新しい測量技術を使用する場合の諸注意」(2026年4月8日更新) https://www.gsi.go.jp/KOUKYOU/sokuryosidou41005.html
  4. [4]国土地理院「作業規程の準則に関するQ&A」(令和8年2月4日更新。Q1、Q4、Q6〜Q8、Q11、Q14) https://www.gsi.go.jp/KOUKYOU/koukyo0033.html
  5. [5]国土地理院「作業規程の準則について」(2025年4月15日更新。平成20年以降の一部改正の主な改正点) https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41018.html
  6. [6]国土地理院「作業規程の準則の一部改正について」(令和6年度の一部改正。2025年4月1日更新) https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri40050.html
  7. [7]国土地理院「マニュアル・要領等のダウンロード」(2026年4月15日更新) https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41021.html
  8. [9]国土地理院「公共測量の一般的事項に関するQ&A」(令和8年2月4日更新。Q1・Q2) https://www.gsi.go.jp/KOUKYOU/koukyo0032.html
  9. [10]国土交通省「ICT施工における測量について」(大臣官房技術調査課施工企画室・国土地理院 相互確認済み。日付の記載なし) https://www.mlit.go.jp/tec/constplan/content/001993595.pdf
  10. [11]国土交通省「要領関係等(ICTの全面的な活用)」(3次元計測技術を用いた出来形管理要領(案)令和8年3月改定) https://www.mlit.go.jp/tec/constplan/sosei_constplan_tk_000051.html
  11. [12]国土交通省 ICT導入協議会(第22回、令和8年2月25日)資料-3「技術基準類拡大(出来形・品質管理)」 https://www.mlit.go.jp/tec/constplan/content/001984989.pdf
  12. [13]国土交通省 ICT導入協議会(第23回、令和8年6月23日)資料-3「ICT施工の技術基準類拡大」 https://www.mlit.go.jp/tec/constplan/content/002009480.pdf
  13. [14]国土交通省 報道発表「『i-Construction 2.0』を策定しました」(令和6年4月16日) https://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo08_hh_001085.html
  14. [15]国土交通省「BIM/CIM関連基準要領等(令和8年3月)」 https://www.mlit.go.jp/tec/tec_fr_000184.html
  15. [16]国土交通省「国土交通白書2025」第4節 建設マネジメント(管理)技術の向上(BIM/CIMの取組) https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/r06/hakusho/r07/html/n2942000.html

発注者が決める要求仕様、作業者がつくる作業仕様

計画機関は成果品の「要求仕様」を決め、作業機関はそれを満たす計測・処理の方法を「作業仕様」にまとめます。要求仕様があいまいだと、過剰な精度で費用と時間を使ったり、精度が足りず目的を果たせなかったりします。

計画機関は利用目的を明らかにしたうえで、成果品の品目、要求点密度、要求精度、フィルタリング項目を成果品要求仕様書にまとめます。自ら作るのが難しい場合は、作業機関などの支援を受けられます。最終成果を作るための中間成果(オリジナルデータなど)も、精度の裏付けとして提出することが望ましいとされています。

表2 利用目的ごとの要求点密度・要求精度の目安(マニュアル第23条の解説)

利用目的要求点密度(標準値)要求精度(水平位置)要求精度(標高)
グラウンドデータ作成10〜100点/m²規定しない0.1m(RMS誤差)
グリッド・等高線データ作成9点/m²以上(格子0.5m・レベル500)/4点/m²以上(格子1.0m・レベル1000)規定しない0.1m(RMS誤差)
数値地形図作成(レベル500)400点/m²以上0.15m(許容範囲)0.2m(許容範囲)
数値地形図作成(レベル1000)100点/m²以上0.3m(許容範囲)0.3m(許容範囲)
出来形計測0.1m×0.1mに1点以上XYZ各成分±0.05m以内同左
起工測量0.5m×0.5mに1点以上XYZ各成分±0.1m以内同左

グラウンドデータの点密度は植生の影響が少ない場合の想定です。いずれも目安で、技術の進展などで変わり得るとされています。

LidarSLAMは範囲を重ねると点群にずれが生じるおそれがあり、一様な点密度で覆うのは難しいため、数値地形図では図化する地物の範囲とそれ以外で要求点密度を分けることが望ましいとされています。

