地上通信網から離れたミッションを、
L-band衛星通信で支える
AVIATOR 210U | C2とテレメトリーのための、航空機搭載型衛星通信端末
洋上、山間、離島、災害時の輻輳下。携帯回線や自営無線が届かない領域でも、指令・制御(C2)とテレメトリーの経路を確保するための一体型衛星通信端末です。中・大型UAVおよび戦術UAVへの搭載を想定し、長距離・広域運航を見据えた通信の設計に組み込めます。
- 重量
- 約1.45kg
- 外形寸法
- 240×160×64mm(約)
- 通信速度
- 最大200kbps
- 対応サービス
- Class 4Viasat/L-band
本ページに掲載している数値は、現時点で公開されている情報に基づくものです。推定値は掲載していません。電源、インターフェース構成、環境条件など、搭載可否のご判断に必要な項目は個別にご照会いただけます。

地上通信だけでは対応しにくい運航領域
携帯回線も自営無線も、基地局や中継点の設置範囲の内側でしか成り立ちません。運航計画が「機体の航続」ではなく「電波の届く範囲」で頭打ちになる場面は、次の4つに集約されます。
洋上・沿岸で圏外になる
海岸線から離れるほど携帯回線のカバレッジは急速に薄くなります。船舶監視や漂流物捜索では、往路の途中で通信が切れる前提の計画を立てざるを得ません。
山間・離島で回線が届かない
谷筋や島嶼部では基地局そのものが少なく、地形による遮蔽も加わります。中継機や可搬基地局を都度持ち込む運用は、人員と設営時間の負担が大きくなります。
災害時に地上網が使えない
停電と輻輳、基地局の被災が重なるのは、まさに機体を飛ばしたい局面です。平時に成立していた通信手段が、有事にだけ使えないという構造的な弱点があります。
長距離・目視外で中継が組めない
片道数十km以上の運航では、中継点の設置自体が現実的ではありません。BLOS運航を計画に載せるには、地上インフラに依存しない通信経路が前提になります。
AVIATOR 210Uの役割
AVIATOR 210U は、L-band衛星通信によって機上と地上運航者を結ぶ、航空機搭載型の通信端末です。担う役割と、担わない役割の両方を明確にしておくことが、搭載検討の出発点になります。
C2の経路を地上網から分離する
指令・制御(C2)の経路を衛星側に持つことで、携帯回線のカバレッジや輻輳状況に運航可否を左右されにくくなります。運航範囲を「基地局の外側」まで設計できるようになります。
テレメトリーと機体状態を継続的に把握する
位置、姿勢、電源、システム状態といったテレメトリーと機体状態監視のデータを、圏外区間でも地上に送り続けるための経路になります。異常の兆候を早い段階で拾えます。
主系が途切れたときのバックアップになる
主系の通信を携帯回線や自営無線に置いたうえで、衛星側を代替経路として設計する構成も検討できます。長距離・広域運航における通信の冗長化を、機上1ボックスで構成します。
担わない役割を、あらかじめ明示します
低遅延の直接操縦(手動操縦)用途には向きません。
静止軌道(GEO)衛星を経由する通信には、地上系と比べて無視できない往復遅延が生じます。操縦桿の入力に対する機体の即応性を求める用途は、本端末の想定から外れます。
一般的なHD映像の伝送はできません。
通信速度は最大200kbpsです。映像を扱う場合は、強圧縮・低ビットレート・低フレームレートを前提とした静止画に近い運用設計になります。
主要特長
いずれも公開されている情報に基づく特長です。推定による記述は含みません。ここに記載のない項目については、個別にご照会のうえ回答します。
1ボックスへの統合
UAV向けの一体型衛星通信端末として発表されています。機上の構成要素を分散させず1つの筐体にまとめられるため、搭載検討時の取り合い(配置・配線・重量配分)を単純化しやすい構成です。
中・大型UAVへの搭載性
外形寸法は約240×160×64mm、重量は約1.45kg。中・大型UAVおよび戦術UAVの機内スペースに収めることを想定した外形です。搭載可否は機体側の容積、重心、電源の条件と合わせて判断します。
L-band衛星通信
L-band帯の衛星通信を利用します。降雨減衰の影響を受けにくい帯域特性があり、常時接続を要する制御系・監視系のデータ経路として用いられてきた実績のある周波数帯です。
最大200kbpsの通信速度
通信速度は最大200kbps。C2、テレメトリー、機体状態監視、ミッションデータといった、帯域よりも継続性が重要なデータの伝送に適した設計です。実効速度は運用条件により変動します。
Viasat Class 4サービス対応
Viasat Class 4サービスに対応する製品として発表されています。実際にご利用いただける通信サービスの契約形態およびカバレッジ条件は、運用エリアに応じて個別にご案内します。
想定される伝送データ
