UgCS リファレンスマニュアル(日本語)
SPH Engineering社の飛行計画ソフトウェア UgCS を、日本語で実務に使えるようにまとめたリファレンスです。 インストールから写真測量・LiDAR測量の飛行計画、機体への転送、トラブル対処までを操作単位で分割し、 「どのボタンを押すか」ではなく「その設定が飛行と成果物に何をもたらすか」まで記載しています。
対象:UgCS v6.0.5 (10192)Windows / macOS公開中 3記事/全12章記事一覧
UgCSの操作を12章に分割しています。現在公開しているのは3記事です。現場では、このページではなく各記事のURLを直接ブックマークしてお使いください。
上記9章は執筆中です。お急ぎの項目がありましたらお問い合わせください。該当の手順を個別にご案内します。
UgCSをこれから導入するなら、「インストールと初期設定」→「写真測量ルートの作成方法」の順に読めば、最初の測量飛行の計画作成まで到達できます。どのエディションを買うかがまだ決まっていない場合は、先に「PRO / EXPERT / ENTERPRISEの選び方」を読んでください。機能差は「LiDARを飛ばすか」「急峻な地形を扱うか」「複数人・複数機で運用するか」の3点でほぼ決まります。
- 1 インストールと初期設定:動作環境・通信要件・ライセンス認証・初回設定
- 5 写真測量ルートの作成方法:GSD・オーバーラップ・高度モードの決め方
- 12 PRO / EXPERT / ENTERPRISEの選び方:機能比較表・販売価格・3問診断
- RGB写真測量だけならPRO、LiDARか急峻地形ならEXPERT、チーム運用ならENTERPRISE
価格・購入・対応機体・動作環境は、製品ページに掲載しています
このマニュアルは、UgCSを使うための操作手順と設定値の判断基準をまとめたものです。導入を判断する段階で必要な次の情報は、製品ページ側にあります。
- エディション別の販売価格と、オンラインストアでの購入
- 対応機体・センサー(Matrice 400/M350 RTK ほか)と、用途別の使いどころ
- 動作環境と導入までの流れ、デモ・導入相談の窓口
はじめての方へ — 導入から初飛行までの5ステップ
最初の1回はこの順序で進めてください。各ステップの詳細は該当記事に分けています。
- インストールとライセンス認証。公式サイトからインストーラを入手し、必要なコンポーネントを選んで導入します。 初回起動時にライセンス認証画面が表示されます。詳細を見る
- 単位系・標高データ・地図の初期設定。メートル法を選び、標高データと地図が正しく表示されることを確認します。 ここで標高が取得できていないと、以降の高度設計がすべて狂います。詳細を見る
- 機体プロファイルとカメラの登録。使用する機体と、搭載するカメラまたはLiDARを登録します。 カメラの焦点距離・センサー寸法・解像度は、GSDの計算に直接使われる値です。詳細を見る(近日公開)
- ルートの作成と検証。プロジェクトを作り、目的に応じたツールで飛行経路を設計します。 計算が完了すると緑のチェックが表示されます。標高断面で地表クリアランスを確認してください。 写真測量の場合はこちら
- 機体への転送と飛行。接続方式は機体によって異なります。 転送後、現地で障害物と気象を確認したうえで自動飛行を開始します。詳細を見る(近日公開)
使用予定の機体がどの接続方式に対応しているか(UgCS Companion経由か、DJI Pilot 2への書き出しか、直接接続か)を、 購入前に確認しておくことを強くおすすめします。同じDJI機でも世代によって方式が異なり、 UgCSからリアルタイムに制御できる機体と、ルートを書き出して機体側アプリで実行する機体があります。
エディション早見表
迷いやすい5点だけを先に示します。詳細と価格はエディションの選び方をご覧ください。
| 判断ポイント | PRO | EXPERT | ENTERPRISE |
|---|---|---|---|
| 写真測量(Photogrammetry) | ○ | ○ | ○ |
| LiDAR用ツール(Lidar area / corridor) | — | ○ | ○ |
| Smart AGL(周辺地形を考慮した地形追従) | — | ○ | ○ |
| ライブ映像配信・VMS連携 | — | — | ○ |
| 同時接続機体数 | 非公開 | 非公開 | 最大10機 |
※ PRO/EXPERTの同時接続機体数は公開されていません。
用語集
各記事でも初出時に説明しますが、迷ったらここに戻ってください。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| AGL | Above Ground Level。地表面からの高さ。UgCSでは標高データを参照して地形に沿った経路を生成します。 |
| AMSL | Above Mean Sea Level。平均海面からの高さ。地形が変わっても数値上の高度は変わりません。 |
| Smart AGL | 飛行ラインの直下だけでなく周辺の地形も考慮して離隔を保つ高度モード。急斜面で安全側に働きますEXPERT。 |
| Rangefinder | 機体搭載の測距センサーの実測値を使う高度モード。対応機体が限られます。 |
| GSD | Ground Sample Distance。地上分解能。写真1ピクセルが地上の何cmに相当するか。小さいほど精細で、飛行高度は低くなります。 |
| オーバーラップ | 隣り合う写真の重なり率。進行方向の重なりがForward overlap、隣の飛行ラインとの重なりがSide overlap。 |
| DEM / DTM | 数値標高モデル/数値地形モデル。建物や樹木を含まない地表面の標高。UgCSはルート計算にこれを使います。 |
| DSM | 数値表層モデル。建物・樹木の高さを含む表層の標高。障害物との衝突リスクの検出に使います。 |
