映像に差をつける。ドローン空撮テクニック3選

空撮は、ここ数年のドローン技術の進歩により、高度な操縦技術や撮影知識がなくても、ドローン自体のインテリジェント機能の活用で誰もが簡単にある程度のクオリティの映像撮影が行えるようになっています。しかし、YouTubeで見るようなプロの撮った映像と自分で撮った映像はどこかクオリティに差がある、と感じることも多いのではないでしょうか。

今回は、理想の映像に近づくためのドローン空撮のテクニックを3つピックアップしてご紹介したいと思います。

■カメラの設定

理想の空撮コンテンツの撮影に欠かせないのがカメラの知識。最適なカメラの設定は、撮影するシチュエーションや被写体によって異なりますが、一般的に気をつけるべき設定としては以下のようなものがあります。

解像度:撮影する映像の用途によって解像度を決定します。例えば、YouTubeなどのウェブ用の映像であれば1080p(フルHD)、テレビ番組や映画などでは4K(3840×2160)以上、などすべてこの限りではありませんが映像のアップロード、使用先に応じて解像度を決める必要があります。解像度が高くなればなるほど撮影データの容量や編集で必要になるPCスペックは高くなっていきますので、その辺りも考慮する必要があります。

フレームレート:フレームレートは動画1秒毎に含まれるフレーム(静止画)の数を表す値です。フレームレート30fpsといえば、1秒間の動画に30枚の静止画が連続した映像という意味になります。数値が60、120など大きくなればなるほど1秒間に含まれるフレーム数が多くなり滑らかな映像になり、後からスローモーションにしたりする場合の編集耐性も向上します。
使い分けとしては、シネマティックで映画のような映像は24fps、テレビやYouTubeなどで標準となっている30(29.97)fps、動きの速いスポーツ撮影などは60fpsというように撮りたい表現に合わせて設定を行います。

シャッタースピード:フレームレートとセットで設定したいのがシャッタースピードです。
映像撮影においては、ある程度のブレが発生する方が自然で滑らかな映像に見えるという特性があるため、シャッタースピードが速すぎるとカクカクした映像になってしまうことがあります。一般的にはシャッタースピードはフレームレートの2倍(30fpsの場合はシャッタースピード1/60)にすることで、自然な被写体の動きのブレを作り出すことができ自然な映像となるとされています。
快晴時の空撮では、適正なシャッタースピード設定では明るすぎる場合も多いため、NDフィルターを使用して露出をコントロールするシチュエーションも多いです。

ISO感度:ISO感度は、カメラが光を感知する感度を決定します。光量が少ない暗い状況など撮影する環境によっては、高感度の設定が必要になる場合がありますが、ISOを上げるとノイズがのる可能性が高くなるため、できるだけISO感度を低めに設定することで、ノイズの少ないクリアな映像を撮影することができます。

露出補正:撮影する被写体によって、映像の明るさが違って見える場合があります。そのため、露出補正を使って、映像の明るさを調整することができます。

カラープロファイル:カラープロファイルは、撮影された映像の色合いを調整するための設定です。撮影後データをカラーグレーディングなど後処理を行うことを前提としている場合は、より多くの色情報を残すことができるlog形式で撮影することがおすすめです。SONYのカメラであればS-log、DJIであればD-logと、基本的に各社の頭文字のアルファベットが付けられたlogが用意されています。

■フレーミング

空撮では視点が高いため、広い範囲を撮影することができます。しかし、単純に広い範囲を撮影するだけでは、単調な画になってしまい映像に迫力がありません。被写体を中心に配置し、バランスの良いフレーミングを心がけたり、ドローンの速く自由な動きを利用したダイナミックな画作りなど、映像にテンポを作り出す必要があります。レンズ交換式カメラや複数レンズがあるカメラを搭載したドローンであれば、レンズを変えることで画角を変え、視点を変えることで、被写体をより魅力的に表現することができます。

■ベストな天気

空撮に適した天候は、晴天かつ風が穏やかな日です。これは、風の強い日や雨や雪が降っている日は、ドローンの飛行安全性に影響するためです。そもそも全天候型のドローンというのは現時点でほとんど存在しないため、雨天時などはドローン飛行は基本的に出来ません。また、雲が多い日は、撮影する対象物が陰になってしまう可能性があるため、晴天が最適です。

■まとめ

空撮の撮影前には、撮影する場所や時間、天候などを考慮する必要があります。特に、風や雨、雪などの天候条件は、ドローンの安全飛行に大きく影響します。また、撮影場所の空域制限や周囲の環境、ドローンの登録状況など各法律を遵守しているかもしっかり確認し、万全の状態で空撮に望ようにしましょう!

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