注意|要求精度を上げすぎない

マニュアルは、「較差の最大値が±2cm以内」のような要求精度は現状の技術では非現実的としています。許容条件はRMS誤差で示すのが一般的で、最大値の設定や併用もできます。

作業機関は要求仕様書の不明点を事前に確認し、精度・性能試験の結果を踏まえて、作業工程、機器、計測諸元、標定点・検証点の設置方法などを成果品作業仕様書にまとめ、計測を始める前に計画機関の承認を受けます。請け負えるのは測量業者に限られ、主任技術者には登録測量士を、作業従事者には測量士または測量士補を充てます。

表の「出来形計測」「起工測量」は、国土地理院マニュアルが挙げる要求仕様の目安です。ICT施工の各工事でLiDAR SLAMの使用が認められることを示す表ではありません。

出典・参考資料
  1. [1]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル」(令和4年6月制定、令和8年3月改正)本文PDF/掲載ページ(2026年4月14日更新、様式第1〜第10・参考様式第1〜第2を掲載) https://www.gsi.go.jp/common/000259090.pdf/https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41024.html

試験結果から計測経路と標定点の配置を決める

計測に使う測量システムの精度・性能を試験したうえで、作業計画、標定点・検証点の設置、計測とデータ処理、オリジナルデータの作成へ進みます。

精度・性能試験で、測れる時間と経路長を確かめる

試験では実際の作業と同じ方法でオリジナルデータを作り、残差と較差、平坦面5か所以上での点密度と標高のばらつきを確かめ、有効範囲や経路長、計測時間、移動速度などを様式第1に記録します。

試験で確かめた精度を上回る要求仕様や、試験より困難な条件での計測は、原則としてできません。試験は作業前6か月以内が標準で、機器に強い衝撃を与えた場合などはやり直します。受注を見込む案件があれば、その経路長・計測時間・要求精度を満たせる条件で試験しておきます。

始点に戻る経路を基本に、移動速度と計測時間を決める

経路は、周囲に揺れ動くもの(車両、歩行者、風で揺れる草木)が少なく、経路長と計測時間が試験の範囲内に収まるように決めます。始点と終点は同じ位置を標準としますが、試験で確認できた場合は例外が認められます。決めた経路は計測計画図(様式第2)に書きます。

移動速度は、レーザのスキャン頻度に対して要求点密度を満たす速さを作業仕様書に定めます。計測中は機器の急な上下動や方向転換を避けます。終了後はすぐに保存状況を確かめ、取得状況のよくない区間は速やかに再計測します。

標定点・検証点の数と配置

標定点は、1回の計測範囲を囲むように4点以上を、経路の始点・終点と経路上の点密度が十分に得られる場所に置きます。検証点は標定点とは別に、標定点の半数以上を精度の低下が心配される箇所に置きます。機器は計測者の胸の高さにあり地面に近いため、経路から離れた標定点では点密度が下がり、標識の中心を特定できない場合があります。

標定点・検証点の精度は水平位置・標高とも標準偏差0.1m以内が標準で、準則の基準点測量やTS点の設置に準じて観測します。オリジナルデータに0.05m以内の精度を求める場合は、TS点の設置に準じて行います。

GNSS観測で座標を与える場合

GNSS測量機を載せた機器では、ネットワーク型RTK法か、電子基準点などを固定局とするキネマティック法の結果で点群の座標を求められます。データ取得間隔は1秒以下とし、標定点は省略できますが、検証点は2点以上必要です。GNSSの観測状況が要求精度を満たす必要があります。トンネルや屋内などで十分に観測できない場合は、標定点による変換を含め、座標を与える方法を試験と作業仕様で決めます。

反射の弱い面や鏡のような面、似た形が続く空間での計測のしやすさは、機器によって異なります。自社の試験で確かめた経路長・計測時間・移動速度を、作業仕様と経路計画に反映させます。公称精度だけでは、その現場で必要な点群を取得できるかは判断できません。

