産業機EVO MAXの受注を開始!アップデートされた機体を飛ばしてみた感想をいち早くご紹介!

先日のJapanDrone展や国際ドローン展で展示されていたAutel Robotics社の新型産業機、EVO MAX。この度大型アップデートによりRID及びその他主要な機能が整いましたので、SkyLink Japanでも一次販売代理店として受注を開始させて頂く運びとなりました。
このブログでは、弊社デモ機を用いた実機のレビューを、スペック情報を交えていち早くお届けしたいと思います!

外観

EVO MAXは折り畳み式のアーム機構を備えた重さ1,620g、対角全長466mmの小型産業用ドローンです。

EVOⅡシリーズよりも一回り大きく、産業機の中でも取り扱いやすいサイズ感です。

商用ドローンとしては初めてのミリ波レーダーと魚眼障害物センサーを用いた全方向障害物回避機能を有しており、外装にはそのセンサーが配置されています。

上部ビーコンや下方着陸補助ライト、アームLEDを搭載しており、夜間飛行にも対応します。

バッテリー一本での駆動で最大飛行時間は42分です。二本のバッテリーが必要な産業機と比較すると管理が容易でコスト優位性もあります。また本体に内蔵されたコンデンサーが一時的に蓄電する為30秒程度の時間内であればホットスワップが行えます。 機体の上部にはアクセサリーポートがあり、今後発売される様々なモジュールを搭載することを想定しています。現在公開されている情報では、RTKモジュール、スピーカー、スポットライトの発売計画があるようです。

ジンバルカメラ

ジンバルカメラはマルチセンサーペイロードとなっており、標準装備の4Tカメラは可視、赤外、レーザー測距、ズームの4センサーを搭載しています。

可視は5000万画素、赤外は640×512の解像度且つ今後リリースされる温度解析ツールが利用できます。レーザー測距は指定したポイントの位置情報と距離を提供し、ズームカメラは10倍光学ズーム最大160倍ハイブリッドズームの性能を誇ります。まさにこれ一台であらゆるニーズが満たせる仕様です。

EVO MAXのジンバルカメラは交換式になっており、今後発売される異なるペイロードに付け替え最適な構成で業務利用が行えます。すでに発表されている4Nカメラはナイトビジョンタイプです。 このサイズの折り畳みドローンでペイロード交換式を採用するモデルは少なく、複数台のドローンを運用する必要もなく機材費を抑えることが可能です。

障害物センサー

今回のEVO MAXでは、商用ドローンの中では珍しくミリ波レーダーを搭載しました。
ミリ波レーダーと従来のデュアルビジョンセンサーの組み合わせにより、全方向で0.5インチ(1.3cm)までの物体を検出することができます。
*ミリ波レーダー単体での障害物検知には2cm以上の物体幅が必要です。
従来のビジョンセンサーのみでは、夜間や屋内の低照度環境や雨天環境などではうまく機能せず、センサー間には死角が生じていましたが、ミリ波レーダーを加えたこの新しい障害物検知システムはそれらの弱点を克服しました。

これらの障害物検知システムと独自のアルゴリズムにより、自律飛行機能であるAutel Autono-myを実装しました。周辺環境をスキャンしながら自身の航路を三次元的に記録し、これに基づいて非GPS環境下での優れたナビゲーション機能(障害物回避、ホバリング性能、自動帰還)を提供します。
Autel Autono-myはGPS、ビジョンセンサー、ミリ波レーダーの3センサーの内、最低2つのセンサーが有効な状況下で機能します。

Autel Enterpriseとスマート送信機

EVO MAXの送信機は、EVO2V3シリーズと同じくスマートコントローラーV3になります。

アプリが一新され、マルチセンサーペイロードでも直感的に操作できるよう設計されています。

自動航行のミッションタイプにもレパートリーが増え、3Dマップ上でのミッション作成機能、地形フォロー、立面ミッションといった機能の実装が予告されています。 現在はウェイポイント、サーベイ、再現ミッションが実装済みです。

開封とRID設定

それでは実際に開封して飛行させていきましょう。

EVO MAXには標準でハードケースが付属しており、ケース一つで持ち運びが可能です。

中にはドローン本体、バッテリー4本、送信機及びその他充電器などの備品が格納できます。プロペラは装着した状態で格納できます。

RID機能は最新のファームウェアにて実装されております。そのため初回の飛行準備としては、アクティベートと最新ファームウェアへのアップデート、RID設定までが必要になります。

スマート送信機をWifiに接続すると自動で最新のファームウェアを認識しアップデートが行えるようになります。

アップデート実施後、詳細設定の中にRemoteID設定の項目が追加されました。ここからDIPSアカウントでログインしてBroadcastingと表示されれば設定は完了です。特にバグや躓く要素は無く、初めてでもスムーズに設定が行えました。 RIDの設定方法は当社サポートサイトにて記事にまとめておりますので、そちらをご参照ください。【EVO Max】Autel Robotics EVO MaxのリモートID設定方法 (site.com)

飛行性能

EVO MAXを起動させてまず驚くのはシステムの初期化やGPSを補足してホームポイントを記録するためのウォーミングアップ時間が非常に短いことです。10秒以内には安定し、すぐに離陸させることができます。

アプリの画面は一新され、地図とカメラビューが同時に大きな画面で確認できます。

上部のバーに好みの機能のアイコンを割り当てることができ、ユーザーの運用方法に合わせてカスタマイズできる仕組みになりました。普段使う機能にすぐアクセスできるというのは非常に便利です。 現在対応言語は英語か中国語ですが、今後日本語対応されることが予告されています。

飛行安定性はEVO2同様非常に安定しており、映像伝送や操縦にも遅延は感じられずストレスなく誰でも取り扱えるドローンであるという感想を持ちました。

今回のEVO MAXではフライトモードがSlow、Smooth、Standard、Ludicrousと複数用意されており、個人的にはSmoothがなめらかで操作しやすいと感じました。操縦感度の設定機能も用意されている為、ユーザー好みに調整することもできます。

ジンバルカメラの倍率に応じてラダースピードを制限する機能も付いていました。細かい機能ですが非常に重要です。

発売してまだわずかであり、いくつか未実装な機能が残っています。もちろん今後さらにアップデートを繰り返して洗練されていくと思われますが、現時点でも非常に安定していて完成度の高いものになっているかと思われます。

今後について

現時点では未実装ですが、Mesh機能、複数の先進的なミッション作成機能、アクセサリーのRTKモジュールによるRTK運用機能、ドローンポート[EVO NEST]との連携機能など、様々な先進的な機能のリリースが予告されています。

新たな機能やオプションが追加されれば弊社でも動作検証し、また追加情報を発信させて頂きます。

まとめ

今回発売を開始するEVO MAXは、先進的な様々な機能から産業用ドローンの中でも大きな存在感を放つ製品になると期待しています。

SkyLink JapanではEVO MAXを一次代理店及び認定サービス店として、万全のバックアップ体制で皆様の業務利用に実装できるようお手伝いさせて頂きます。まだ未実装の機能もございますので、ご興味のある方は是非SkyLink Japanまでご相談ください。詳細なヒアリングと最新の情報で製品導入をサポートさせて頂きます。 お見積書や導入に向けてのお打ち合わせをご希望の方は、以下のフォームからお申し込みください。

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