C2、テレメトリー、機体状態監視、ミッションデータ、および強圧縮映像。映像は帯域内に収めるための圧縮を前提とし、監視用途では静止画の定期伝送と組み合わせる設計が現実的です。
想定ミッション
いずれも「地上通信網の外側に運航範囲がある」という共通点を持つ用途です。実運用にあたっては、機体、ペイロード、通信サービス、運航承認をあわせて設計します。

海上監視
排他的経済水域や沿岸海域での船舶動静の把握、漂流物・油濁の確認。海上には中継点を置けないため、通信経路の確保がそのまま運航範囲の上限を決めます。
広域警備
国境監視、重要施設周辺の警備、広域の巡回。巡回経路が長く、監視対象が固定されないため、機体位置と状態を継続的に把握できることが運用条件になります。
災害対応
地震・水害・土砂災害の発災直後の状況把握。地上網の被災と輻輳が同時に起きる局面で、地上インフラに依存しない通信経路を持てるかどうかが分かれ目になります。
長距離観測
河川・海岸線・パイプライン・送電線といった線状構造物に沿った長距離の観測飛行。往復で数十km以上に及ぶ経路では、中継設備の設置自体が計画の障害になります。
官公庁・公共安全用途
自治体の防災・危機管理部門、消防、海上保安、警察等における広域の情報収集。調達要件として通信の冗長性と機器構成の説明責任が問われる場面に対応します。
仕様
公開されている情報に基づく仕様です。推定値・参考値は掲載していません。また、旧製品「AVIATOR UAV 200」の資料に記載された数値の流用も行っていません。
基本仕様
製品の識別と外形に関する項目です。
| 製品名 | AVIATOR 210U「UAV210」は誤称です。正式名称は AVIATOR 210U です。 |
|---|---|
| メーカー | Thales(Thales Aerospace Communications)旧 Cobham Aerospace Communications。買収により現在の表記へ移行しています。 |
| 種別 | UAV向け 一体型衛星通信端末 |
| 重量 | 約1.45 kg |
| 外形寸法 | 約240 × 160 × 64 mm |
通信と用途
回線および想定される運用に関する項目です。
| 周波数帯 | L-band |
|---|---|
| 通信速度 | 最大 200 kbps実効速度は衛星の見通し、機体姿勢、サービス条件により変動します。 |
| 対応サービス | Viasat Class 4 サービスに対応する製品として発表 |
| 主な用途 | C2(指令・制御)/テレメトリー/機体状態監視/ミッションデータ/強圧縮映像 |
| 想定搭載機体 | 中・大型UAV、戦術UAV |
本ページに記載のない項目 — 電源条件、インターフェース構成、外部航法情報の要否、アンテナ構成、防水・防塵等級、動作温度・振動・最大運用高度、国内での提供時期、価格・納期・通信プラン — については、お問い合わせください。搭載予定の機体と運用条件をお知らせいただければ、必要な項目にしぼってご回答します。
機体統合時の確認項目
搭載可否は端末単体では決まりません。機体側の条件と突き合わせて初めて判断できます。ご相談の際は、以下の項目について現時点で分かっている範囲をお知らせいただくと、検討が早く進みます。
-
CHECK 1
電源の供給条件
機体側で供給できる電圧と、確保できる電力の余裕。供給可能な条件を先に整理しておくと、端末側の条件との照合が早く進みます。
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CHECK 2
搭載スペースと重心への影響
約240×160×64mm、約1.45kgを収める区画の有無と、その位置が重心とペイロード配分に与える影響。冷却のための空間確保もあわせて検討します。
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CHECK 3
アンテナの見通しと機体構造による遮蔽
衛星への見通しが機体構造、主翼、ペイロードによって遮られないか。旋回・上昇・降下時の姿勢変化によって見通しが失われる区間が生じないかを、飛行プロファイルに沿って確認します。
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CHECK 4
航法情報の供給方法
端末側が外部からの航法情報を必要とする構成もあります。機体側が出力できる航法データの形式と更新レートを把握しておくと、検討が早く進みます。
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CHECK 5
インターフェースと配線
フライトコントローラおよびミッションコンピュータとの接続形態。機体側で用意できる接続手段(コネクタ、系統数、プロトコル)を整理しておきます。