出典・参考資料
  1. [1]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル」(令和4年6月制定、令和8年3月改正)本文PDF/掲載ページ(2026年4月14日更新、様式第1〜第10・参考様式第1〜第2を掲載) https://www.gsi.go.jp/common/000259090.pdf/https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41024.html
  2. [2]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル 新旧対照表」(令和8年3月) https://www.gsi.go.jp/common/000268758.pdf

座標のずれ・点密度・2点間の距離を点検する

標定点は座標を合わせ、検証点は座標のずれを確かめる。点検測量では同じA・B間の斜距離を点群上の距離と比較する。比較値は観測した座標から求めるか、距離を直接観測する。巻尺は直接観測の一例。標定点・検証点は使わない。
図3 標定点は座標を合わせるため、検証点は座標のずれを確かめるために使います。点検測量では、点群上のA・B間の斜距離と、別に求めた斜距離を比べます。比較に使う斜距離は、観測した座標から求めるか、A・B間を直接観測します。図のTSは座標観測、巻尺は直接観測の例です。機器・方法は要求精度に応じて選びます。点や機器の配置は模式的に示しています。解説用に作成した概念図(AI生成)。画像を押すと別タブで拡大できます。

解析処理では自己位置の推定と点群の構築を同時に行い、閉合処理などで累積誤差を補正します。座標変換は、4点以上の標定点による相似変換か、GNSS観測による方法のどちらかです。変換後は次の順で点検し、どの段階も結果を精度管理表に残します。

  1. 標定点の残差(相似変換)またはGNSSの観測状況を点検し、要求精度を満たさなければ再解析か再計測
  2. 検証点との較差を点検
  3. 計測範囲全体を表示し、点群のゆがみや段差がないかを目視。異常があれば再計測など

次に、格子ごとの点の数でオリジナルデータの点密度を点検します。水部と対象範囲外は含めないのが標準で、不足する範囲は追加計測します。内挿処理で点密度を増やすことは認められていません。

最後の点検測量は、点群上で特定できる2点間の距離を、別に測った斜距離(基準点測量などに準じて測った座標から求めるか、直接測る)と比べる作業です。LidarSLAM機器で測った値は使えず、標定点・検証点を点検に使うこともできません。検証点では座標のずれを確かめ、点検測量では2点間の距離から形のゆがみを点検します。

表3 精度管理の確認項目

確認項目方法記録満たさないとき
精度・性能試験残差・較差、平坦面5か所以上の点密度と標高のばらつき様式第1試験の範囲を超える計測はしない
計測直後の取得状況正常に終了・保存できたか計測実績図(様式第7)速やかに再計測
標定点残差/GNSS観測状況相似変換後の残差、またはGNSSの観測状況様式第8-1再解析または再計測
検証点の較差点群上の座標と検証点の成果値の差様式第8-2要求精度を満たした点群だけを次へ
点密度格子ごとの点数(水部・範囲外を除く)様式第9追加計測
点検測量点群上の2点間距離と、別に測った斜距離の較差様式第10再計測など

目視によるゆがみ・段差の確認は、変換後の点検の一部として行います。

出典・参考資料
  1. [1]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル」(令和4年6月制定、令和8年3月改正)本文PDF/掲載ページ(2026年4月14日更新、様式第1〜第10・参考様式第1〜第2を掲載) https://www.gsi.go.jp/common/000259090.pdf/https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41024.html

納品する点群・地形図・断面図を決める

点検済みのオリジナルデータは、基礎的な測量成果として必ず作成します。グラウンドデータや地形図・断面図などは、要求仕様に応じて作ります。発注時には、作成するデータの種類と納品形式を確かめます。

表4 成果品の種類と発注時の確認事項(マニュアル第60条)