| VSM | Vehicle Specific Module。オートパイロットやメーカーごとの接続モジュール。インストール時に必要なものを選択します。 |
| Project / Route | Projectはルートを格納する単位、Routeは機体とペイロード、各ツールの設定から計算された飛行経路。v6ではMissionという呼称はProjectに統一されています。 |
| Segment | ルートを構成する要素。ウェイポイント1点、エリアスキャン1面がそれぞれ1セグメントにあたります。 |
| IMUキャリブレーション | LiDAR測量で慣性計測装置の誤差を収束させるための飛行。8の字やU字の経路を、走査の前後に少なくとも各1回実施するのが一般的です。 |
| ボアサイトキャリブレーション | LiDARとIMUの取り付け角度のずれを求める校正。点群のライン間ずれを解消するために行います。 |
よくある質問
UgCSの日本語マニュアルはありますか。
SPH Engineeringが公開している公式マニュアルは英語のみです。本ページはSkyLink Japanが公式ドキュメントをもとに作成した日本語のリファレンスです。対象バージョンと検証環境を各記事の冒頭に明記し、UgCSの更新に合わせて改訂しています。
UgCSのUIは日本語表示にできますか。
UgCSには表示言語を切り替える設定項目があります。ただしSPH Engineeringは対応言語の一覧を公開しておらず、日本語が含まれるかを公式情報として確認できていません。現時点では「英語UIで運用する前提」でお考えください。最新の状況はお問い合わせください。
無料で試せますか。
無償版のUgCS Openがあります。1日に作成・保存できるミッション数が2件まで、ルートの最も離れた2点間の距離が250mまで、機体へのアップロードまたは書き出しが1日2回までといった制限があり、DJI Pilot 2のクラウド接続は利用できません。地形追従とオフライン機能は無償版でも利用できます。
PRO、EXPERT、ENTERPRISEのどれを選べばよいですか。
RGBカメラでの写真測量が中心ならPRO、LiDAR測量を行うならEXPERT、複数人・複数機での運用やライブ映像配信、SDK連携が必要ならENTERPRISEが目安です。LiDAR用のツールとSmart AGLはEXPERT以上でのみ利用できます。
どの機体に対応していますか。
DJI、Autel、Freefly、Inspired Flight、ArduPilot/PX4系など多数のプラットフォームに対応しています。ただし接続方式が機体世代によって異なり、UgCS Companion経由、UgCS for DJI経由、DJI Pilot 2へのルート書き出し、Autel Explorerへの書き出しなどに分かれます。導入前に使用予定の機体でご確認ください。
UgCSがあれば飛行の許可は不要になりますか。
なりません。UgCSは飛行計画を作成し機体へ転送するソフトウェアであり、航空法上の許可・承認や飛行空域の確認、現地の障害物確認を代替するものではありません。飛行の安全確保は運航者の責任です。
機能と、それを扱う記事
UgCSは「地図と地形の上で飛行経路を設計し、複数メーカーの機体へ同じ手順で流し込む」ためのソフトウェアです。機体付属アプリとの最大の違いは、地形データを使った高度設計と、メーカーをまたいだ計画手法の統一にあります。
| 機能 | UgCSで行えること | 扱う記事 |
|---|---|---|
| 面の写真測量 (オルソ・3Dモデル) | 焦点距離・センサー寸法・解像度からGSD(地上分解能)と飛行高度を相互換算し、指定したオーバーラップを満たす飛行ラインと撮影タイミングを自動生成します。 | 5 写真測量ルートの作成方法 |
| 地形に沿った飛行 | 標高データにもとづき、地表からの高さを一定に保つ経路を生成します。Smart AGLは飛行ライン直下だけでなく周辺の地形も考慮するため、急峻な斜面でより安全側に働きます(EXPERT)。 | 6 地形追従と標高データ 公開準備中 |
| LiDAR測量の飛行設計 | センサーのFOV(視野角)からライン間隔を設計し、旋回時のIMUドリフトを抑えるループ旋回や、8の字・U字のキャリブレーション飛行を経路に組み込めます(EXPERT)。 | 8 LiDARミッションとIMUキャリブレーション 公開準備中 |
| 線状構造物・垂直面の撮影 | 送電線・道路・河川の帯状測量(Photogrammetry corridor)、建物ファサードの垂直スキャン(Vertical scan)、円周を回りながら斜め撮影を行うCirclegrammetry areaに対応します。 | 7 コリドー・垂直面・周回撮影 公開準備中 |
| オフラインでの運用 | 地図と標高データを事前にキャッシュしておけば、通信のない現場でも計画の確認と機体への転送が行えます。1領域あたり最大100km²までの範囲を保存できます。 | 10 入出力とオフライン運用 公開準備中 |
| 複数機・複数人での運用 | UgCSサーバーを中央に置き、現場のパイロットがVPN経由で接続する構成が取れます。最大10機の同時接続、ライブ映像のRTSP配信、SDK連携が可能です(ENTERPRISE)。 | 12 PRO / EXPERT / ENTERPRISE の選び方 |
このマニュアルについて
誰のために、何を根拠に書いているかを最初に明示します。
更新履歴
| 日付 | 検証バージョン | 内容 |
|---|---|---|
| 2026-08-11 | v6.0.5 (10192) | 初版公開。ハブおよび「インストールと初期設定」「写真測量ルートの作成方法」「PRO / EXPERT / ENTERPRISE の選び方」の3記事を公開。 |
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