2020/05/18掲載 検証場所:京都府南丹市
検証内容
D-RTK2モバイル局やネットワークRTKを使用せず、レンズキャリブレーション値とPPK後処理のみを使用した場合の精度検証を実施した。写真測量を想定し、地上分解能1cm/pixelの高度で飛行させ、事前にGNSS測量を行った個所にGCPを設置し検証点として用いて測定値と比較した。
- 使用機材
機体:MATRICE 210 RTK V2
カメラ: ZENMUSE X7
レンズ: DL 24mm F2.8 LS ASPH
- PPK後処理ソフト
KLAU PPK J-Desktop for DJI RTK
- SfMに使用したソフトウェア
Pix4DMapper(精度検証)
対空標識(GCP)の設置図
今回事前にGNSS測量を行った箇所(三級基準点)にGCPを設置各点の設置場所は下図のとおりである。
飛行
下記作業フローに従って、DJI Pilotを用いた自動航行を実施1回のフライトで機体の動作確認・撮影設定、データ取得を行う。
後処理
• 後処理補正には、KLAU PPK J-Dsektop for DJI RTKを使用し、補正情報のダウンロードからアンテ ナ位置補正、測地系変換等の処理を行った。 • 右図より取得衛星数も十分であり、データ欠損も見られなかった。また、後処理ソフトによる解析結 果も良好であることが確認できた。
オルソモザイク画像を用いた水平精度検証
• KLAUによる後処理結果とレンズキャリブレーション値を用いて、Pix4Dで3次元点群およびオルソ モザイク画像を作成した。各GCP設置点における水平誤差を目視で確認したところ、良好な結果で あることが確認できた。
精度検証レポートの結論
• レンズキャリブレーション値とPPK後処理を用いることで、通常のMATRICE 210 RTK V2で 使用されるRTKシステムでは得られない精度の高い位置座標を得ることができた。 • 予めGNSS測量で測量された値と比較した結果、国土地理院が定める「UAVを用いた公共測 量マニュアル(案)」で示されている運用基準を満たした。