成果等マニュアル上の扱い関連する様式・規定発注時に確認すること
オリジナルデータ必ず作成点検測量で要求仕様を満たしたもの点群のファイル形式
グラウンド/グリッドデータ要求仕様に応じて作成精度管理表は準則様式第1-32/第1-33を引用作成の要否と対象範囲
等高線データ要求仕様に応じて作成形状・属性情報を点検作成の要否と対象範囲
断面図データ要求仕様に応じて作成(2026年3月改正で追加)準則の規定を準用。精度管理表は準則様式第1-35を引用作成の要否と対象範囲
数値地形図データ要求仕様に応じて作成分類コードは準則付録7が標準作成の要否と対象範囲
精度管理表・品質評価表・メタデータ標準様式第8-1、第8-2、第9、第10など。メタデータは成果データごと提出する資料の種類と形式
その他の資料標準例:試験記録(様式第1)、計測計画図・実績図(様式第2・第7)、標定点・検証点の明細表と成果表(様式第3〜第6)提出する資料の種類と形式

「その他の資料」の内訳はマニュアルに列挙がないため例として示しています。

マニュアルでは、点群のファイル形式はCSVやTXTが一般的で、LAS形式が望ましいとしています。実際の納品形式は要求仕様に従います。座標は平面直角座標系と日本水準原点基準の標高で表し、単位は0.001mが標準です。電子納品の標準的な仕様として、国土地理院は「測量成果電子納品要領」などを案内しています。計画機関が指定した場合は、要求仕様書を添付して第三者機関の検定を受けます。

注意|ソフトが出す帳票と「成果一式」は別

ソフトが出力する精度管理表は成果の一部です。何を納めるかは要求仕様書と発注仕様で決まり、帳票がそろっていても、要求仕様の点密度や精度を満たしているかは別に確かめます。

出典・参考資料
  1. [1]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル」(令和4年6月制定、令和8年3月改正)本文PDF/掲載ページ(2026年4月14日更新、様式第1〜第10・参考様式第1〜第2を掲載) https://www.gsi.go.jp/common/000259090.pdf/https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41024.html
  2. [4]国土地理院「作業規程の準則に関するQ&A」(令和8年2月4日更新。Q1、Q4、Q6〜Q8、Q11、Q14) https://www.gsi.go.jp/KOUKYOU/koukyo0033.html

帳票作成をソフトで省力化し、精度は技術者が確認する

試験や点検の結果は、複数の精度管理表に記録します。ソフトを使うと計算や転記の手間を減らせますが、点群の異常の有無と精度の合否は技術者が確認します。

国土地理院は、様式第1〜第10と、参考様式第1・第2(成果品要求仕様書・作業仕様書)をExcelやWordの形式で公開しています。支援ソフトの導入前に、自社のデータをこの様式にまとめてみると、手作業が多い工程を確かめられます。

標識の中心の読み取り、残差・較差・RMS誤差の計算と転記、点密度の点検、点検測量の距離の照合は、支援機能の有無を確かめたい作業です。経路の設計や標定点の配置は、技術者が試験結果と現場条件を踏まえて決めます。

支援ソフトの一例として、福井コンピュータは2026年10月5日、測量CAD「TREND-ONE/Mercury-ONE」の新オプション「LidarSLAM成果作成支援」を10月20日にリリースすると発表しました。公共測量でLidarSLAMを運用する際の精度管理表などの成果物作成を支援するもので、価格は12万円(税別)、単体では動作しないとしています。

導入時は、2026年3月改正版の様式やGNSS観測への対応範囲をメーカーに確かめてください。

支援ソフトを選ぶときは、次の3点を自社のデータで確かめます。

  1. 入力:自社のSLAM機器・解析ソフトが出力する点群(LAS形式など)や軌跡を読み込めるか
  2. マニュアルの版:2026年3月改正版の様式名・項目に合っているか(例:様式第9は「点密度点検精度管理表」に名称変更)
  3. 出力の範囲:必要な帳票のうち、出力できるものと手作業が残るものは何か
出典・参考資料
  1. [1]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル」(令和4年6月制定、令和8年3月改正)本文PDF/掲載ページ(2026年4月14日更新、様式第1〜第10・参考様式第1〜第2を掲載) https://www.gsi.go.jp/common/000259090.pdf/https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41024.html
  2. [2]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル 新旧対照表」(令和8年3月) https://www.gsi.go.jp/common/000268758.pdf
  3. [17]福井コンピュータ ニュースリリース「測量CADシステム『TREND-ONE/Mercury-ONE』の新オプション『LidarSLAM成果作成支援』を2026年10月20日(火)リリース」(2026年10月5日) https://const.fukuicompu.co.jp/sys_img/tp_of_detail/1791164517_0f795bf2a3fb6a47124b.pdf/福井コンピュータ発表の同内容プレスリリース(2026年10月5日)

