業務で使える、国産ドローンのおすすめ3機種【用途別】

業務で使える、国産ドローンのおすすめ3機種【用途別】

ここ数年で国内メーカー各社よりドローンの新製品の発売や開発プロジェクトの開始など、これまで海外メーカーのドローンがほぼ市場の全てだった状況から、国産ドローン普及に繋がりそうな新たな動きが活発化しています。

今回は現時点で既に販売が行われており、実際に業務に活用されている実績のある国内メーカーのドローンを用途別にご紹介したいと思います。

【空撮】SONY Airpeak S1

空撮ドローンソニーAirpeak

空撮用途で使える国産ドローンとして挙げられるのはソニーのドローンプロジェクト第一弾として開発された「Airpeak S1」です。

独自開発のモーターやプロペラ、制御システム、 センシング技術などソニーの高い技術が結集された機体は、緻密な飛行が求められるプロのドローン撮影オペレーションの需要を満たす高度な飛行性能が特徴です。

また、ソニーのフルサイズミラーレス一眼カメラαシリーズやFX3を搭載した高画質空撮ももう一つの大きな魅力です。
同一メーカーならではのシームレスな連携性で、アプリや送信機から遠隔でカメラの設定、各種コントロールを行えることはスムーズな空撮業務において大きなメリットになるでしょう。

一般普及している小型〜中型ドローン搭載のカメラでは得ることのできない、フルサイズミラーレス一眼カメラならではの高品質な写真・映像は、クリエイティブに差を生み出してくれるでしょう。

ただ、ある程度の重量があるフルサイズカメラ+レンズを搭載するため、飛行時間が10分前後になることから、上空で長時間待機が求められるような空撮現場には適していないと言えます。
ここぞという高品質な空撮映像を撮影したい現場で強みを発揮してくれる機体となるでしょう。

【農薬散布】NTT e-Drone Technology AC101

農業ドローンAC101

農薬散布で使える国産ドローンとして挙げられるのはNTT e-Drone Technologyのドローン「AC101」です。

日本全国の散布現場での運用経験を元に開発され、農業の現場の声を最大限反映させ使いやすさを追求した農業用マルチコプターです。

女性一人でも持ち運ぶことの出来る機体重量7.3kgの軽量設計、コンパクトに折り畳んで現場から現場へ移動できる高い運搬性、大容量バッテリーと8Lタンクで1回の飛行で最大2.5ha散布可能な低燃費性で、小さな圃場の多い日本の農地での使用に最適化されたドローンになっています。

軽量・コンパクト設計が魅力のAC101ですが、逆に言えば1回の飛行で最大8Lの散布容量しかないため、大規模農場など一気に広範囲の農地に撒きたい場合は、より大型の農薬散布ドローンの方が適していると言えるでしょう。

【測量・点検】石川エナジーリサーチ Build Flyer

石川エナジーリサーチ Build Flyer

測量・点検など幅広い用途で活用できるドローンとして挙げられるのは石川エナジーリサーチのドローン「ビルドフライヤー」です。

高解像度の一眼レフ、赤外線カメラをはじめとするセンサー類に加え、スピーカーなどの災害対策ユニット、レーザー測量機など、さまざまな用途に適応する高いカスタマイズとセットアップに対応する汎用ドローンで、軽量かつ高耐久・高剛性を実現したマグネシウム合金の機体ボディとエネルギー密度の高いリポバッテリーを2個搭載することで、安定飛行とペイロード非搭載時最大45分の長時間フライト性能を実現します。

幅広いカメラ・センサーを搭載できる汎用性と長時間飛行が魅力のビルドフライヤーですが、特定のカメラ・センサーの搭載を想定したものではないため、連携性という意味では限定的で搭載・カスタマイズにはある程度の知識が必要になることは想定しておいた方がいいでしょう。

まとめ:現状国産ドローンは大型機種が中心

現時点で業務に利用できるドローンとしてご紹介できる機種は比較的大型の機体のものが中心になります。

ハイエンドカメラを搭載した高画質空撮、農薬散布、測量・点検など各産業用途に特化した機種が各社より展開されており、今後もドローンの産業利活用が広まると共に国産ドローンの機種の選択肢も増えていくことが予想されます。

ホビー〜ハイアマチュアレベルで使用されることの多い小型/中型のドローンに関しては国産ドローンの選択肢はほぼなく、DJIをはじめとした海外メーカーの製品が中心で、ポータブル性や機体・カメラが一体になった利便性には大きなアドバンテージがあると言えます。

ドローンを取り巻く環境は、機体登録制度や新しい飛行ルールの整備など、より業務利用を想定したものにシフトしつつあります。
今後の業界の展開次第ではありますが、ドローン業界の発展と共に国内ドローンメーカーの成長にも期待したいですね。

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