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CHECK 6
熱設計
連続運用時の発熱と、機内の放熱経路。高高度や高外気温での運用がある場合は、動作温度範囲の確認結果と合わせて判断が必要です。
-
CHECK 7
EMC・他システムへの干渉
GNSS受信機、既設のデータリンク、ペイロードとの相互干渉。搭載位置とケーブル取り回しの検討にあたって、機体側の既存無線系統の一覧が必要になります。
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CHECK 8
運用環境(防水・振動・高度)
洋上、降雨、高高度など、実際の運用環境を先に共有いただければ、防水・防塵、振動・衝撃、運用高度の各条件について個別にご回答します。
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CHECK 9
通信サービスの契約とデータ設計
最大200kbpsの帯域に、どのデータをどの頻度で載せるか。C2とテレメトリーを優先し、映像は圧縮率と送出間隔を設計に織り込む前提で検討します。
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CHECK 10
法令・承認(それぞれ別の手続きです)
衛星通信サービスのネットワーク型式承認、日本の電波法上の取り扱い、航空法に基づくBVLOS運航の承認は、いずれも別個の手続きです。混同せず、それぞれの要件に沿って進める必要があります。
AVIATOR UAV 200 と AVIATOR 210U を混同しないでください
市場には旧製品「Cobham AVIATOR UAV 200」の営業資料が残っています。名称が似ているため仕様が混同されやすく、実際に誤った数値が流通しています。搭載検討の前提が崩れるため、以下の点を明確にしておきます。
正式名称は「AVIATOR 210U」です
「UAV210」という名称の製品は存在しません。旧製品の「AVIATOR UAV 200」と、本ページで扱う「AVIATOR 210U」は別の製品です。社内資料、仕様書、見積依頼などで名称を記載される際は、AVIATOR 210U をご使用ください。
メーカー表記はThalesです
Cobham Aerospace Communications はThalesに買収されています。現在のメーカー表記はThales(Thales Aerospace Communications)が基本です。「Cobham」表記の資料は旧製品世代のものである可能性が高く、内容の適用範囲にご注意ください。
旧UAV 200の営業資料から、AVIATOR 210Uの仕様として転記していない項目
当社では、旧製品資料に記載された以下の項目を、AVIATOR 210U の仕様として使用していません。他社資料やインターネット上の情報で以下の数値が「210Uの仕様」として記載されている場合、出典をご確認ください。
- 電源仕様(定格電圧)
- 消費電力の数値
- インターフェース構成(コネクタ種別、Ethernet等の系統数)
- 外部航法情報の入力要件(必要とする形式および更新レート)
- 防水・防塵等級
- 動作温度範囲、振動条件、最大運用高度
- アンテナ構成および対応アンテナの型式
- 認証・承認の取得状況
これらの項目について数値が必要な場合は、お問い合わせください。出典を明示してご回答します。
導入・評価の流れ
公開情報が限られている段階の製品です。仕様の確認と機体側条件の照合を並行して進め、判断に必要な材料が揃った時点で導入可否をご検討いただく進め方をとります。
要件のヒアリング
運航距離、対象エリア、必要なデータ種別、搭載予定の機体、運航体制を伺います。
資料提供と仕様確認
公開資料をご提供します。資料に記載のない項目はメーカーへ照会し、回答は出典を明示して共有します。
機体側条件との照合
電源、搭載スペース、アンテナ見通し、インターフェース、熱の各条件を突き合わせ、搭載可否を検討します。
評価条件のご相談
評価機の可否、通信サービスの契約条件、試験の範囲についてご相談します。提供条件は個別の確認となります。
導入計画の策定
通信サービスを含めた運用設計、必要な承認手続き、保守体制を整理し、導入計画としてまとめます。
よくあるご質問
HD映像をリアルタイムで伝送できますか。
できません。通信速度は最大200kbpsであり、一般的なHD映像の伝送に必要な帯域には届きません。
映像を扱う場合は、強圧縮・低ビットレート・低フレームレートを前提とした設計になります。監視用途では、動画の連続伝送ではなく静止画を一定間隔で送る構成のほうが、実運用に適する場合があります。必要な映像品質を先に伺えれば、帯域内で成立する構成をご提案します。
操縦者が直接、手動で操縦する用途に使えますか。