SLAM・TLS・UAV測量を、計測範囲と死角で選ぶ

上空から広く測るのか、桁下や屋内を歩いて測るのかで、候補となる方法が変わります。公共測量の規定と精度確認の方法も併せて比べます。

表5 LiDAR SLAM・TLS・UAVレーザ・UAV写真測量の比較

方法公共測量での位置づけ(2026年10月時点)向く対象・現場主な制約精度の確かめ方
LiDAR SLAM(歩行)準則第17条第3項のマニュアル歩いて入れる比較的狭い範囲。屋内・地下、桁下、樹木の下時間と経路長で誤差がたまる。経路から遠い対象は点密度が下がるシステムの精度・性能試験、残差またはGNSS観測状況、較差、点密度、点検測量
地上レーザ(TLS)準則に規定(2020年3月)。計測を合成する方法は第17条第3項のマニュアル構造物や法面など、据え置きで密に取りたい対象計測回数が多いと標定点の設置・観測の負担が大きい準則の規定による。合成マニュアルでは使用前に精度試験
UAVレーザ準則に規定(2023年3月)上空から見える広い範囲。条件により樹木の下の地形上空からの計測では桁下・屋内に死角。飛行に関する制約準則の規定による
UAV写真測量準則に規定(2020年3月)植生の少ない開けた範囲植生に隠れて写真に写らない地表面は測れない準則の規定による

向く対象と制約は、各方法の一般的な性質を示しています。

使うシステムで必要な精度と点密度を満たせるかを確かめ、計測範囲や死角に合う方法を選びます。LidarSLAMは機器によって性能が異なるため、精度・性能試験の結果も選定に使います。

上空をUAVレーザで、桁下や屋内をSLAMで補う組み合わせもあり、SkyLink Japanのサービスページでも、UAVレーザで欠けた地上部をSLAMで補った例を紹介しています。公共測量で組み合わせるなら、各方法の規程を満たし、座標系と標定点・検証点をそろえ、統合方法を作業仕様に書いておきます。

SLAMとUAVレーザ・TLSの併用を検討している方は、計測範囲と必要な成果品を添えて計測方法の組み合わせをご相談ください。

出典・参考資料
  1. [1]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル」(令和4年6月制定、令和8年3月改正)本文PDF/掲載ページ(2026年4月14日更新、様式第1〜第10・参考様式第1〜第2を掲載) https://www.gsi.go.jp/common/000259090.pdf/https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41024.html
  2. [3]国土地理院「新しい測量技術を使用する場合の諸注意」(2026年4月8日更新) https://www.gsi.go.jp/KOUKYOU/sokuryosidou41005.html
  3. [5]国土地理院「作業規程の準則について」(2025年4月15日更新。平成20年以降の一部改正の主な改正点) https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41018.html
  4. [8]国土地理院「地上レーザ測量システムを用いた三次元点群合成マニュアル」(令和6年3月、令和8年3月改正。2026年4月14日更新) https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41023.html
  5. [18]SkyLink Japan「SLAM計測・補備測量」(2026年7月27日更新) https://skylinkjapan.com/slam-survey/

道路法面・トンネル・橋梁下で変わる計測条件

道路法面では安全に歩ける経路を選び、トンネルではGNSSが届かない区間に座標を与える方法を決めます。森林内では、植生の下で必要な点密度が得られるかを確かめます。以下の表を参考に、試験と現地の点検で各条件を確かめてください。

