【KLAU PPK- J Desktop for DJI RTK対象】
Mavic3 Enterpriseをフライトさせる際の留意点
Mavic3 EnterpriseのミッションフライトデータをKLAU PPK- J Desktopで処理する際には、フライト時に以下の点に留意していただくようにお願いします。
1⃣RTK機能はOFFに設定してください。
■RTK測位、測位緯度維持モードをOFFに
■RTKサービスタイプ「なし」を選択
2⃣機体のGPS測位が安定してからフライトを実施してください。
※機体のGPS測位が安定する前にミッションをスタートした場合、KLAU処理時の「GPSデータの処理」のステップで、きちんと後処理補正された軌跡が出ない場合があります。
GPSの衛星アイコンをタップすると、RTK測位の状態を見れる画面があります。
この画面でGNSS測位状況を確認することができます。
以下のように「強」であれば問題なくGPS測位できていると考えられます。
※フライト前にGPSが安定しない場合、上空でホバリングしてGPSの安定を待ってからミッションを開始してください。
<KLAU処理時にエラーとなってしまう状況に関して>
KLAU処理時エラーが出てしまわないよう、以下条件にあてはまらないなるようよく確認して運用してください。
■機体のGPSが安定する前にミッションを開始した場合
センサーシステム初期化、IMU初期化の処理が終わり、ホームポイントが更新されると、左上のHMS(状態管理システム)のステータスが「正常」となるため、離陸が可能になります。
ただし、この時の衛星受信状況は10以下(下記写真では7~8)。
この状態では位置が正確でないため、ミッションを開始しても正しいobsファイルが生成されない、あるいは、obsファイルの生成開始が完了していない状態になります。
*機体の位置情報測位を確認するには、画面右上のGPS受信状況が、10以上になっていることを必ず確認してください。
より良いPPKを実施するため、機体を静置させた状態で受信衛星数の上限が安定するまでお待ちいただくことをおすすめいたします。例)7→8→14→15(変化とまる)
もし、上記図のような状態(GPS10以下、あるいは静置時に衛星受信数が安定していない状態で「正常」と表示がある場合)で飛行・撮影を開始してしまうと、おかしなobsファイル(KLAU処理の元データ)が生成されてしまう可能性があります。
このファイルから作られたPPKファイル(衛星受信が途切れたデータ、途中からしか記録されていないデータ)は下記のようなおかしなファイルになってしまいます。
(弊社機体を使用して、衛星受信が十分ではない状態でフライトした際に得られたデータのKLAU処理画面です。)
DJIのMavic3 Enterpriseの機体は、立ち上げ後の安定化の初動は以前より早くなっておりますが、場所、日時、環境により衛星受信状況は違い、さらに刻々と変化しています。
したがって、位置情報測位にも時間を要します。
ドローンの機体運用の安全・運用設定確認(例えば、バッテリーのバランスチェック、RTH高度設定、カメラの設定、SDカードの初期化、機体の試験飛行など)を実施している間に、多くの場所では、十分測位出来る時間になります。
ドローンの運用にはフライト前の確認をしっかり行っていただくようにしてください。
※GPSの受信状況が「強」になっている場合でも、KLAU処理で補正情報を読み込んだ際に精度が25㎝以上(黄色)で出た場合は、日時を変更して再フライトを実施してください。
日時を変更しても同様の結果の場合は、フライトエリアを変更して再フライトしていただくことで、精度低下の原因の切り分けにお役立ていただけます。