FINDi FF1
水中ドローンによる無人水中点検・調査
水中無人調査ソリューションを実現するROV。多方向同時撮影、気相部撮影にも対応。
潜水作業不要
調査時間短縮
濁水対応
高画質撮影
水中調査専用
最大深度100m
水中ドローンとは
水中ドローンとは、水中ロボットの中でも遠隔操作にて航行するものを指します。
水中は高い水圧、電波類の使用不可、光の届く範囲が限定されるなど、地上とは違い過酷な世界です。
そのためかつては海洋研究や軍事目的で開発運用されていましたが、近年では民間運用が広がり、小型化が進みました。
水中部調査にはカメラ以外に音響ソナーなどを用いる事が多く、レジャー用途で販売されている水中ドローンとは一線を画します。
FF1の構造
FF1は自在に移動するための推力、操縦に必要なカメラ、暗い水中を照らす投光器に加え、これらを駆動するバッテリーなどが水密構造を保った容器やフレームに機体に内蔵されています。この機体からは映像の中継や操縦命令を送受信するための通信ケーブルが地上まで伸びて操縦装置に接続されています。
濁水の中でも航行可能なように、FF1は音響イメージングソナーを標準搭載しています。イメージングソナーは航行位置の推定や構造物のサイズを計測する際にも役立ちます。
調査撮影用のカメラを別途搭載することを前提とした広いスペースを有しており、最大3台のカメラを搭載することが可能です。搭載したカメラの撮影角度に応じて上部ライト4灯は自在に場所や角度を変更することが可能です。
FF1 仕様 | |
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構造 | |
長さ | 457mm |
幅 | 575mm |
高さ | 330mm |
乾燥重量 | 約16kg |
ケーブル長 | 300m |
性能 | |
最大深度 | 100m |
最大速度 | 1.5m/s(全方向) |
搭載可能重量 | 2kg(水中重量) |
連続稼働時間 | 1時間~4時間 |
調査機器 | |
調査用LEDライト | 8台搭載(12,000ルーメン) |
外部外付けカメラ | 最大3台可能(4K動画撮影可) |
調査用FPVカメラ | 2台搭載(水中・気層部) |
音響ソナー | 360度イメージングソナー搭載 |
パッケージ内容 |
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1. FF1 本体 |
2. 専用テザーケーブル300m 着脱式 |
3. 12,000ルーメンLEDライト8灯 ※組み込み済 |
4. 上部調査/操縦用カメラ ※組み込み済 |
5. 下部調査/操縦用カメラ ※組み込み済 |
6. 360イメージングソナー ※組み込み済 |
7. バッテリー/充電器 |
8. 無線コントローラー |
9. 専用防水ハードケース |
10. 取り扱い説明書 ※付属USB |
11. 専用アプリケーション ※付属USB |
12. メンテナンスキット |
マルチプラットフォーム
FF1は広いペイロードを持つマルチプラットフォームを上部に備え、自由に組み替え出来るよう設計しています。インサートナットを採用し、組み換え時のナットの脱落を防ぎます。メインプレートは強化樹脂を採用し、切削加工にて国内製造しています。このマルチプラットフォームは構造フレーム強化にも寄与しており、FF1の堅牢性を確保しています。
クイックリリースマウント搭載
ナットを廃止し脱落を防止
ハウジング付きカメラも搭載可能
組み立てやアフターサービスはすべて日本国内
FF1の全体設計やスラスターや水密構造については米国BlueRobotics社の協力を得て開発されており、本製品の特徴であるマルチプラットフォームや浮力材カバーなどは日本国内で設計・製造が行われています。またFF1の最終組み立てやアフターサービスも国内で実施されます。
▼FF1運用イメージ・取得映像を動画で確認
水中部調査の課題
従来の水中部調査は、主に潜水士により実施されていましたが、近年は水中ドローン等の水中無人調査が可能になりました。
しかしながら、現在市販されている水中ドローンの多くは、暗渠等の調査には非対応という課題がありました。
潜水士
課題
潜水士不足
課題
高いリスク&コスト
課題
不均一データ
一般的な水中ドローン(ROV)
課題
計測不可
課題
狭い画角
課題
濁水不適合
課題
気相部撮影
FINDi FF1
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水中計測
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多方向同時撮影
✅
濁水環境対応
✅
気相部撮影
水中ドローン活用シチュエーション
水中ドローンは既に様々な調査現場で使用されています。
特に構造物内調査では暗く狭いため、小型かつ多方向にカメラ及びライトが搭載されているROVが活躍します。
下記にFF1による調査の一例をご紹介します。
配水池
配水池では抜水をすることなく調査を可能にします。
消毒清掃した水中ドローンを、点検口等から専用リグを使用し降下させ投入することで、地上部から安全に運用を行います。
撮影箇所の把握は、標準搭載している音響ソナーを活用し算出します。
断水することなく調査が可能なため、緊急調査にも対応出来ます。
強力なLEDライトと高画質カメラにより、詳細箇所の調査を実施可能です。
暗渠管路等
長大なバッテリー持続時間とケーブル長を生かし、管路では従来到達出来ない距離まで調査対象として実施します。また水中部だけではなく気相部の撮影も同様に実施することが多く、現場で撮影範囲に応じてカメラやライト位置を組み替えます。水難事故や酸欠等のリスクを最小限に留め、作業を完了します。
水中部三次元化
水中映像とSfM解析をソフトを組み合わせる事で、水中構造物の三次元化による計測も可能です。
従来、水中部の三次元化は非常に高価な三次元音響ソナーを使用する方法のみでした。また使用する音響ソナーは重量もあり、小型な水中ドローンでは携行出来ないという課題もあります。
SfM技術を用いた三次元化で、低コストで水中部の非接触計測を実現できる方法として用意しています。
※撮影した映像素材の品質およびSfMソフトによる解析が必要です。