表6 適用ケース別の条件・限界・必要な検証

ケース向く条件限界・注意必要な検証
道路法面小段や管理用通路を安全に歩ける長い延長は、試験の経路長・計測時間に収まるよう区間を分ける区間ごとの標定点・検証点
トンネル・地下空間GNSSが届かない屋内・地下GNSSを観測できない区間の座標付与と、似た形が続く区間の精度を試験で確認坑外の基準点から坑内に標定点・検証点を設置。往復か周回かを試験で確認
河川構造物護岸、樋門、堤防の小段など水部は点密度の点検対象外が標準。水面下は測れない水際に偏らない標定点の配置
災害現場安全を確保できる範囲の迅速な現況把握成果を公共測量に使うなら、公共測量として行う必要がある使う予定があれば最初から要求仕様・試験・点検の手順で
橋梁下部桁下や橋脚周りなどUAVの死角GNSSが届きにくい区間。河川上は水部UAVの点群と座標系・標定点をそろえる
森林内植生の下の地表面や地物を捉えられる場合がある必要な点密度が得られるかは予測が難しい。揺れる草木は精度に影響補測を前提にした計画

マニュアルの規定と、各現場で一般的に想定される条件をまとめています。

出典・参考資料
  1. [1]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル」(令和4年6月制定、令和8年3月改正)本文PDF/掲載ページ(2026年4月14日更新、様式第1〜第10・参考様式第1〜第2を掲載) https://www.gsi.go.jp/common/000259090.pdf/https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41024.html

見積前に仕様・試験・座標・納品の条件を確認する

歩行計測の時間だけで見積もると、試験や標定点の観測、再計測の費用が抜けがちです。受注前に、次の条件を発注者と確認します。

受注・導入前に確かめる項目

  • 発注仕様:公共測量として行うか。実施計画書にマニュアル名を書き、2つの仕様書を添付する段取りか
  • 要求仕様:品目、点密度、精度(RMS誤差か最大値か)、フィルタリングが決まり、精度が過大でないか
  • 試験:6か月以内か。案件の経路長・計測時間・精度が試験の範囲に収まるか
  • 座標:標定点かGNSS観測か。GNSSが届かない区間の扱い
  • 体制:測量業者として受注でき、測量士・測量士補を置けるか
  • 見積:試験、標定点・検証点、点検測量、再計測・補測の工数を含めたか
  • 成果品:データ形式、メタデータ、電子納品の仕様、検定の要否
出典・参考資料
  1. [1]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル」(令和4年6月制定、令和8年3月改正)本文PDF/掲載ページ(2026年4月14日更新、様式第1〜第10・参考様式第1〜第2を掲載) https://www.gsi.go.jp/common/000259090.pdf/https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41024.html
  2. [3]国土地理院「新しい測量技術を使用する場合の諸注意」(2026年4月8日更新) https://www.gsi.go.jp/KOUKYOU/sokuryosidou41005.html

LiDAR SLAMの公共測量でよくある質問

Q. LiDAR SLAMで取った点群は、そのまま公共測量の成果になりますか?

なりません。国土地理院のマニュアルに沿って、要求仕様の策定、精度・性能試験、標定点・検証点による精度確認、点検測量を経たオリジナルデータが成果になります。実施計画書へのマニュアル名の記載と、2つの仕様書の添付も必要です。

Q. GNSSが届かないトンネルや屋内でも使えますか?

適用できます。マニュアルはGNSSを使わず標定点で座標変換する方法を対象にしています(トンネル専用の規定はありません)。坑内や屋内に標定点・検証点を設け、準則の基準点測量やTS点の設置に準じて観測します。

Q. GNSS一体型の機器なら標定点は要りませんか?

GNSS観測で点群の座標を求める場合は省略できます(2026年3月改正)。ただし検証点は2点以上必要で、データ取得間隔は1秒以下です。GNSSの観測状況の点検も必要です。

Q. 検証点は何点必要ですか?

標定点で変換する場合は標定点とは別に標定点の半数以上、GNSS観測の場合は2点以上です。精度が落ちやすい箇所に置きます。

Q. 点群の精度はどれくらいですか?

機器・経路・現場条件で変わり、一律の値はありません。国土地理院の検証では、計測時間が5分を超えると0.05m、10分を超えると0.1m(RMS誤差)を満たしにくい結果でした。これは検証結果であり、全機種共通の時間制限や精度保証ではありません。較差の最大値±2cm以内のような要求は非現実的とされています。