低遅延の直接操縦用途には向きません。静止軌道(GEO)衛星を経由する通信には、地上系と比べて無視できない往復遅延が生じるためです。
本端末が想定しているのは、あらかじめ設定した経路に沿った自律飛行に対する指令・制御(C2)と、機体状態の監視です。手動操縦を前提とする運用では、別の通信手段との組み合わせをご検討ください。
世界中どこでも必ず接続できますか。
断定できません。接続の可否と通信品質は、衛星への見通し、機体の姿勢、機体構造による遮蔽、および利用する衛星通信サービスのカバレッジ条件によって変わります。
旋回中や急上昇・急降下中に見通しが一時的に失われる可能性もあります。運航計画の段階で、通信が途切れうる区間を想定した設計をお勧めします。実際の運用エリアを伺えれば、サービス側の条件を確認します。
日本国内で使用できますか。必要な手続きは何ですか。
国内での提供時期および手続きの詳細は、個別にご案内します。あわせて、次の3つは別個の手続きであり、混同しないようご注意ください。
1. 衛星通信サービス側のネットワーク型式承認
2. 日本の電波法上の取り扱い
3. 航空法に基づく目視外(BVLOS)運航の承認
いずれか1つが整えば運用できる、という関係ではありません。運用予定のエリアと時期をお知らせいただければ、現時点でご案内できる範囲を個別に回答します。
定格電圧や消費電力を教えてください。
本ページには公開されている仕様のみを掲載しているため、電源に関する数値は記載していません。お問い合わせいただければ、出典を明示してご回答します。
あわせてご注意ください。旧製品「AVIATOR UAV 200」の営業資料に記載された電源・消費電力の数値を、AVIATOR 210U の仕様として使用することはできません。機体側で供給可能な条件を先にお知らせいただければ、回答の優先順位を合わせます。
「UAV210」という製品名で見かけたのですが、同じものですか。
「UAV210」という名称の製品は存在しません。正式名称は AVIATOR 210U です。
また、旧製品「AVIATOR UAV 200」とは別の製品です。名称が似ているため仕様が混同されやすく、旧製品の数値が210Uのものとして流通している例が見受けられます。仕様をご確認の際は、出典が210Uのものであるかをご確認ください。
メーカーはCobhamですか、Thalesですか。
Cobham Aerospace Communications はThalesに買収されており、現在のメーカー表記は Thales(Thales Aerospace Communications)が基本となります。
「Cobham」表記の資料は旧製品世代のものである可能性が高く、記載内容がそのまま現行製品に適用できるとは限りません。
軍用規格の認証は取得していますか。
公開されている情報の範囲では、取得状況を確認できていません。根拠のない適合表示は行わない方針のため、本ページには記載していません。
調達要件として特定の規格適合が必要な場合は、要求される規格名と適用範囲をお知らせください。メーカーへ照会し、回答をそのままお伝えします。
評価機を借りることはできますか。価格と納期を知りたいのですが。
評価機の提供可否、価格、納期、通信プランは、いずれも個別のご相談となります。国内での提供時期とあわせてご案内します。
ご検討中の機体、想定運航エリア、必要な時期をお知らせいただければ、現時点で可能な範囲の条件をご案内します。
BLOS運航の通信設計について、ご相談ください
AVIATOR 210U は、公開されている情報が限られている段階の製品です。当社では推定による説明を行わず、メーカーへの照会を含めて搭載検討をご支援します。
対象:中・大型UAVメーカー/航空機・無人機システムインテグレーター/海上監視・国境監視・災害対応・警備事業者/官公庁・防災・公共安全関係のご担当者
本ページの情報の取り扱いについて
情報基準日:2026年9月1日。掲載している仕様は、現時点で公開されている情報に基づきます。本ページに記載のない項目については、推定値・参考値を含め数値を掲載していません。お問い合わせいただければ、出典を明示して回答します。
旧製品「Cobham AVIATOR UAV 200」の資料に記載された電源、消費電力、インターフェース構成、航法情報の入力要件、防水性等の仕様は、AVIATOR 210U の仕様として使用していません。
通信の可否および品質は、衛星への見通し、機体の姿勢、機体構造による遮蔽、利用する衛星通信サービスのカバレッジ条件により変動します。衛星通信サービスのネットワーク型式承認、日本の電波法上の取り扱い、航空法に基づく目視外(BVLOS)運航の承認は、それぞれ別個の手続きです。
記載の会社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。