巷で噂のドローン免許・資格制度の現状

巷で噂のドローンの免許・資格制度の現状は??

 皆さんこんにちは。SkyLink Japanです。皆さんはドローンを操縦する際、2022年度から免許・資格が必要になるといった噂を耳にしたことはありますか?今回は、そのドローン業界における免許・資格制度の現状をお伝えできればと思います。内容としては規制の緩和だったり、強化だったりといった制度整備に関することがメインです。

 しかし、結論から言ってしまうと「何も決まっていない」というのが現状で、この事を前提でお話しさせていただきます。

※一部の内容に関しましてはあくまで「2021/01/25」現在までの検討段階であり、決定事項ではありません。今後の変更等はあるかと思われます。ご了承ください。

▼2022年12月5日から新制度が開始されました。詳しくは下記の記事で解説しております。

 まずは、政府が免許や資格について検討している点について、ドローンへの対応をどのようにしているかを政府が発表している資料に基づいて説明したいと思います。
政府は、以下の資料のようにドローンを利用する飛行形態について4つのレベルに分けています。

資料1 引用:政府の「小型無人機に関する関係府省庁連絡会議」配布資料より

このレベル1〜4の内容を簡潔にまとめると、このようになります。

資料2 参考:政府の「小型無人機に関する関係府省庁連絡会議」配布資料より

 さて、前置きが長くなりましたがここからが本題です。そもそも、レベル1、2、3における飛行は許可、承認をしっかりと得ることができれば免許・資格などは必要ありません。では、どういう場合に必要になるかと言うと、今後解禁が予定されている「レベル4」での飛行で必要になってくることになります。

 このレベル4を考える上で、もう一つ重要な分類方法があります。それは、飛行する際のリスクについて危険度別に分けたもので、「カテゴリー」と呼ばれるものです。

資料3 引用:無人航空機の有人地帯における目視外飛行(レベル4)の実現に向けた検討小委員会 配布資料より

 資料だけを見ると色々書いてあって難しい内容のように思えますよね。要点としてまとめられているのが資料3の上部にある以下の3つの内容です。

・リスクが高いところの飛行 → カテゴリーⅢ

第三者上空での飛行 (現行の航空法上、許可・承認がなされていないもの)

・リスクが比較的高い飛行  → カテゴリーⅡ

飛行する空域や飛行方法によって一定程度のリスクがあるもの(現行の航空法上、許可・承認がなされているもの)

・リスクが低い飛行     → カテゴリーⅠ

飛行する空域や飛行方法によるリスクが低いもの(現行の航空法上、許可・承認が不要なもの)

 冒頭にも触れた制度整備に関することについても、この資料に書かれています。今後、航空法の中で強化・義務化していくポイントになるのが右側の緑、ピンク、水色のラインに書かれている項目で、飛行計画の通報(FISS)・飛行日誌の記録、事故報告等になります。
 その他、全ての機体は登録を必ず行うということも強化ポイントになっています。現状との違いで言うと、FISSは任意での報告でしたが、「誰が」、「何処で」、「何を」、「どのようにして」、「何時から何時まで」飛ばすのかを必ず他者に分かるようにしなければいけないようにし、フライト終了後は必ず日誌をつけて記録を残すということと、事故が起きないように事前に機体の点検を行い、事故が起きた場合は小さな事故でも報告しなさいといったところになります。

 また、逆に緩和する部分も見受けられます。DID(人口密集地)内、夜間、目視外に関しては、今まで許可・承認が必要でしたが、登録されている機体をライセンスを有した操縦者がオペレートする場合には不要とすることや、第三者の上空は飛ばしてはいけないというレベル4の内容については、条件をクリアすれば飛ばせるようになるといった部分が緩和されます。

 では、実際に免許・資格制度になったらどこで取得すればいいのか??皆様もご存知の方が多いかと思われますが、ドローンを操縦する上で技能などを認定する認定証などを発行しているスクールが全国にたくさんあります。それでいいじゃないか。という意見も少なからずあるとは思います。しかし、その操縦者を認定している団体がスクールごとに違い、教習内容、合格基準も異なります。ということは教える内容、試験内容等が統一されておらず技術、知識ともに差ができてしまい認定を受けた操縦者のレベルにバラつきが出てしまうことが懸念されています。

資料4 現状の団体と分校(スクール)における関係性
参考:無人航空機の有人地帯における目視外飛行(レベル4)の実現に向けた検討小委員会 配布資料より

 そこで今回検討されているのが、現在認められている認定団体のようなものを国が全国で一者のみを指定し(指定試験機関)、試験事務を行わせるということです。この指定試験機関とは既存の認定団体等とは別に国が指定した機関のことをいいます。既存の認定団体等が指定されることは可能性として低く、新たな組織を設ける可能性が高いとのことです。

 では、既存のスクールはどうなるのでしょうか?資料5に記載されている「登録講習機関」がこれを指しており、国から登録を受けることによって技能講習を行うことができる機関とする案が示されています。ただし、スクールの実技内容等については、国から指定された統一したものになるとのことです。

資料5 今後の見通し案
参考:無人航空機の有人地帯における目視外飛行(レベル4)の実現に向けた検討小委員会 配布資料より

 さて、いかがだったでしょうか?レベル4に向けて、政府が様々な事を検討していることがお分かりになったかと思います。話をまとめると、「これまでは、法律であったり認定団体における技能・座学の内容であったりが統一されておらずバラバラだったから、しっかりと統一して車の免許証と同じように責任のあるものにしていきましょう!」ということになるかと思います。
 とは言え、冒頭にお話ししたように、実際のところはまだまだ何も決まっておりません。今後も免許・資格制度に関する情報は更新されて公開されていくと思いますので、またある程度まとまればブログを更新していきたいと思います。

以上、巷で噂のドローンの免許・資格制度における現状でした。

※冒頭でも記載させていただいた通り、繰り返しのお伝えにはなりますがまだまだ検討中の話であり、「2021/01/25」現在までの現状をお伝えさせていただいているだけですのでご了承ください。

今回使用した参考資料は、下記URLからダウンロードできます。 https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/kouku01_sg_000281.html

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