Q. 成果表や精度管理表は何を作りますか?

標定点・検証点の明細表と成果表(様式第3〜第6)、変換精度管理表(様式第8-1・第8-2)、点密度点検精度管理表(様式第9)、点検測量結果精度管理表(様式第10)などです。成果一式は要求仕様で決まります。

Q. 測量CADの成果作成支援を使えば、マニュアルに沿った成果になりますか?

ソフトの帳票出力に加え、点群が必要な点密度・精度を満たしているか、試験の範囲内で計測したかを確かめます。

Q. UAVレーザとはどう使い分けますか?

上空から見える広い範囲はUAVレーザ、桁下や屋内、樹木の下など歩いて入れる範囲はLiDAR SLAMが向きます。組み合わせる場合は座標系と標定点・検証点をそろえます。

Q. ICT施工の出来形管理にも使えますか?

国土交通省が検証中で、2026年度に実際の土工現場で要求精度を確かめたうえで基準化を目指すとしています。工事で使えるかは工事の発注者に確認してください。

Q. 発注者と最初に何を決めればよいですか?

公共測量として実施するかを確認したうえで、成果品の品目、要求点密度、要求精度、フィルタリング項目の4つを決めます。計画機関が成果品要求仕様書にまとめ、作業機関などが作成を支援できます。

出典・参考資料
  1. [1]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル」(令和4年6月制定、令和8年3月改正)本文PDF/掲載ページ(2026年4月14日更新、様式第1〜第10・参考様式第1〜第2を掲載) https://www.gsi.go.jp/common/000259090.pdf/https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41024.html
  2. [3]国土地理院「新しい測量技術を使用する場合の諸注意」(2026年4月8日更新) https://www.gsi.go.jp/KOUKYOU/sokuryosidou41005.html
  3. [13]国土交通省 ICT導入協議会(第23回、令和8年6月23日)資料-3「ICT施工の技術基準類拡大」 https://www.mlit.go.jp/tec/constplan/content/002009480.pdf

歩いて測る前に、納める成果品と精度を決める

LiDAR SLAMは、国土地理院のマニュアルに沿えば公共測量に使えます。要求仕様に照らして試験と点検を通ったオリジナルデータを成果として納め、そのデータから必要な地形図や断面図をつくります。

発注仕様を受け取ったら、必要な成果品・精度・点密度を、使うシステムの試験結果と照合します。試験の範囲に収まる経路と計測時間を決め、標定点・検証点の観測や点検測量の工数も見積もっておきます。現場に入る前に、これらの準備と成果品の作成に必要な人員・日数も確保しておきましょう。

公共測量の計測範囲・必要精度・成果品をご相談ください

SkyLink Japanでは、扶和ドローンとともに提供しているSLAM計測・補備測量のほか、Emesent Hovermap ST-XやCHCNAV RS10などのSLAM計測機を取り扱っています。計測範囲・必要精度・成果品をお知らせください。機器の組み合わせ、計測経路、精度確認の進め方をご提案します。

  • 計測する対象と範囲(屋内外、GNSSが届かない区間の有無)
  • 必要な精度と、納める成果品(発注仕様書や要求仕様書があればその内容)
  • 公共測量として行う予定か、現況把握などの用途か
  • 希望の時期と、現場への立ち入りの条件

計測条件を伝えて相談する

各機器でマニュアルの要求を満たせるかは、使う測量システムの精度・性能試験で確かめる必要があります。公共測量として実施するかどうかは、計画機関の判断と手続が前提です。

出典・参考資料
  1. [1]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル」(令和4年6月制定、令和8年3月改正)本文PDF/掲載ページ(2026年4月14日更新、様式第1〜第10・参考様式第1〜第2を掲載) https://www.gsi.go.jp/common/000259090.pdf/https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41024.html
  2. [2]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル 新旧対照表」(令和8年3月) https://www.gsi.go.jp/common/000268758.pdf
  3. [18]SkyLink Japan「SLAM計測・補備測量」(2026年7月27日更新) https://skylinkjapan.com/slam-survey/
出典・参考資料

制度・数値は時点の公表資料に基づきます。資料名の年月は発行・改訂時点です。

国土地理院(LidarSLAMマニュアル・作業規程の準則・公共測量)

  1. [1]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル」(令和4年6月制定、令和8年3月改正)本文PDF/掲載ページ(2026年4月14日更新、様式第1〜第10・参考様式第1〜第2を掲載) https://www.gsi.go.jp/common/000259090.pdf/https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41024.html
  2. [2]国土交通省国土地理院「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル 新旧対照表」(令和8年3月) https://www.gsi.go.jp/common/000268758.pdf
  3. [3]国土地理院「新しい測量技術を使用する場合の諸注意」(2026年4月8日更新) https://www.gsi.go.jp/KOUKYOU/sokuryosidou41005.html
  4. [4]国土地理院「作業規程の準則に関するQ&A」(令和8年2月4日更新。Q1、Q4、Q6〜Q8、Q11、Q14) https://www.gsi.go.jp/KOUKYOU/koukyo0033.html
  5. [5]国土地理院「作業規程の準則について」(2025年4月15日更新。平成20年以降の一部改正の主な改正点) https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41018.html
  6. [6]国土地理院「作業規程の準則の一部改正について」(令和6年度の一部改正。2025年4月1日更新) https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri40050.html
  7. [7]国土地理院「マニュアル・要領等のダウンロード」(2026年4月15日更新) https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41021.html
  8. [8]国土地理院「地上レーザ測量システムを用いた三次元点群合成マニュアル」(令和6年3月、令和8年3月改正。2026年4月14日更新) https://www.gsi.go.jp/gijyutukanri/gijyutukanri41023.html
  9. [9]国土地理院「公共測量の一般的事項に関するQ&A」(令和8年2月4日更新。Q1・Q2) https://www.gsi.go.jp/KOUKYOU/koukyo0032.html

国土交通省(ICT施工・出来形管理・i-Construction 2.0・BIM/CIM)

  1. [10]国土交通省「ICT施工における測量について」(大臣官房技術調査課施工企画室・国土地理院 相互確認済み。日付の記載なし) https://www.mlit.go.jp/tec/constplan/content/001993595.pdf
  2. [11]国土交通省「要領関係等(ICTの全面的な活用)」(3次元計測技術を用いた出来形管理要領(案)令和8年3月改定) https://www.mlit.go.jp/tec/constplan/sosei_constplan_tk_000051.html
  3. [12]国土交通省 ICT導入協議会(第22回、令和8年2月25日)資料-3「技術基準類拡大(出来形・品質管理)」 https://www.mlit.go.jp/tec/constplan/content/001984989.pdf
  4. [13]国土交通省 ICT導入協議会(第23回、令和8年6月23日)資料-3「ICT施工の技術基準類拡大」 https://www.mlit.go.jp/tec/constplan/content/002009480.pdf
  5. [14]国土交通省 報道発表「『i-Construction 2.0』を策定しました」(令和6年4月16日) https://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo08_hh_001085.html
  6. [15]国土交通省「BIM/CIM関連基準要領等(令和8年3月)」 https://www.mlit.go.jp/tec/tec_fr_000184.html
  7. [16]国土交通省「国土交通白書2025」第4節 建設マネジメント(管理)技術の向上(BIM/CIMの取組) https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/r06/hakusho/r07/html/n2942000.html

メーカー・SkyLink Japan

  1. [17]福井コンピュータ ニュースリリース「測量CADシステム『TREND-ONE/Mercury-ONE』の新オプション『LidarSLAM成果作成支援』を2026年10月20日(火)リリース」(2026年10月5日) https://const.fukuicompu.co.jp/sys_img/tp_of_detail/1791164517_0f795bf2a3fb6a47124b.pdf/福井コンピュータ発表の同内容プレスリリース(2026年10月5日)
  2. [18]SkyLink Japan「SLAM計測・補備測量」(2026年7月27日更新) https://skylinkjapan.com/slam-survey/

※このブログは、2026年10月28日時点の公開情報にもとづく解説です。個別の案件で公共測量として実施できることを保証するものではありません。実施にあたっては、計画機関の作業規程・発注仕様と、国土地理院・国土交通省の最新の資料をご確認ください。

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